川越だより

妻と二人あちこちに出かけであった自然や人々のこと。日々の生活の中で嬉しかったこと・感じたこと。

なぜ、東電の刑事責任を問わないのか

2011-06-03 06:48:30 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

先日、「日刊ゲンダイ」のこんな記事を目にしました。日頃から思っていたことを書いてくれたと思いました。

 これだけの惨事を引き起こし、人々を死に追いやったり、恐怖に陥れた東電の歴代幹部たちが刑事責任を追求されていないことは不思議極まりないことです。心ある人々の批判や提言を無視・圧殺した挙句に事故を起こしたあとも嘘や隠蔽を平気で繰り返して被曝を果てしなく拡大してきました。人々に対する責任感が何もなく社長は悠々と退職していく始末です。自分たちが罪を問われるという緊張感が何もないからでしょう。

 あの東京地検特捜部は何をしているのか?刑事事件にはならないなどとふざけたことを言っている連中もいるようです。

 僕の友人の中には卒業式の始まる前の待機時間に保護者に週刊誌のコピーを配って短いアッピールをしたことが卒業式の運営を妨げたとして「威力業務妨害罪」で起訴され、懲役8箇月を求刑された人がいます。裁判所は20万円の罰金刑を言い渡し、現在最高裁に係属中です。

 罪に陥れようとすれば彼らはどんな無茶なことでもやります。たいていは彼らの思惑通りになります。万一、無罪になってもなんの責任も問われることはないのです。

 東京電力の幹部たちの罪は誰が考えても重大です。その責任を追求する意思さえあれば「殺人未遂罪」の適用も考えられるといいます。

    参考●http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110529/crm11052900290000-n1.htm

 問題は正義の実現に対する意欲です。逃げ果せるとタカをくくっている歴代幹部の民事・刑事の責任追及なしに事故の真相を明らかにすることも不可能です。

 


「君が代処分」に最高裁判決

2011-06-02 17:50:21 | こどもたち 学校 教育

5月30日に最高裁判所第二小法廷は卒業式において教職員に国歌斉唱を義務付けた職務命令と違反者に対する行政処分を合憲合法とする判決を言い渡した。最高裁には同様の事例がいくつも係属しているが他の裁判で異なった判決(違憲)が出ることは考えられず、司法当局の裁きは実質的には終わったというほかはない。

 もちろん、これでいいというわけではない。学校現場での締め付けはますます度を越すことになるかもしれない。大阪では条例を制定してまでして東京と同じことをやろうとしている。事柄は民主主義の基本に関わる問題であり、日本国家と国民の運命に深く関わる問題である。

 私たちのひとりひとりが自分の意見を持ち、それを表明していくことが何よりも大事だ。判決文といくつかの見解が紹介されているHPがある。読者はどんなふうに考えられるだろうか。

     ●君が代起立命令に合憲判決http://blogos.livedoor.com/theme/national_anthem/

この問題に対する僕の意見や体験は「川越だより」にも何度か書いてきた。直近のは。

     ●川越だより「都教委の処分は職権濫用」 原告が逆転勝訴

        http://blog.goo.ne.jp/keisukelap/e/b57c92cab11803c3398b39a02023b3eb

 「民主主義と人権」派は都知事選挙に候補者を立てることもできず、石原知事の圧勝を許した。処分を振りかざしてまでして無茶をしてきた都教委の実質的な親分は石原知事である。都民が石原知事を信任したという政治的状況下で最高裁に違憲判決を期待することは木に縁(よ)って魚を求めるようなものだ。

 憲法無視の発言と行動を繰り返す知事の4選をやすやすと許してしまうような状況を打開することなしに学校に民主主義と人権を確立することはできない。最高裁判所が政治的状況から離れて、「中立・公正」に判決するということが一度でもあっただろうか。学校に民主主義と人権を確立しようとする人々の思想や運動のあり方も問われていると僕は思う。

 

 最初に結論ありきの政治的判決を書いたためか、三人の裁判官が長々と「補足意見」を書いているのが印象に残った。この人たちに司法の一員という矜恃(きょうじ)があるのならここに書いているようなことにこそ踏み込んで判決を書くだろう。「法匪(ほうひ)」と言うしかない。

 

①(裁判長裁判官須 藤 正 彦 )

最も肝腎なことは,物理的,形式的に画一化さ

れた教育ではなく,熱意と意欲に満ちた教師により,しかも生徒の個性に応じて生

き生きとした教育がなされることであろう。本件職務命令のような不利益処分を伴

う強制が,教育現場を疑心暗鬼とさせ,無用な混乱を生じさせ,教育現場の活力を

殺ぎ萎縮させるというようなことであれば,かえって教育の生命が失われることに

もなりかねない。教育は,強制ではなく自由闊達に行われることが望ましいのであ

って,上記の契機を与えるための教育を行う場合においてもそのことは変わらない

であろう。その意味で,強制や不利益処分も可能な限り謙抑的であるべきである。

のみならず,卒業式などの儀式的行事において,「日の丸」,「君が代」の起立斉

唱の一律の強制がなされた場合に,思想及び良心の自由についての間接的制約等が

生ずることが予見されることからすると,たとえ,裁量の範囲内で違法にまでは至

らないとしても,思想及び良心の自由の重みに照らし,また,あるべき教育現場が

損なわれることがないようにするためにも,それに踏み切る前に,教育行政担当者

において,寛容の精神の下に可能な限りの工夫と慎重な配慮をすることが望まれる

ところである。

 

