はりきゅう漢方の先生が教えてくれる健康に関する話
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昨日は、さっそく息子を連れて「おねえさん」に会いに行きました。
品川区のある駅で待ち合わせたのです。
今宿泊している人形町を出発してからずっとドキドキしていました。
こんなにドキドキすることは随分となかったですね。
駅に着くと、おねえさんご家族全員で待っていてくれました。うれしかったですね。
この感覚と感動は、残念ながら私の文章力では、どんなにうまく表現しようとしても、表現しきれないのです。だから、むしろ淡々と書いてゆくしかありません。
おねえさんご本人、娘さんご夫婦、孫娘ちゃん(7歳)と楽しく過ごしました。
おねえさんは何も変っていないように見えました。47年の月日が全くなかったような感じです。
娘さんはおねえさんに似てとても明るくてあたたかくて、一回り下の妹に再会をしたような気持ちがいたしました。孫娘ちゃんも親御さんに似てかわいくて聡明で、ご家族全員本当に幸せそうです。娘さんのご主人も、立派な弁護士さんで、万人に慕われる感じの、人徳のある、優しいパパでした。
しばらく歓談のあと、わたしとおねえさんはご自宅でお話を続けて、ほかの皆さんは原宿に息子を連れて行ってくれました。
息子もすぐに孫娘ちゃんや皆様と打ち解けてしまって、やっぱりご縁があるというのはこういうことなのだなあと、驚きました。
おねえさんとは、話した話した、、、二人の何十年もの空白を埋めるべく、いくら話しても話したりない程です。私の心を丸裸にしてお話ができる人が、実の姉以上に素直に話せる人がこの世に存在していてくれたとは思いませんでした。
私の心は7歳のけいちゃんにもどって、そして下町人形町育ちの江戸言葉で、心おきなく話をすることができたのです。
夜になって息子たちが原宿から戻ってきたら、パパさん、孫娘ちゃん、息子と私で、トランプをして遊びました。ババ抜き、神経衰弱、七並べ。。。私たちとこんなことをしてくれるご家庭が日本にあったんだ。。子供のころに味わえなかった、温かい時間です。
夕飯はおいしいすき焼きをいただきました。
あまりに楽しい時間で、ちゃんと写真を撮るのも忘れていたのです。
10時ごろにホテルに戻ると、私たちは時差の疲れも出て、そのまま寝入ってしまいました。
ふっと目が覚めると、まだ午前3時前、、、もう寝れないな。。
ということで、このブログをしたためたわけです。
ああ楽しかった、うれしかった。。。ありがとう。。

今回は、いろいろと盛りだくさんな里帰りになりそうです。
わたくしが不在中も、漢方アメリカOnlineは通常どおりに運営いたしております。
インターネットによる問診も引き続き行っておりますので、いつでもお気軽に、ご連絡をなさってください。
今年の2月のある日、「けいチャン 覚えてますか?」というメールが入っていました。
開けてみると、なんと!わたくしが7歳の時に住み込みで働いていた母の職場にいらっしゃった方で、当時は24歳で、とても私をかわいがってくれていたおねえさんではありませんか!
彼女は毎日私の住んでいた職場に出勤してくる方で、母とは17歳違いでしたが、本当に仲が良くて、姉妹、あるいは年の近い親子のようでした。
私にも姉か母のように接してくれました。
わたくしは当時、ひどい喘息とアトピー持ちのかなり病弱でヘタレなガキでした。いわゆる複雑な家庭であったこともあり、小学校ではかなり嫌な思いもしていて、いつも泣きながら帰ってきた根性なしだったのです。
しかし、このおねえさんは絶対に私の見方でした。
彼女はヘタレな私にいつも「けいチャンはね、絶対に大物になるよ!あたしにはわかるんだよ。」
「なに?!いじめっ子だ?そんな子はね、うしろからレンガで殴ってきちゃいな!」
「あたしが授業参観に行ってバカないじめっ子を張り倒してきたげるよ。」などと言ってくれる頼もしい人でした。
「喧嘩をして相手が怪我したら、相手の子のお母さんが悲しむのよ。。」などどきれいごとばかり言う母親とは真逆の存在でした。私の現在の人格形成に多大な影響を与えたおねえさんです。47年も前の話です。
そのご、中学高校になり、彼女も退職ご結婚と続き、引っ越しやいろいろあって、母も大切にしていた住所録を紛失してしまい、30年近くも、音信不通となっていました。
