怪しい中年だったテニスクラブ

いつも半分酔っ払っていながらテニスをするという不健康なテニスクラブの活動日誌

長谷川町子「サザエさんうちあけ話」

2022-02-25 07:19:09 | 
以前に長谷川洋子の「サザエさんの東京物語」でも書きましたが、最近はBSで7時15分から放送している「マー姉ちゃん」を欠かさず見ている。
原作は長谷川町子の「サザエさんうちあけ話」です。

コミック本なので1冊しか予約できないのですが、今回予約して読んでみました。
文庫本サイズと言うのは老眼の私には結構読みにくい。
とは言っても漫画なので、すぐに読了。
文章で書いてある部分もあるのですが、文字が青で、夜電灯の明かりだけだとこれまた年寄りには結構つらい。
さらに言えば、独特の絵と文字が混在した文章もあったりして、これまた頭が硬直してきた年寄りには読むのに一苦労。

読んでみて思ったのでsが、朝ドラは脚色はあるにしろ意外と事実に基づいていると言うこと。
ドラマの中の藤田弓子演じる母親はかなり強烈なキャラですが、実際家の中では戦前はヒットラー戦後はワンマンとあだ名され、余分なお金はすべて教会などに寄付してしまい、のるかそるかの大勝負が好きで決断することが早いと万事人生石橋をたたいても渡らない主義の私などでは理解不能の人だったようです。
三姉妹はもちろん実在ですし、まり子が挿絵画家となり新聞記者と結婚したけどわずか1週間の花嫁だったというのは事実、妹の洋子が菊池寛の伝手を得て大学に行かず文芸春秋に就職し、その後胸を患い入院したと言うのも事実です。本人は中流家庭とか言っていますが、父は鉱山技師から独立して起業して早世したのですが、広い家は持ち家ですし、女中もおいて、食べるには困らなかったので、今の感覚ですと上流家庭なんですけど。
ドラマの登場人物で言えば、山口崇演じる写真屋さんはモデルがいて妹の洋子がなついているようになっていましたが、本当は町子だったようです。写真屋ではなくて電気屋さんで、バツイチ再婚で満州にわたり、帰国して北海道へ行ったと言うのはドラマと同じ。
渡辺篤史演じるまり子に恋心がある田河水泡先生の書生の均ちゃんはこの本の何処にも出てきません。前田吟演じる天海朝男もですが、この人は「サザエさんの東京物語」で、放火されたときに駆けつけてくれた近所の魚屋さんと言うところがあったので、ドラマほど深くかかわっていないのでしょうがモデルはいたのでしょう。
因みに女中のお千代は本には出てきませんので、特定の人ではなくいろいろな人をつなぎあわせたドラマの中の創作か。
丁度2月は東京でサザエさんの本を出版して、素人なので足元を見られ、ごまかしとか踏み倒しもたびたび、いろいろ苦労してるところですが、最初B5横版だったので本屋に置いてもらえず、返本の山だったのが、2巻は版をB6にしたら売れて、つられて最初の1巻も売れて在庫がすべてなくなってめでたしめでたし。在庫の山の中、借金してでも2巻を出せと命じたのはあの母と言うのは本当だったみたいです。
本人の書いた自伝と言うのはあまり触れられたくないことはうまく省略してあるし、見方もある意味偏っていて面白おかしく脚色している面もある。その面では妹の書いた「サザエさんの東京物語」の方が客観的で事実に即しているのではないかと思えます。
興味がある人は是非両方を読んでください。放送している今が旬ですから。

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