今週の登山部は里山なら干支の山を歩こうと考えていたが
IRIBITOさんが国見山に雪遊びに行こうとFBに案内が出たので、
即、行きます!と返事をして参加した。WOC登山部では今回で4回目の冬の国見山。
初めて来たときには姐さんがアイゼンの代わりに草鞋を編んできた。
この草鞋が意外にも実力を発揮して山頂まで問題なく登って行けた。
帰りの下りで尻セードを楽しんだのだが、それから学習をしてヒップソリを持ち込んで、
WOC登山部では雪山=ヒップソリの図式が出来上がった。
昨年は雪が全くなくて残念な思いをしたが、今年は寒波でどこの山も雪がある。
今回はあの防火帯で存分にヒップソリを楽しめるだろうを思って出かけてきた。
直前にYAMAPを見てみると、日曜日に出かけた人が上の登山口まで車で行けずに、
途中で諦めて後山登山口からスタートしていた。今日もひょっとしたら上の登山口までは
行けないかもしれないと思いながら32号線を走って行くが、思っていたより周りに見える
山には積雪が少ないように見えた。ところが祖谷トンネルを抜けると景色は一変した。
川端康成の小説のように『トンネルを抜けるとそこは雪国だった』の世界そのもの。
トンネルをでて直ぐに北に登山口までのアイスバーンの道を進んで行くと、
道の脇から突然大きなタイヤショベルカーが現れ、バケットで除雪をしながら走り始めた。
学校を卒業して就職した先で、同じくらいの大きさのタイヤショベルカーを運転して
冬場に場内の除雪をよくしていたのを思い出した。
『いや~助かるな~!』と言いながらゆっくりと前を行くショベルカーについて行くと、
集落の手前で道を譲ってくれた。『集落の人の為に除雪してたんかな?』と思いながら追い抜き、
そのまま後山登山口との分岐まで来ると、まだ上の登山口への道にも車が通った跡の轍がある。
取りあえず行ける所まで行ってみようと走って行くが、途中で車のハンドルが取られ始め、
最後はどうにも前に進まなくなった。足回りの問題ではなく、深い轍に車の底がつかえてしまったようだ。
仕方がないのでゆっくりゆっくりと慎重にバックして、路肩が広い場所まで戻って車を停めた。
ここから時間はかかるが下道を歩いて上の登山口まで歩こうと、車から荷物を降ろして準備をしていると、
何やら下の方から車が登ってくる音が聞こえてきた。しばらくすると先ほどのショベルカーが、
タイヤに巻いたチェーンの音を響かせながら現れた。
その後ろには二台の軽トラックが続いている。どうやら作業する場所に行くためにショベルカーで
除雪をしていいるようだ。『助かった・・・・!』あと数分遅ければ、準備を済ませて
下道を登山口まで歩いて行っていただろう。さっそく降ろした荷物をまた積み込んで、
ラッキーとばかりに作業車の後ろを付いて行き、上の登山口に到着した。
登山口の前の広場もわざわざ車が停められるように除雪をしてくれていて、『神様、仏様・・・!』。
今日はいつものメンバー以外に初めてミッチーが参加。ただ初めてといっても
ミッチーは大物新人で、今日のメンバーの誰よりも経験値が豊富で、以前に雪国に居ただけあって
雪山も場数を踏んでいるので、今日初めて雪山に登るあっちゃんに付いて
インストラクター役をしてくれる。
登山口からは今までで一番積雪量が多く、最初の階段もすっぽりと雪に隠れている。
それでも最初の急登を登った樹林帯の中の道からトレースがあり、麺法師さん、IRIBITOさんと
三人で先行して歩いて行く。トレースの脇の雪はサラサラのパウダースノーだ!
樹林帯が杉林の中の道に変わると、雪をまとった木々の枝が不思議な模様に見え、
いつもは殺風景な杉林の風景が全く違った景色に見えた。
幅は狭いがしっかり踏まれたトレースは歩きやすい。防火帯の一番下で後ろから来る二人をしばらく待つが、
雪山を歩き慣れているミッチーのペースは意外とゆっくりとしていて、なかなか姿が見えない。
スタートする前に『汗を掻かない程度に!』とミッチーは言っていたので、本来なら雪山を歩くペースなのだろう。
雲が流れて木々の間から陽が差し込むと、着雪した木々や雪の地表が輝いてとてもきれいだ!
防火帯の急登ではトレースが右に左に曲がっていて、まるでボブスレーのコースのようになっている。
我々はこの防火帯を第一ゲレンデ、第二ゲレンデと呼んでいるが、帰りの下りがますます楽しみになってきた。
メンバーとは別に後ろから来た男女の二人組に先に行ってもらい、ゆっくりと登って行く。
その後ろからは合流した4人が色々話をしながら登ってきている。
豪雪地域に居たミッチーの話題は尽きず、頼もしい限りだ。
着雪した重みに耐えきれず時より木の枝からどさっと雪が落ちてくる。
雪が落ちだ後にはその周で小さなチリになり陽が当たって光輝いている。
一本いっぽんすべての木の枝に霧氷の上にさらに雪が付いている。
前を歩く二人組の女性も初めて雪山に来るのか、途中で何度も立ち止まって
雪景色に感激して声をあげている。
防火帯を登りきると急登は終わり、国見神社まではトラバース道になる。
雪は増々深くなり周りの木々にもたっぷりと雪が付いている。
時折頭上に青空が広がると、待ってましたとばかりに写真を撮る。
やはり霧氷や樹氷が映えるのは青と白のコントラストの青空だ!