たまに日本に帰って電車に乗ったときなどは、いつもおねえさんの面影を探して、いつかばったりと出会えないものだろうか。。ときょろきょろしていたものです。
何年か前に、日本の健康雑誌で私の目のケアの特集が組まれた時も、「おねえさん、わたしをみつけてくれ!」と願いを込めていましたが、届きませんでした。
ところが今回、たまたまこのおねえさんの娘さんが、はたと気づいて、わたくしの名前を検索したところ、ブログも、HPも、写真もゴロゴロと出てきて、一気に連絡を取り合うこととなったのです。天佑神助、感謝感激というところです。
初めの連絡では、私の母がまだ生きているかどうかわからず、母のことは書いてありませんでした。「どっこい生きてるぜ!89歳だ!」と返すと大変喜んでいました。さっそく、スカイプやLINEでお話をしました。母とも画像で話して大感動で涙していました。
今回息子を連れて日本に行く際は、ついた翌日に「感動の再開」となります。
ああうれしいなあ。。1970年の大阪万博にも一緒に行ったんだ。
まるで桂子金治が出てくる生き別れになった人と出会うテレビ番組みたいです。

居住地が米国の息子が、夏休みに日本で働いている間の医療保険が必要だと思い至りました。
日本で住民転入を行って、国民健康保険を取得する方法も考えましたが、これをすぐに発行してくれるかどうかは各々の市町村によって異るようです。
住民税や保険料や費用もかさみます。これは諦めることにいたしました。
調べてみると、米国から日本に行くための海外旅行保険があるということがわかりました。
http://www.kaigairyokouhoken123.com/comparison_liaison.html
この保険に決めました。奴の年齢が19歳ということもあってか、$108.という大変お得な価格でした。この中にはバンジージャンプやマリンスポーツなどの危険行動による事故もカバーされます。
担当者に電話をすると、普通に日本の健康保険のように使って、医療を受けることができるそうです。
上記のWebに入って、年齢や滞在期間などを入力すると、いろいろ値段が出てきて便利です。
下記が今回の保険の内容です。ご参考になさってください。
Deductible $0
Medical Maximum $50,000
Plan Type Plan E: 100% Coinsurance
Accidental Death and Dismemberment (AD&D) $50,000
Emergency Medical Evacuation or Repatriation $1,000,000
Emergency Medical Reunion $50,000
Return of Mortal Remains $50,000
Effective Date: May 27, 2016 Expiration Date: August 31, 2016
米国の大学生の夏休みは長いですね。5月の末から8月の半ばくらいまで3か月近くもあります。
ビルマ生れで5歳の時から米国に移り住んだ息子、ジョージクロタニ(現19歳)は、これまでたった一度、2週間しか日本に滞在したことがありません。
いつかまとまった期間を日本で過ごさせたいと思っていたところ、この長い夏休みに日本に放り込もうと思い至りました。
http://blog.goo.ne.jp/keisclinic/s/%A5%AC%A5%AD%CC%B5%BD%FD
奴は、こういうことをやらかす大馬鹿野郎なので、日本で鍛えられる機会はないかと探していたのです。
先日ドラマの「赤メダカ」を観ていると、若かりしころの噺家の立川談春が下手を打って談志師匠の怒りを買ってしまい、「1-2年築地で働いてきやがれ!」と追い出され、築地のシュウマイ屋さんで怒鳴られながら、破門が解けるまで頑張る場面がありました。
「これだ!」と思いましたね。さっそく探してみたのですが、なかなか見つかりませんでした。それに、ほぼ初めての日本で築地では、お世話になる方々の足を引っ張てしまうことが考えられますので、他を探すことにいたしました。
箱根の山の中の温泉宿、鎌倉のレストラン、草津温泉の下働きなどがありましたが、最終的に「千葉県の海辺のリゾートホテル」というお仕事を紹介していただけることになりました。
東京まで2時間半以上、WiFiは職場のロビーだけ、周りは海だけ、最寄りの駅にはコンビニが二つだけという環境です。寮に宿泊できて三食付きだそうです。素晴らしい!!
