怪しい中年だったテニスクラブ

いつも半分酔っ払っていながらテニスをするという不健康なテニスクラブの活動日誌

IR EXPO2023・池谷裕二講演

2023-09-16 09:14:38 | Weblog
IR EXPO2023の2日目には池谷裕二の講演があるので再び吹上ホールへ行ってきました。

11時15分から12時までなのですが、11時に行くと会場の特設ステージはかなり席が埋まっていました。
講演が始まると写真撮影・録音が禁止されているのでその前に打ち合わせで出てきた池谷さんをパチリ。

講演開始時間になると600席の会場は満員に。特設ステージと言っても吹上ホールの一角を区切っただけで会場の声は筒抜けですので、結構うるさくて声が聞き取りにくいのが難点ですけど、IR EXPO2023の無料の客寄せ講演なので仕方ないか。

登場した池谷氏ですが、テレビで見たまんま。当たり前ですけどね。
実は大学での少人数の講義は別にして、人前でしかもこんなにたくさんの聴衆を前にして話をするのはコロナ禍以後初めてとかで出だしは若干緊張気味。でもすぐに調子を取り戻していったみたいです。
話すスタイルは大学の講義のままでしょうけど聴衆に話しかけながら反応を見ながら進めていきます。
この日のテーマは「AIがもたらす未来~人工知能の現在とこれからの社会~」
ぎっしり詰めたパイプ椅子なので身動きもあまりできず、うっかりしてメモを持ってきていなかったので、年年歳歳記憶が減退している中で覚えているのは断片的。思いつくままに書いてみます。
AIの進歩はすさまじいものがあり、今や碁でも世界一の人に勝つまでに。碁では2台のAIを対戦させていく中で最適手を学んでいくのだそうですが、膨大な選択肢のすべてのパターンをすべて試行していくのではなくて(それではさすがに時間がいくらあっても足りないとか)対戦経験を積む中でその場に応じた最適手を選んでいくことが出来るようになるとか。
カウンセリングの分野でも、受験者にAIがいいか人間がいいか選んでもらうとAIがいいと言う人が半分以上いるそうです。AIにカウンセリングを受けるならどんな恥しいような質問でもできるのがいいみたいです。そう言われれば妙に納得するのですが、人間の出る幕はどんどんなくなる…
実は人間しかできないと言われていた、「創造」とか「芸術」「ひらめき」というのは本来人間が苦手とすることで、むしろAIの方が出来ると言われるとちょっと引いてしまうのですが、ありとあらゆるパターンを試行錯誤して最適解を求めると言う作業ができるのなら、ゴッホやフェルメールの良さを取り入れた絵をかくことも大江健三郎以上の小説を書くことも出来そうですし、実際全く見分けのつかないようなゴッホの新作の絵をかくこともできるみたいです。
因みに「気づかい」とか「気が利く」などと言うことも人間は不得意なので必要性が言われるのであって、これも学習させればAIの方が気が利くとか。
ではAIにはできなくて、人間しかできない人間らしいこととは「楽しむ」と言うことだそうです。AIは楽しんでいろいろな作業をしていないだろうね。もう笑うしかないけどこれも人間だけか。
AIについてはまだまだ東大入試では合格に程遠いと言うレベルと思っていたのですが、日々のAIの進化はすさまじく、どうも対話を重ねることによって自分で進化していくことが出来るチャットGPTの登場により様子が違ってきたのか。
実際、池谷さん自身は毎日チャットGPTを使っていて、これなしではもはや仕事にならないぐらいとか。
いまだにスマホを使いこなせずガラケーと併用しているジジイには異次元の世界の話なのですが、そう言えば今再放送の「あまちゃん」ではみんな使っているのは折り畳みのガラケー。それから何年もたたないうちにスマホに切り替わり、今の若者はスマホがなければ生活できないのだろう。となると後しばらくするとみんなチャットGPTがないと生きていけないような生活になる?
だからと言って人間のやることがなくなって、街に失業者があふれると言うかというと、それはそれで新しい需要が出て来てみんな新しい仕事に従事するのだろうと言うのが池谷さんの見立て。AIの出す最適解のもとに人間が作業を行うのでは人間が機械に使われてしまう感が残るんですけど。
このままどんどんAIが進化していくと人間しかできないことは何が残り人間らしさとは何かと言うことをいろいろ考えさせられました。

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