日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

強制排水

2005年06月12日 | インポート
今日は朝から、旧諫早湾干拓地の、「諫早干拓愛野耕作組合」の組合員に対する事業報告があった。

事業報告といっても室内でやる訳ではなく、干拓地の中の「6号ポンプ前」の農道上が「会場」になる。

青空会議場である。
会場設営の心配も、お茶の心配も、駐車スペースの心配もいらない。
農道上が駐車スペースになる。
ただし、雨が降ったら困る。幸いにも曇り空だった。

朝の8時に現地に集合するように、数日前に通知が届いていた。
「会場」まで、車で5分ぐらいなので、8時45分頃家を出たら、集合地点に向かってあちこちの道路から、組合員が軽トラックなどで集まりつつあった。

総勢で140名程度の人に召集がかかっていたが、集まったのは半数ほどだっただろうか。
事業報告の内容は、旧森山町内であった干拓耕作地が、合併により諫早市になったことにより、土地の固定資産税を、直接諫早市に納付するようになったと言う説明。
土地改良区の賦課金は従来通りに農協口座からの引き落としでよいこと。
干拓地内の未舗装の農道600mの区間のコンクリート舗装については、諫早市から原材料支給の形にしてもらうように話がついたということ。
その際に、作業出席者に対して、5,000円程度の日当を出すようにするために、反当り年間で500円ずつ程度を2年間負担する事。
潮遊池(ちょうゆうち)の水をポンプアップして使うためのポンプ施設が、3箇所できて今年から使えるという事。
そのために、今年は、従来稼動していた、地下水によるくみ上げのポンプ施設のいくつかの稼動を停止して、地盤沈下の抑制に繋がるだろうと言う事。
などであった。

その他に、諫早干拓愛野耕作組合長I氏の口から、意外なうれしい発言があった。

旧干拓堤防にある、西と東の排水樋門のうち、我々の耕作地に関係する東の排水樋門に対して、強制排水用のポンプ施設の設置を、諫干事業の中でやってもらうように陳情しているという。

西の排水樋門には、潮受け堤防の造成前から、強制排水用のポンプ施設は設置されていたが、東の樋門にはなかった。

高潮被害の抑止効果と、低平地域の排水不良が別物であると言う事が理解されつつある事がうれしかった。

調整池の水は、外海との水位差が30cm以上で、引き潮の時にしか排水できないという単純な事に気がついて、干拓堤防内部の強制排水が必要であると言う認識を、耕作組合の幹部が持って、強制排水用のポンプ施設の設置を陳情しているということが非常にうれしかった。

1時間足らずの青空会議ではあったが、気持ちのいい寄り合いだった。

豊田かずき