「虎はかわいい息子を千尋の谷に突き落とし、、」というのがありますが、私の場合は、その這い上がってきた息子の顎をもう一度けどばして鍛え上げるというのが好きなわけです。
以前は坊主の修行をさせたので、海辺のリゾートホテルの小作人です。
今月26日に日本に連れて行って、6月1日に現地まで連れて行ってやり、置き去りにして帰ってくる予定です。8月終りごろまで、キリキリと働いてくるのです
帰りですか?もちろん「てめーで帰ってきやがれっ!」って言ってあります。
ゆけ!ジョージクロタニ!
http://blog.goo.ne.jp/keisclinic/e/6dd8377fca033dca741cd084cb8067bc
坊主の修行をさせたくだりです。カミソリの話題の下に出ています。
海辺のリゾートホテルか、、、実は私が行って働いてみたいくらいです。楽しそうだ。。

昨日は本当に天気が良かったですね。すっぱーんと青く抜けた空がきれいで、フォスターシティの水辺の公園に一輪車の稽古に行きました。
あれから、一輪車の腕も上達し、現在私は後ろ向きに進むことに挑戦しています。うちのはアイドリングと言って、その場で一輪車を前後に動かしながら停止することに挑戦していました。
「あ~いい天気だなあ、、カリフォルニアはこれだからいいんだよなあ。」とぽ~~っとしていたら、思い切り後ろにこけてしまいました。
若いころから「受け身」だけは得意で、どんなに投げ飛ばされても、原付バイクでコケでも、頭だけは打ったことがなかったのですが、今日は見事に後頭部を強打してしまいました。
一瞬目の前が真っ白になり、後頭部からコメカミまで痛みが走り、目の前はキンバエが飛び交うような光が見えました。いって~~!!
きれいな青い空を見上げたままでこけてしまった結果です。慢心していてヘルメットもかぶっていませんでした。
帰宅して、うつぶせに寝ていると、うちのが「氷がなかったから代りのものを乗せておくね。」と何かを乗せてくれました。冷たくてとても気持ちがよかったです。そのまま小一時間ほど寝てしまいました。あとで「写真を撮っといたからね。」と見せてくれたのがこれです。

冷凍うどんでした。
後で触ってみると、後頭部にたんこぶができていました。こどもか!?
保険のおばちゃんのたたりかなあ?
晩御飯はカレーうどんがでました。。
前から気になっていたのですが、看護師業界と、保険業界はフィリピン人だらけです。そして年季の入った方々の話すフィリピン英語は どうやったらこんな発音ができるのかパカパカパカパカと聞こえます。
看護師さんたちのほうは、外人のそれと違って優しくて気が利いて、知識が豊富な方々が多く、ある意味フィリピン系の天職ではないかと思っています。
保険業界のほうは、まあ日本もそうですが、ガンガン押してくる人が多いです。
先日、生命保険のことでサンマテオ市のAAAにいくと、前回会ったことのある、年季の入ったフィリピン人の担当者のおばちゃんが出てきました。60代かなあ。。
かなり気合の入った営業魂のおばちゃんは、常に相手の顔を至近距離で「ビシッ!ビシッ!」と何度も何度も指をさして話します。机を隔てているのに、おばちゃんの指は私の鼻の前に迫ってきます。前回もそうですが、これを1時間近く何回も何回もやられるとうんざりしてきます。パカパカパカパカと聞こえる独特の英語も馬の蹄の音のようです。
そこで、いたずら心がむっくりと起きてまいりました。
いきなり!このおばさんの人差し指を左手で「むんず!」とつかんで、ニヤリと笑いながら言いました。
「なあおばさん、、ちょっといいかい?人の顔を何度も何度も何度何度も指さすもんじゃないぜ。。」
おばさんは真っ青になって「なっ!なに??」とびびっています。
わたくしは「同じことするね。」といって私の右人差し指でおばちゃんの鼻の至近距離を指さして言いました。
「かぁうどゆぺぇるっ!?かぁうどゆぺぇるっ!?」これは私がとっさに考えたフィリピン英語のまねで「How do you feel?」と言っているつもりです。通じるかなあと期待しつつ、指をさし続けてみました。
すると、おばちゃんは今度は真っ赤になって額に汗をかきながら「あいぺぇるのーぐーっ。。。I feel no good..」といいました。あ、通じてるんだ、、よかった。
「おばちゃん、、人が嫌がることはやめましょうね。おばさんはね、怖かわいい顔をした校長先生みたいなんだよ。これまでみんな遠慮して、誰も指摘してくれなかったんだね。私はずーっと嫌だったんだよ。この癖をやめたらお客さんがずーっと増えるよ。間違いないよ。」
おばちゃんは「そ~り~、、自分で気づかなかったよ。。もうやらないよ。。」