 

 

②(裁 判 官  千葉勝美)

 

一般に,国旗及び国歌は,国家を象徴するものとして,国際的礼譲の対象

とされ,また,式典等の場における儀礼の対象とされる。我が国では,以前は慣習

により,平成11年以降は法律により,「日の丸」を国旗と定め,「君が代」を国- 32 -

歌と定めている。入学式や卒業式のような学校の式典においては,当然のことなが

ら,国旗及び国歌がその意義にふさわしい儀礼をもって尊重されるのが望まれると

ころである。しかしながら,我が国においては,「日の丸」・「君が代」がそのよ

うな取扱いを受けることについて,歴史的な経緯等から様々な考えが存在するのが

現実である。

国旗及び国歌に対する姿勢は,個々人の思想信条に関連する微妙な領域の問題で

あって,国民が心から敬愛するものであってこそ,国旗及び国歌がその本来の意義

に沿うものとなるのである。そうすると,この問題についての最終解決としては,

国旗及び国歌が,強制的にではなく,自発的な敬愛の対象となるような環境を整え

ることが何よりも重要であるということを付言しておきたい。

  出典●判決文全文http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20110530164923.pdf

 

 

 


森は海の恋人 第23回植樹祭

2011-06-01 07:16:57 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

 

5月31日(火)晴れのち曇

 午前中青空が広がったので自転車で狭山・赤坂の森公園へ。広い芝生に仰向けになってみる。真っ青な空。トラックをジョギングする人が一人。

 不老川に沿って走り、川越・森の散歩道。ベンチで昼食とする。きのう(川越公園)今日と森の散歩が出来てスッキリした感じ。桑の実が熟れていた。3粒くらい食べる。

 気仙沼の「森は海の恋人」のHPで今年も植樹祭をやると知る。畠山代表の牡蠣の養殖場は全滅し、お母さんを亡くしたと聞く。

 開催の趣旨に心から共感する。行って広葉樹の苗の一本でも植えたいとおもう。でも、先年の足尾でのことを思うと足でまといになるだけ

だ。夏になって気仙沼の宿泊施設が利用できるようになれば是非訪ねてみたい。

 

 ●川越だより・関連記事http://blog.goo.ne.jp/keisukelap/e/5a433a22a607bf8f15ea3f70a9e7a5e1

 

 

第23回植樹祭 開催のお知らせ【2011年6月5日】

【日程と会場】平成23年6月5日(日)
9:00 - 10:00 
 現地受付(矢越山ひこばえの森)、
 義援金募集(当日義援金箱を準備します。)
10:00 -     
 植樹祭開会式「復興祈願セレモニー」
11:30 -     
 植樹作業 1000本程度植樹する予定です。
12:30 -    
 現地解散

9:00 - 14:00 
 水車まつり
 (ひこばえの森交流センター・こっとんこ)
 ・こっとんこ市(物産即売)
 ・水車粉ひき実演
 ・郷土芸能 など

会場案内図(クリックすると拡大できます)
会場案内図(クリックすると拡大できます)

 

 

 

 本植樹祭は、森・川・海の連関が環境や生態系の保全のために、果たす役割の重要性を広く情報発信し、大川流域の住民や参加する全国

の人たちのつながりを生んでいます。

 平成23年3月11日に発生した東日本大震災は、東北・北関東地方の太平洋沿岸に大津波の襲来をもたらし、死者、行方不明者が2万8千

人を超えるとともに、各地の港湾、船舶、漁業施設等にも壊滅的な被害をあたえました。

 私たちは、被災地の一日でも早い復旧・復興を願い、すべての人が手を携え一丸となって、地域再生の歩みの一歩となるよう、支援の輪を

広げていきます。

 ことしの植樹祭は、矢越山の麓ひこぼえの森において、大震災で犠牲となった多くの方々のご冥福と鎮魂の祈りを捧げるとともに、被災を

受けた方々が夢と希望を持ち、勇気を持って以前の生活を取り戻せるよう、その思いに心を込めて、若い広葉樹の苗木を植えながら、熱い

エールを送ります。

 

   牡蠣の森を慕う会      代表 畠 山 重 篤

   室根町第12区自治会   会長 三 浦 幹 夫 

   詳しくは●NPO「森は海の恋人」http://www.mori-umi.org/product4.html

   資料○http://www.ringyou.net/midoripress/vol13/special.html