けい先生のつぼにくる話

はりきゅう漢方の先生が教えてくれる健康に関する話
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かすみ目治療大作戦  自己人体実験、、、再び、、、、

2010-04-13 13:20:47 | 東洋医学全般

皆様お元気でお過ごしでしょうか

今回は久しぶりに自分の体を使った、漢方薬の人体実験の報告をいたします。

菊花茶とクコの実をお茶代わりに飲んで、かすみ目、赤目、緑内障などあらゆる目の疾患の改善に取り組もうというわけです。

菊花は(きくか)、枸杞子(くこし)はどちらも立派な漢方薬であります。
これらは杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)や明目地黄丸(めいもくじおうがん)に配合されております。

これらの漢方方剤については昨年「緑内障 地黄丸類」という記事に載せております。

私も「とうとう焼きがまわったな」というところでしょうか。。。。

今回、私は「目が熱い」「まぶたの裏側がゴロゴロする感じがする」「目がかすむ」「すぐに目が疲れる」という症状が続いて、本を読むのが億劫になっていたので、これらを飲んで治しました。



菊花茶です。このメーカーのは菊花がほとんどで、山櫨、甘草、金銀花という漢方薬が少し入っていますが、バリバリの菊花茶といえます。
商品管理の厳しい台湾製です。新東洋ブランドは台湾を代表する中華ポークジャーキーの会社でもあります。


これは特級杞子と書いてありますが、枸杞(くこ)の実を乾かしたものです。枸杞子(正式名)と同じものです。


このようにきゅうすに入れて、熱湯を注ぎたくさん作っておいて毎日がぶ飲みします。体に毒なものではないので、がんがん飲みましょう。

味は結構いけるものです。飲茶(ヤムチャ)にいったときに、プーアール茶(普洱茶)とゴッポウ茶(菊普茶)がでますが、このゴッポウ茶と同じような味です。
菊花は(きくか)は肝を中心とする体にこもった熱を発散させ明目(見えやすく)する作用があります、枸杞子(くこし)は明目作用といって、肺を潤してこもった熱を除く作用があります。

あ、肝とか肺とか書きましたが、これらは無視してお飲みになってください。これらは東洋的な意味での内臓名なので、あまり深くお考えにならなくて結構です。

4-5日続けるとまぶたと眼球の熱間が取れて、気持ちよくなります。かすみ目もなくなりました。

私は最近これにはまっていて、毎日飲んでいます。飽きるまで続けようっと。。。。

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東洋的な漢方薬の使い方?その後-3 (加味逍遥散 かみしょうようさん)

2010-04-06 14:03:33 | 東洋医学全般
前回に引き続き、鼻つまりやアレルギーを起こす原因として、胃腸とその経絡に問題がある場合、体の心が冷えている場合が考えられるとお話をいたしました。

今回は、ストレスがたまっているゆえに、上半身に熱がこもってしまって引き起こされるアレルギーなどの症状とそれに対応をする漢方方剤のお話をしたいと思います。

このような場合は題記の加味逍遥散(かみしょうようさん)が使われることが多いものです。
この「加味逍遥散」は本来「逍遥散(しょうようさん)」というものがあって、これは多くの場合、女性の更年期障害や生理不順、不妊症など、いわゆる血の道の障害に使われる漢方方剤です。また、男女問わずイライラを我慢していたり、細かい仕事をしている方で、体がかゆくなったという方にも著効いたします。

これは、ストレスで発生した熱が発散しきれずに、皮下にこもったことによって起きた症状のひとつです。

さて、この「逍遥散」に牡丹皮(ぼたんぴ)と山梔子(さんしし、くちなし)を加えたものが、「加味逍遥散(かみしょうようさん)」です。
これは男女を問わず特に怒り系のストレスで疲れていて、怒っているのに我慢をしてたりして、その時にこもった熱が特に上半身でいたずらをしている時につかいます。

前々回とお話してきたアレルギーの症状も、このイライラが引き起こしている熱で起きている場合もあるのです。イライラして体にこもった熱が病を起こしている状態を、肝虚陰虚熱証と業界では表現します。
この状態に焦点を当てることにより、この方剤がノミネートされるのです。