しかし、でも長年の癖はそう簡単には治らないんですね。
それからも、何回も何回も私の鼻を指さしてのびてくるおばちゃんの指を、全部うち受けで払い落としてやりました。ぴしっぴしっと優しくですがね。。。
さすがにこれだけ払いのけられると、こんなにやってたんだ、、、と本人も愕然としているようでした。
なんかすかっとしたなあ。。。。でもま~た、どうでもいいことにエネルギーを使ってしまった。。。わかってるんですよ、私はどうかしてますよ。鼻ではなく、どうぞ後ろ指を指してください。。
特に中年以降に起きる病気の中に、急に歩けなくなる病気があります。
例えば腰部脊柱管狭窄症という疾患は、歩いていて急に歩けなくなって、しばらくその場で休んでいるとまたもとのように歩けるようになるという症状が起きます。これを間欠性跛行(かんけつせいはこう)といいます。
もちろん似たような症状を起こす疾患は多々あるわけですが、今回は西洋医学的にはどのような疾患であるかはあまり考えず、その方の漢方医学的な意味での体質を改善することによって、予想以上の効果を得られたというお話をしたいと思います。
参考までにこの記事を添付いたします。
http://kanja.ds-pharma.jp/health/koshimage/qanda_01.html
http://www.benpi-ok.com/1-b-hokou-konnan.html
これまでに何人かの患者さんで、間欠性跛行が起こるので、腰部脊柱管狭窄症が疑われている患者さんがいらっしゃいました。
1.普段は普通に歩けるのに、散歩中に突然片足が、太ももの付け根から重だるくなり、何とも言えない痛みとなって歩けなくなってしまう。
2.5分ほどその場で休んでいるとまた歩けるようになる。
3.この痛みが去った後は、歩けるようにはなるものの、疲労感が強くてこまる。
ある女性の患者さん80代後半も、この症状に悩まされていました。
東洋医学的な問診と触診から、やや便秘気味の健康固太りタイプの瘀血(おけつ、血の巡りが悪い)体質と判断いたしました。
脊柱管狭窄症であるかどうかは、医師が精密な検査機を使って診断をするものなので、漢方「薬で脊柱管狭窄症が治った」と喧伝をしているのではありません。
ただ、ある患者さんに起きている上記1-3のような症状を、東洋医学的な見地から「瘀血」と判断をして治療を行った結果ということでご理解ください。
この患者さんには「食欲のある健康固太りタイプの瘀血体質」ということで、通導散を処方いたしました。
通導散を服用して2か月ほどたったころ、「あれ?そういえば散歩の距離が伸びたなあ。」「いつの頃か散歩のときの足の痛みを忘れていたなあ。」という急に痛みや症状が消えるのではなく、ある時「そういえば症状のことを忘れていたわい。」という東洋医学としては、理想的な治り方となりました。
引き続け1か月間この方剤を服用していただき、症状は完治いたしました。いまは血を増やすとともに、体が冷えないように日常的には当帰芍薬散を主に服用してもらっています。
病名よりも、その原因を作っている体質改善を眼目に置いた、典型的な漢方医学的な治療が功を奏した例です。この患者さんは、瘀血体質が改善されたことで、週に1-2度起きていた、胸が重くジワーッと息苦しくなるような症状もなくなりました。
この方の場合の飲み方としては、水曜日と日曜日に通導散を服用し、それ以外の曜日に当帰芍薬散を飲んでもらっています。血を増やして体を温め、週に2回は瘀血を駆逐する方剤といたしました。
注意事項として、通導散を飲みますと、多くの場合便通が大変よくなります。一日3-5回も排便するようなこともあります。一般的に「食欲旺盛な健康たか太りタイプの方」は、便がガンガン出たほうがむしろ気持ちよく、少し位下痢気味になっても体力が落ちることはないという方が多いものです。そういう場合はそのまま飲み続けても構いません。
いやいや、、排便多すぎでしょ。。とお感じになる方は、通常の服用量の4分の1くらいからお始めになって、だんだん量を増やしていってもかまいません。
わたくしも便通が良いほうが快適なので、自己人体実験のためにも、この通導散をちょくちょく服用しています。
「便が柔らかくなるのはちょっと困る。」という方は、瘀血対策のスタンダードな方剤である桂枝茯苓丸を服用なさってください。マイルドに瘀血を排出いたします。

先日知人から、こんなのを紹介されました。
ニュージーランドだかの特殊な花から採取されたハチミツなんだそうです。
トレーダージョーに行ってみると10ドルくらいで売られていました。