トラバース道の周りもたっぷりと雪が積もりとてもいい雰囲気だ!
痩せ尾根から尾根の反対側のトラバースになる辺りが一番積雪量が多かった。
国見神社の避難小屋の外では二人の若者が一服していた。
普段職場でも山でも肩身の狭い思いをしている小生としては、山で遠慮なく一服できるので
二人の横で一緒に一服する事にして少し話をする。
非難小屋からの道には所々で雪の重みで倒れ掛かった木の枝が、道の上に覆いかぶさっていた。
山頂直下の直登の道にはロープが張られ立ち入り禁止になっていたので、
昨年と同じようにその先の支尾根まで進んで行く。
支尾根に出ると分岐になっていて最後の登りとなる。
分岐から左は国見山古道と呼ばれ、大歩危駅から支尾根を辿って山頂まで道が
続いているらしい。来るときに大歩危橋を渡った所に車を停めて
登山の準備をしている人たちの姿を見かけたが、帰ってYAMAPも見ていたら4時間かかって
上の登山口の先に続いている林道まで登って、時間切れで諦めて戻ってしまったようだ。
山頂には先行していた男女の二人組が眺望を楽しんでいた。
雲が広がり遠望は利かないが、360度の大展望が広がっている。
一番近くにはおむすびの形の中津山。
京柱峠から矢筈山までの稜線は確認できるが、
天狗塚や三嶺は雲に隠れて見えない。
その眺望を満喫していると後ろからメンバーが登って来た。
今日は帰りにあのひばり食堂に立ち寄る予定なので、山頂では軽くお腹に入れてを下山開始する。
真っ白な雪の上のあちらこちらに可愛らしい足跡が続いている。
ここからが今日のメインイベント!防火帯のゲレンデまで待ちきれずに、
麺法師さんとあっちゃんが早速滑り始めた。
防火帯までのトラバース道は手にヒップソリを持ちながら、
滑れそうな場所はないか探しながら歩いて行く。
いよいよ防火帯のゲレンデで第〇回ソリ大会
今日のゲレンデ?のコンディションはバツグンで、スピードがでてカーブを曲がり切れずに突っ込んでしまうが
トレースの脇の雪は柔らかく、雪まみれになりながら大の大人がキャキャとはしゃいでいる。
防火帯がの上部からは、登りでは1時間30分かかったのが、あっという間の30分で登山口まで着いた。
下山後は今日の二つ目の目的地のひばり食堂に向かう。
いつものように食堂の駐車場に着くとお昼時には行列のできるお店に、一台も車が停まっていない。
時間は14時30分近くだが、それにしても・・・・・お休み?
車を停めて店まで行くと、コロナ対策で営業時間が15時までとなっていた。
店内には案の定、他にお客はいなくメンバーだけで昼食を摂る。
麺法師さんはかつ丼、IRIBITOさんとミッチーはとんかつ定食を注文するが、
お昼はあまり食べない私はミニかつ丼を注文。それでもお腹一杯になる。
これが並みのかつ丼、私には食べきれない。とんかつ定食もカツが二枚だ!
少し遅めの昼食を摂り帰路につく。集合場所の道の駅たからだ財田まで戻り、車の鍵を開け
後部座席にリモコンキーを入れたポーチをほおりこみ、ドアを閉めてザックを積もうと
トランクを開けようとしたが開かない。後部のドアも運転席のドアもロックがかかって開かない。
リモコンキーは中にあるのにロックがかかるなんて・・・・・!どう考えても判らない。
仕方がないのでJAFに連絡して鍵を開けてもらう事にしたが、丸亀から来るというので
かなり時間がかかる。IRIBITOさんが寒いので車の中で一緒に待とうと言ってくれ助かった。
40分ほどでJAFが来て作業をしてくれるが10分経っても20分経っても鍵は開かない。
その内に作業員が何やら電話をしている。電話のあとまた作業をするが依然として開かない。
またしばらくすると何ともう一台のJAFの車がやって来た。どうやら応援を呼んだようだ。
二人目の作業員もてこずっていたが、10分ほどで何とか鍵を開ける事ができた。
JAFがJAFを呼ぶなんて!笑い話だが、その間ずっと一緒に待っていてくれた
IRIBITOさんと麺法師さんには申し訳ない事をした。
WOC登山部では4回目の国見山。今まででは最高の雪と雪景色。そして最高のコンディションの
ソリ遊びを思う存分楽しめた一日だった。
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