カゼって、「あ、、あの時ひいたんだ!」という感じがわかるときがありますね。
「あの時に、すぐにセーターを着込んでいればひかなかったのに。。。」と後悔することが多いものです。
人の体は体内で生産された熱気(陽気といいます。あったかい気です。)を絶えず体表からフアーッと発散させています。イメージとしては平泳ぎのときの手つきのようです。お腹の前辺りから両手が出て顔の前を取って頭上から両側にさっと水をかくような感じで常に体表から発散されています。特に日中はこんな感じて強めに陽気が発散されています。
この発散された陽気が全身の体表を包んでいます。全身を包んでいるオーラのようなイメージともいえましょう。
この陽気は「衛気」とも呼ばれ、外からの気温や湿度の変化から身を守っています。
この衛気が破られたときが、いわゆるカゼの初期です。外からの気温や湿度の刺激で破られたのか、体内の陽気の生産が弱って外からの刺激が入りやすくなったのか、或はこの両方の理由で起るのです。前者が夏カゼ、後者がインフルエンザなどといえましょう。
よく学生たちから、「何でカゼの時って、寒気がするのに熱が出るの?」という質問があります。
これは、外気の寒さが強かったり、或は体を包む衛気といわれる陽気の層が薄くなったときに、体表に寒い気がたどりついてしまいます。
このときに「寒気」を感じます。
同時に、いつも体内で作られて体表から発散している陽気がこの寒気があるために発散できなくて、皮膚の下にこもってゆきます。
これが発熱です。悪寒から続いて発熱している典型的な「悪寒発熱」状態です。
この、最初の段階の「悪寒」から発熱の一歩手前ならば、ごく簡単にカゼをくい止めることが可能です。
近日中に、ヘアドライヤーや生姜湯、葛湯や漢方薬を使ったカゼの予防と治療についてお話をしたいと思います。
漢方アメリカOnlineをよろしくお願い申し上げます。
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