普段はそのような熱のためにおこる更年期障害、月経不順などに使われますが、やはり男女を問わず、ストレスによる不眠、イライラ、肩こり、頭痛に使われます。
私はイライラした時にこの方剤の錠剤をのむと、即座に「ま、、、いいか」という精神状態になるので、いつもスマイルでいられます。

先日も鼻炎がなかなか治らない女性がいらっしゃっていたのですが、ある日その方のご主人がいらっしゃって気がつきました。「こんな神経質なご主人がいらっしゃるのなら、間違いなくイライラによる鼻炎だ!」とおもい、即座にこの女性に「加味逍遥散」を処方しました。このご主人の神経質オーラで神経を逆なでされた私自身も後でこれを服用しておきました。

彼女の鼻炎は治り、私のイライラも納まったことはいうまでもありません。。。。。。これにて一件落着!!

ちなみに、同じような状態でも、患者さんの体力というか気合の度合いに応じて、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、小柴胡湯(しょうさいことう)、大柴胡湯(だいさいことう)、抑肝散加陳皮半夏(よっかんさんかちんぴはんげ)などが使い分けられます。

もうひとつ、「加味逍遥散」も「逍遥散」もどちらも上半身の熱をきれいに発散させる作用がありますので、上半身の一部に属する手にできる、いわゆる「主婦湿疹」に効く場合があります。もちろんイライラ体質の方という大前提がありますが、、、、、、

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東洋的な漢方薬の使い方?その後-2 (小青龍湯 しょうせいりゅうとう)

2010-04-05 05:32:09 | Q&Aコーナー
前々回と少し前に東洋的な漢方薬の使い方?のところで、体のどこかが虚して、温かくなければいけない場所の熱が上に上がって、そのために人体の上部に熱がこもっておきる不具合のお話をいたしました。

あと、小青龍湯(しょうせいりゅうとう)と加味逍遥散(かみしょうようさん)のお話が残っていますので、続けさせていただきます。

今回は小青龍湯のお話です。
これはどの漢方薬の本を読んでも、「呼吸器系の疾患に使う」と書いてあるので、わかりやすいと思います。
多くの本に書いてある疾患名を並べてみると、流感、気管支炎、ゼンソク、鼻炎、腎炎、膀胱炎、皮膚病などと書いてあるものです。

これらはみな、人体から特に昼間にいつでもやさしく発散されていなければいけない陽の気(一種の熱気)がきちんと発散されずに皮膚や粘膜の下にこもってしまい、アレルギーを起こしやすくなったり、感染しやすくなったりしておきる症状です。

小青龍湯を使う時は体の芯が温まると症状がよくなる方に使います。
これはほかのい方をすれば、腎虚で陽虚の状態がないと効かないということになります。

ちょっと詳しく説明をさせていただきますと、この場合は「東洋的な意味合いでの腎」というものの陽の気がしっかりしている時はその温かみが体の中位にある「東洋的な意味合いでの胃」を温めることによって、胃はきちんと働くことができるのです。

東洋医学校にいた時は腎の陽気をレンジの火に、なべを胃にたとえて、胃というなべが腎の火をもらって、食べ物を調理してゆくと教わったものです。

「東洋的な意味合いでの胃」は、胃そのものとそれにつながる経絡でできております。この経絡はシンプルに説明をいたしますと、両目のしたからしっかりと鼻と周りをめぐり、あご、顔の輪郭を通り下降して、胸を通って胃腸と脾をめぐって両脚の前外側を降りて、足の人差し指の先で終ります。

腎の陽気が足りなくて(冷えて)胃を温めることができなくなると、胃の水分(津液、しんえきといいます)がめぐらなくなってだぶつきます。そうしますと胃とその経絡の交流が悪くなって、本来は頭部から足先に向かって陽の気を戻して廻らせていた、胃の経絡の中の陽気が動けなくなって頭部に残ります。

あるいは胃の経絡の流れから発散されていた陽の気がきちんと発散できなくなります。

結果的に、そのこもった熱が、経絡のめぐっている鼻に停滞すれば鼻炎などの症状が、皮膚の下に停滞すれば皮膚病が発生する下地を作るのです。

小青龍湯を使うには、その大本に、腎の陽気の不足、、、、ということは、体の芯が温まると症状が軽くなるということを確認しすることによって、十二分の効果を発揮することが可能になります。

続きは近日中に書かせていただきたいと思います。


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