けい先生のつぼにくる話

はりきゅう漢方の先生が教えてくれる健康に関する話
Twitter(X)リンク @kkclinic

紫根(しこん)を使った紫雲膏(しうんこう)と黄色い中黄膏(ちゅうおうこう)

2010-06-29 02:52:13 | 東洋医学全般
先日書きました紫根(しこん)の原料はただいま入荷待ちですので、しばらく時間がかかります。

この紫根が使われた代表的な漢方薬は紫雲膏(しうんこう)という塗り薬です。
詳細はこの頁の記事をご覧ください。

この膏薬を創作したのは江戸時代の名医華岡青洲です。
彼はこれ以外に中黄膏(ちゅうおうこう)も創作しています。

中黄膏と紫雲膏はどちらも同じような皮膚疾患や火傷、痔の症状などに使われます。目安としては「皮膚が乾いている状態」には紫雲膏、「皮膚が赤く火照っているか、ジクジクしている状態」は中黄膏を使うというふうに使い分けましょう。

また、紫雲膏は普段のお肌のケアにもよろしいので、寝る前に薄くぬるようにしますと、シミや黒ずみの肌に効いてきます。

中華マーケットで購入できる、ハトムギの粉の服用と併用しますと、体の内外からお肌をケアすることができます。

漢方アメリカOnlineもよろしくお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

この二世さんの文章はぐっときます。。。

2010-06-25 15:23:10 | 雑記
@CAPPAYAさんが載せていた写真です。

Japanese American's message on the wall of Crenshaw metro sta... on Twitpic

なんか心にぐっとくるものあります。

写真をクリックしますと大きくなりますので、お試しください。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

紫根がはやっているらしい シミを消しましょう!!

2010-06-25 05:06:37 | 東洋医学全般
先ほど、「先生こんなのありますか?」とお問い合わせがありました。

日本では「紫根(しこん)」を使った化粧品がはやりだしていて、美肌、シミ取りに大活躍のようです。

もともとこの紫根は和服などを紫色に染める染料としても大活躍をしていました。
歌舞伎の「助六(すけろく)」が巻いている鉢巻の色はこの染料を使って染められたものです。

また、よく時代劇でなんかショックなことがあって寝込んでいる線の細いお殿様が紫色の鉢巻をして、頭の横で蝶結びみたいにしているのを見かけますね。あれもその鉢巻です。

昔から、この紫根で染めた衣料は病の邪気をはらう作用があるとされて重用されていたのです。
漢方薬としての効能は、血の熱を冷まし巡りをよくして、熱毒を散らし皮膚の滞りを巡らせるということです。いかにもお肌によさそうですね。

日本でこの材料を買うとべらぼうに高そうなので、私もこちらで良質な「紫根」が手に入るようであれば、皆様の負担にならないお値段で出してみようかと考えています。

近日中に続きを報告させていただきます。

漢方アメリカOnlineもよろしくお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夢で霊と交わる? 桂枝龍骨牡蠣湯 (けいしかりゅうこつぼれいとう)

2010-06-10 15:18:16 | 東洋医学全般
この方剤は確か以前も触れたことがあったかと思います。

これはものすごく考証のしっかりして驚いたことのある、韓ドラの「許浚(ホジュン)」で宮廷の女官が急に高熱を出して、マラリアのように体を震わせている場面で、医官が「これは室女病じゃ!嫁に行かせるのがよかろう!わっはっは!」という場面で使える漢方方剤です。このドラマは私の日本の師匠の強力な推薦で観たのですが、なかなかよいドラマでした。

さて、この桂枝龍骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)は両極端なタイプの女性によく使われます。
1.健康な尼さんや、ご主人が長期単身赴任などでその独り身をしっかりと守っている方。
上記の宮廷の女官などは当然彼氏などをつくれるわけではなく、健康なエネルギーが体に満ちていて、それが適切に発散されることがないので、その熱気がいろいろな症状を起こします。

2.ボーイフレンドがたくさんいて、常に派手に遊んでいる女性。
これは派手に遊んでいるので、逆にそのための熱気が必要以上に発生してしまい、結果的に同じような症状が出てしまうというわけです。

3.婦人科系の疾患や、その手術、あるいは流産や堕胎などで下腹部を傷つけていて、これが東洋医学的な意味で、ちゃんと治っていないまま時間がたってしまった方。

これらの状況が、体が弱ったゆえに起きる虚熱とか、瘀血(おけつ)という血の巡りの悪さを起こし、結果的にいろいろな症状を起こします。

特に典型的な症状は、おなかから胸にかけて突き上げるような激しい動悸と息切れです。多くの方は心臓の発作だと感じて大いに恐れることがあります。また、女性が夢の中で霊と交わるような性的な夢を頻繁に見ることもあると古典の書籍には記載されています。。

男性の場合でもこの方剤を使う状況が起きることがあります。そのときの具体的な症状は動悸、遺精(何もしていないのに精液が漏れる)、勃起不全あるいはこの逆の陰茎硬直症などであります。

この方剤を数ヶ月服用された患者さんからのご報告の中で、過去に堕胎経験があって、その後つよい性交痛が起きていて、それをご主人に言えずに何年も我慢をされていた方から、この性交痛が消えて幸せに暮らしているとのお便りを頂きました。

西洋医学的には完治している症状も、ご本人が自覚的に異常があり、苦労をされているときなどは漢方医学の出番です。。

漢方アメリカOnlineもよろしくお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

桃核承気湯 (とうかくじょうきとう) 気が変になってる?

2010-06-08 06:50:34 | 東洋医学全般
桃核承気湯 (とうかくじょうきとう)は桃仁承気湯(とうにんじょうきとう)と書かれることもある漢方方剤で、風邪などをこじらせて熱が取れなくて、なんだか、「話している事や体の動きが変だ」というときにも使います。

また、ご出産や交通事故などで体に衝撃を受けた方で、いわゆる「オケツ(瘀血)」が多くなって、体質的に便秘をされているゆえに起こる病全般に使ってみる価値があります。

ということは、便秘にも大変よく効く方剤ということになります。
病名を挙げますと、オケツがあるための、月経不順や痛み、子宮筋腫や出血に使いますが、底から派生して、精神異常、便秘、肩こり、冷えのぼせ、膀胱炎、頭痛、皮膚病に効果があります。

同じオケツがある状態でも、便秘をしていないようならば、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)が使われます。


漢方アメリカOnlineもよろしくお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする