里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

原木シイタケは好調のうちに終盤へ

2024年04月25日 | 山菜

今年春の原木シイタケは好調です。
4月早々からいわゆる春子が本格的に穫れ始め、たちまち盛りとなりました。
3月末以降全般に気温が高く、適度に降雨もあり生長が進んだようです。
自然栽培なので、作業するには邪魔になる雨もシイタケにとっては何より有り難かったでしょう。
3月に原木シイタケのほだ(榾)場を整理したため現在の配置はこのようになっています。


左側手前が植菌2年目の原木、左奥が植菌3年目になる原木。右側手前が今年植菌した原木を本伏せする予定のスペース、そして植菌4年目の原木、右奥が傷んだものを除き整理した植菌6年目の原木です。
右の外れに僅か見えるのは、傷んだ原木のうちまだ穫れそうな原木を寄せたもの。
品種は何れも日本農林種菌の「すその360」。
これが今年植菌2年目になる原木。


今年秋になれば二夏を経過するので本格的な収穫が可能になるはずです。
それでも少しシイタケが出ており穫れています。


これが今年植菌3年目になる原木。


この原木が一番穫れています。
気温が上がり水分が供給されたので順調に生長しました。
発生の良い原木はすでに2、30個穫れているものがあります。
昨年秋もこの原木がよく穫れたので、かなり消耗するのではないかと推測します。
穫り遅れると消耗も激しくなると思い、早めに穫るようにしています。


まだ小さいシイタケがかなり見えます。最近また乾燥気味ですが、もう少し収穫は続きそうです。


これが植菌4年目の原木。


昨年春はこの原木がメインで穫れていました。秋は甚だ不調でしたが、この春はかなり復活してくれたようです。


このくらいなら植菌3年目の原木と遜色ありません。


これが植菌6年目の原木。


傷んだ原木を半分くらい整理し、比較的元気なものをここに残しています。
それなりに出ており、穫れています。


こちらは番外。傷んだ原木のうち余力のありそうなものを寄せました。


これもそれなりに出ています。
収穫のメインは植菌3年目の原木ですが、4年目の原木も思った以上に穫れています。
収穫は毎日ならベストながら1日か2日おきと言ったところ。
これは助っ人が収穫したもの。少し小さめのシイタケも穫ったようです。かなり大量でした。


沢山穫れたときは乾燥椎茸にするか冷凍保存するかです。
乾燥椎茸にするには短時間で行う必要があり、温風ヒーターを利用します。
やりやすいのは冷凍。但しスペースには限界があります。




スイセンの種類が増えた

2024年04月24日 | 

4月は花壇や庭先など至る所でスイセンが花盛りです。
我が家では庭とも言えない所にスイセンが咲いています。
先週がピークで今は盛りを過ぎました。早晩あるので2週間くらいの間に撮ってみました。
庭にあるスイセンは母が生前植えたものですが、近年は助っ人があちこちに植えています。
知らぬ間に種類が増えたようです。
2月中から咲いたニホンスイセンに続いて3月末から咲いたミニのラッパスイセン

黄色一色。4月半ばくらいで終わっています。


よく見られるラッパスイセンですが、花弁と副花冠の形と色の組み合わせで違いがあります。
典型的なラッパスイセン。


アイボリー色の花弁に黄色の長い副花冠。


洋種のスイセンは色が鮮やかで大柄なものが多い。


白と黄色。


白とオレンジ。




これは白一色のラッパスイセン。




これは八重のスイセンと言っていいのでしょうか。


花弁の色に違いがあります。




これは房咲きのスイセン。但し殆どが2輪です。


アイボリーと橙の組み合わせで、花が小さくニホンスイセンの形に似ています。


これも房咲きで小さくニホンスイセンに似ています。これも2輪。


黄色一色。葉っぱが細い筒状ですが、スイセンに間違いないでしょう。


洋種のスイセンは育てやすいようで、方々で沢山見かけるようになりました。




山菜の季節到来で王様タラの芽と女王コシアブラ

2024年04月23日 | 山菜

里山の春の恵みは山菜です。
天然のもの栽培のもの多々ありますが、先駆けとなるのはコゴミ。今年は4月半ばから採れ始めました。


それからほどなくタラの芽が採れ始めました。
我が家で4月20日前から採れれば早い年です。今年は例年より1週間ほど早く、昨年より僅かに遅い程度。
4月になってから連日気温が高く急に進んだようです。
何と言っても山菜の王様と言われるのがタラの芽。タラの芽が採れるようになれば山菜の季節到来です。
これが採れ始めの時のタラの芽。


タラの芽も系統や環境条件によって採れる時期に違いがあります。
日当たりが良い所の痩せたタラノキは早く採れます。ですから特別早いのはあまりボリュームのない場合が多い。
この辺りの里山にはタラノキはごく普通にありますが、採るのはごく近くだけ。歩き回って採るようなことはしません。
我が家では元々自生していたタラノキを刈り払いや剪定などの手入れをし、自然に増殖させています。
ここは比較的早くから採れます。これは4月半ば過ぎの採り始めのもの。


この場所の多くは採り終わっています。
採るタイミングとしてはこのくらい。


3月くらいに店で売られるトレイ入りのタラの芽はハウスで伏せ込み栽培したものです。
伏せ込み栽培では枝を短く切って着いている芽を全て吹かせます。そのためごく小さくボリュームはありません。
天然のタラの芽は大概一番上の頂芽だけを採ります。
したがって、ボリューム十分で本来の野趣に富んだタラの芽が味わえます。
こちらは自生していたタラノキを管理し最も群生化させた所です。


