もう10年経つたんだね、あの悲劇から。
当時 Nori は上海に駐在していて、栃木からの出張者2人を受け入れていた。
彼らの家族は身体的な被害はなかったものの、家は大変な状態だと。
何とか彼らの帰国の手配をし、ありったけの乾電池を持たせて送り出したことを思い出した。
その後はTVの映像を見ながら泣いていた。
その年の7月に帰任して埼玉へ帰り、東北へはボランティア等の自分にできることはしてきたつもりだ。
しかし当時、自分はなんとなく重い気分に侵されていた。
それは
「日本がとても辛いときに俺は上海で不自由なく過ごし、復旧したころに帰ってきて楽をしている」
という後ろめたい思いだ。
しかしそれが今は晴れている。
それは熊本へ転勤となり、2016年の熊本地震を体験したからだ。
家は断水、会社は復旧のために休日なし。
辛かった ・・・
しかし、不謹慎とは承知しているが
「これで一人前の日本人になれた」
なんて不思議な思いが生まれ、気持ちが楽になったよ。
瓦を振り落とし、建具を剥ぎ取られながらも、凛として佇む熊本城からも勇気をもらえたし。
その後は栃木に転勤し、大好きな東北に何回も訪れた。
その度に復興が進んでいることが実感できて、嬉しくてしょうがなかった。
東北の人たちって、すごいね。
コロナが収まったらまた訪れてみることにしよう。