言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

2.「あるスーパーの再生物語」<2>

2011-05-18 16:24:26 | 繁盛店物語(創作)
こんにちは。
販促コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。

このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回、水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)

それではどうぞ。

2.「あるスーパーの再生物語」<2>


社長は会う前にもう一度企画書に目を通した。
その企画書のメインは、ある日のMR日記だった。

<◯◯スーパー ある日のMR日記>

青果はおおむね季節の品物だけで、あまりボリューム陳列はされていないが、フルーツなどの陳列には高低を利用してある程度は上手に変化を持たしている。だが、これといった目を引きつける商品の存在感がない

次に鮮魚、精肉という普通通りの陳列。
鮮魚は冷蔵ケース内での展示が主で、あまり商品点数が多くない。
MRした時間が午後5時あたりだから、この時間帯からは調理済みの鮮魚が売れ始める頃なので、もっとボリュームがあっていいのではないかなと思った。
低い冷蔵ケースにパック詰めされた魚類が一段ずつ、それもケースの底が見えるというのは、品薄さだけが目立ち、購買意欲をそいでしまう。

総菜コーナーでは数種の弁当を売っているが、鮮魚コーナーの近くにも1種類弁当があった。
弁当は弁当としてまとめた方がお客様にも選びやすい
天ぷらは数種類ずつパックされているが、これはすべて単品の方が買いやすい
欲しい天ぷらがあっても、その中に食べたくないものが入っていると、やめておこうという気の方が勝つ。
このパック詰め商法は店側の論理だけで、お客様のためには全然なっていない。
お客様が自由に選んでこその総菜ではないだろうか。

弁当の種類も少ないし、サイドメニューも少ない。サイドはどちらかというとおはぎとかそういうものに逃げている。
もっとここは充実した方がいいのではないだろうか。◯◯団地という大きなマーケットを囲いこむぐらいの
総菜天国であった方がいいのでは。
特に団地は中高年も多くなり、自分で煮炊きするよりも、少量ずつ調理されたものの方に手が伸びるのではないだろうか。

狭い店内に雑貨のレーンがあったが、この店に雑貨は不必要な気がする。
ついで買いを期待しているのだろうが、そんなことより、そのレーンにも基本的な食品を展示するべきではないか。

さてMRで買ってきたものを実食してみた。
まずは弁当。炊き込みご飯だったが、パサパサで、お箸に乗らない。
弁当で一番考えなければならないのは、冷たくなってもおいしく食べられるかどうかではないだろうか。
またおかずの中には、一緒に買ってきた天ぷらの詰め合わせの中にあったものと同じもの(椎茸)がついていたのにはがっかり。
竹の子の煮物は冷凍物でふわふわした舌触り。カボチャはパサパサ。ごぼうのきんぴらは一本一本が太すぎて、醤油味だけしかしない。天ぷらは衣が多すぎて、ベタっとしている。
弁当用の丸くけずった竹のお箸は、割り箸と違って趣があり、これは良い。

太巻き寿司はまあまあおいしく食べられた。
今食べた弁当、いったい今日のいつ頃作ったんだろう。パックを見ても調理時刻が記入されていなかった
おそらくお昼前に作って残ったものじゃなかったのか。こんな弁当じゃお客様からそっぽを向かれてしまうだろう。

その店の立地などの特性を生かそうともしていないで、ただ何となく売れそうなものだけを並べている、特性のない店だった。


以上が、A4コピー用紙1枚にびっしりと書かれていた。
社長はそれを読み、その通りだと思った。反論の仕様もなかった。

                           つづく

<3>へつづく。
(このストーリーはフィクションです)

それでは今日はこれで。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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定番!似顔絵コンテスト

2011-05-18 08:28:10 | アイデア・事例
こんにちは。
前橋の販促コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。

「母の日」や「父の日」のイベントとしては、定番の似顔絵コンテストがあります。
量販店やスーパーではよくある光景に、「母の日」や「父の日」が近くなると、募集して当日の1、2週間前から店内に貼り出します。
だいたい店頭や特設スペースに一括展示するのがまあ普通ですね。

何もかも普通。

新しさがない分、定着したイベントとして、毎年それなりの応募があります。
優秀賞を決めるところもあれば、決めないで平等に商品を手渡すというものまで、選考方法も2通りぐらいで、これもいたって普通。
なんだか普通づくしで、面白くないですよね。

毎年似顔絵コンテストを催すのは悪いことではありません。
保育園だって、幼稚園だって、両親の似顔絵を描かせますからね。

だから、選考方法にユニークさを持たせるとか、展示方法に凝ってみるとか、工夫を凝らすことが必要ではないでしょうか。

選考方法では簡単に考えられることとしては、お客様の投票によるとかね。
その投票だって、多分親戚票などの組織票(?)もあるでしょうが、それはそれで大歓迎すればいいんです。

お客様に賞の名称を考えてもらって、それこそユニークな賞の名称を選び、同じく表彰して商品を渡すとか。

とつのイベントで二度お客様が楽しめるという方法だって、お客様を倍以上お店に来てもらう仕掛けづくりになります。親戚動員だって、わざわざお客様がお客様を連れてきてくれるのだという発想であれば、告知に入れておけばいいでしょう。「組織票大歓迎!」とか。
面白くすれば、お客様だって乗ってくれます。

いかがでしょうか。
通常のイベントを非通常化するのは、あなたのアイデアひとつです。
イベントとはある種、非通常化ですからね。



それでは今日はこれで。


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藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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