ここは篠竹が群生化しているところでもありますが、青味が濃くやや遅い系統のタラノキです。
丁度採り頃になってきました。


この系統は当地では通称モチタラ。青くて見栄えが良くトゲが少ないため良系統とされます。


3年ほど前、根こそぎ盗られてしまったことから、以来少し早めに採るようになってしまいました。


2系統を比べてみます。やや小振りのものですが、違いは分ると思います。
右が先に採れた赤みのある系統で、左が通称モチタラ。


こちらは誰が言い出したのか山菜の女王と言われるコシアブラ。


本来ならコシアブラの芽と言うべきところですが、面白いことに単にコシアブラで新芽のことを指しています。
そもそも当地方では一部の人以外コシアブラを食する習慣はありませんでした。
むしろ昔から「削り花の木」として知られており、今でも春の彼岸用に造花を作っている方がおられます。
やはり山形県で食材として重宝されているという情報が当地方にも波及したのだろうと思います。
当地ではタラノキほど多くはないもののコシアブラの木はごく普通に見られます。


コシアブラはナラやクリなど雑木に混じって林の中に生えており、ちょっと見には分りにくい。
タラノキと同じウコギ科の植物でありながら放置すればこのような高木になります。


コシアブラの高木1本には沢山の新芽が着きます。


切られた木からはわき芽が吹き出すので採るのが容易です。


高木なら1本採れば十分な量が採れます。


タラの芽は味や香りと言ったものは殆ど感じませんが、コシアブラには独特の味と香りがあります。
右がタラの芽、左がコシアブラ。


ボリュームで言えばタラの芽にはかないません。食べ応えが違います。
しかし、小生は香り大好き人間なのでコシアブラも大好物。
やはりこの時期は、定番の天ぷらや素揚げで山菜の王様と女王を同時に味わいたい。




冬キャベツを終え春キャベツを収穫

2024年04月22日 | 畑:葉菜類

数日前から春キャベツの収穫を始めました。
暖冬だったため春キャベツは3月初めまでは例年よりかなり進んでいると見ていました。
しかし、寒さのぶり返しでその後は生育が停滞ぎみになり、ほぼ例年並みの収穫開始となりました。
キャベツは10月以降、秋キャベツから冬キャベツと休むことなく穫り続けてきました。
冬キャベツの品種はトーホク種苗の「寒玉キャベツ」。
寒玉キャベツを4月中旬まで穫るのは特別なことではなく、今年もまだ残っていました。


気温が上がってきたので、この品種特有のアントシアニンの紫色は目立たなくなっています。
こちらの株はわき芽も伸びてきました。


穫ってみました。あまり大きくはないもののずっしりと重い。2㎏以上は確実。


綺麗な寒玉キャベツながら、がっちり結球しているため分からないものの中心では花芽が生長しているはずです。
ここで残っている寒玉キャベツを全て穫り終了とします。
これが数日前から穫り始めた春キャベツ。


品種はタキイ種苗の古典的品種「金系201」。
収穫の目安にしている時期は4月20日過ぎですが、暖冬傾向もあって近年は数日早まっています。
したがって今年も結局のところほぼ平年並と言ってよさそうです。
種播きは10月5日、植付けは10月31日。2月半ばに追肥と土寄せをしました。
この頃は春のような陽気になっていたため生育が進んでいました。
もしその後も順調なら4月上旬にも収穫になるかもしれないと推測していました。
ところが、2月下旬以降は寒さのぶり返しが長く、それまでの前進分はほぼ帳消しに。
それでも欠株はなく、今のところ目立った病害虫の発生もありません。


揃いも悪くありません。ただ、揃いが良いと言うことは穫り遅れて裂球する株が出やすい。


気温が高くなるとなお裂球が多くなる心配があります。
したがって、例年なら80~90%結球から穫り始めるようにしています。
しかし、これまで寒玉キャベツを穫っていたこともあって、すでに100%の完全結球になっている株が見られます。


春キャベツの結球はこのようにやや腰高になることが多い。


この完全結球した株を穫ってみます。


完全結球しているので重さは1.5㎏くらいありそう。春キャベツとしては十分な大きさです。


同時に収穫した寒玉キャベツと比べてみます。寒玉キャベツは外葉を2枚除きました。
右が春キャベツ、左が寒玉キャベツ。


見た目の大きさはほぼ同じくらいですが、形が大きく違います。
また、重さは寒玉キャベツが春キャベツの1.5倍はあります。
普通、寒玉キャベツは炒め物や煮物、春キャベツは生食に適すると言われます。
食感から言えばその通りかもしれませんが、小生はあまり気にせず食しています。
それでも春キャベツの浅漬けはとりわけ美味しい。


水墨画「かたくり」

2024年04月21日 | 水墨画:草花
本画仙 色紙   


春の代表的な野草の一つ「かたくり」。
昔は、我が家周辺の野山でもごく普通に見られました。しかし、何時の間にかすっかり姿を消してしまいました。
我が家の庭には細々ながら数株あります。調子が良ければ僅かながら花を咲かせてくれます。
その独特の姿、どうも今年は葉だけで花は見ることが出来ないようです。
当県南部の南蔵王山麓にはカタクリの群生地があります。そして、すぐ近くには水芭蕉の群生地があります。
過日、今年も水芭蕉が開花したとニュースで流れました。小生もこれまで何度か訪れています。
水芭蕉とカタクリの開花は多少ずれることもありますが、多くは両方愉しむことが出来ます。
しかし、カタクリのことは話題になりません。水芭蕉の見学者もカタクリの所は大概通り過ぎるばかり。
カタクリにとっては良いことなのか悪いことなのか。健気にひっそりと咲くカタクリはそれで良いのでしょう。