なかは、少し硬めのハチミツでした。説明書きには、ナチュラルな抗生物質の作用があるとのことです。
朝と晩は、デンシーで歯を磨いて、重曹を水に溶いてぶくぶくうがいをしています。
ひるはデンシーで歯を磨くと、診療所のシンクに真っ黒な飛沫が飛び散って、洗面所に来た人に気味悪がられるのが嫌なので、ランチの後にこのマヌカハニーで歯を磨いています。
使い心地は甘くて悪くはないのですが、やはりデンシーや重曹のほうが、歯茎がシャキッとしまった感じがしてよろしいです
歯は大切に。。。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLKFdW6e8h_hYIaFgJ3HldO3kxHIsXiaee
2月に行われた、サンフランシスコセミナーの時の17件の映像集です。
岡本真師範がその秘伝を公開してくれております。
一般的に、武術を習う場合は、型を習ったり、チカラとスピードをつけるためのウェイトトレーニングを行ったり、習い覚えた技や型の完成度を確認するために試合をして実践力を養うことになっております。
そして、多くの場合、いやほとんどすべての場合は「試合で勝つこと」が目的になってしまうので、どうしてもチカラとスピードが主になってしまい、畢竟、若い者、体が大きい者、手足が長いものが勝つことになります。要は、いわゆるラッキーパンチが当らない限り、強い人が必ず勝つということになってしまいます。ましてや、組打ちになったら、力のないものは絶対に負けてしまいます。
もちろん、リングに上がって勝敗を決めるスポーツ化した格闘技は、まったくそれでよいわけで、若くて力強い、スピード感のある選手がわたくしたち観客を楽しませてくれるのです。
しかし、ひとたび己が稽古をする「武術」ということになった場合、若くない者、弱いものは去れということではいけません。
むしろ、「小柄な老人が屈強な大男をいとも簡単に投げ飛ばす。一見不思議としか思えない達人の技(武術、奥義の科学より引用)」というものに憧れているからこそ、永遠の少年少女である武術家はたゆまぬ稽古を積んでいるのです。
でも、単に稽古を続けるだけで本当にこのような達人になれているのでしょうか。残念ながら多くの方々は、憧れにその実力がついてゆきません。どうしても力任せの技で終ってしまっています。
私がまちがって経験してしまった米国式詠春拳もしかりです。
米国の合気道なども、「一般的にアメリカの合気道セミナーは、参加者は5着も道着を着替えなければいけないほど汗をかくのです!」とハリウッドで合気道の道場を経営する筋肉隆々のマッチョな体で自慢げに語っていました。
確かにそういう稽古法もあってよいのですが、何かピントがずれている。。。
同じ合気道でも、丸道場のレイ師範は、この矛盾に大いに気が付いていて、本来の武術の稽古を求め続けてきたのです。
そこで、岡本眞師範の登場です。
上記の動画における岡本先生の動きは、ある意味大変な秘伝といえるものです。空手や古武術、剣術の中の精華ともいえる内容です。
こういう秘伝は実は古来の型の中に含まれているものです。しかし、多くの場合その指導者も含めて、型の中に秘められている微妙な掌の使い方、軸の操作、意識の使い方などを知らないで高段者になってしまうわけです。
だから、米国の武術では、試合のトレーニングと型のトレーニングは別物で、試合のためには筋肉とスピードと持久力をつけて、型は段をとるときの必須科目として稽古をするので、型ダンスということになります。
私自身も、岡本師匠のご指摘で、圓功禅拳の動きの中に、わたくし自身が気づいていなかったとても大切な身体操作が隠されていることを気づかされ、目からうろこがぼろぼろと落ちたものです。
結果、私の指先にちょんと触れただけで、相手が吹っ飛んでしまって、「ちゃんと意味を理解して型の稽古をするということはこういうことだったのか!」といまさらながら驚かされたものです。
ま、そういう現象をいつでもどこでも起せる様になることが、わたくしの修行ということでしょう。。まだまだ道は長いですね。
岡本師匠に、「Youtubeでこんなにたくさん秘伝を公開してもいいのですか?」と尋ねたところ、「確かに秘伝ではあるのですが、これらは秘伝の基礎です。まだまだ上の秘伝があります。まずはこういうことを公開していかないと、真伝が途絶えてしまいます。きちんと公開すると、その武術をもっと昇華させる人も出てくるのです。」とのことです。
ご説もっともでございます。頭が下がります。ありがとうございました。
前述の「武術、奥義の科学」ブルーバックスには岡本眞師範の技を科学的に解析した内容が載っています。