言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

危機管理

2011-10-28 08:34:18 | 販売促進コンサルタントの日記
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。

昨日ほどの冷たさはありませんでしたが、秋ももう半ばの、それなりの冷たさの中、今朝も目を覚ましました。
よく晴れていますが、終末じゃなくて週末は3週連続で、また雨になるようです。

昨日は10月の最終週だったので、太田での支援は今日になります。

それで、かねてから申し込みをしていた「群馬情報化フォーラム」の講演を聴きに行ってきました。

陸上自衛隊第12旅団副旅団長相馬原駐屯地司令1等陸佐(長い!)の武藤正美さんが、「東日本大震災において情報が果たした役割」というタイトルで、実際に福島原発などの災害派遣で行った際の体験談を中心に、情報管理の、というよりも、どこでトップが(決断者)決断するのか、その決断のための情報をどのように収集しするのかというお話でした。

また震災当日、地震が起きた直後に旅団は緊急体制に入り、あらかじめ東北に災害が起きた場合に集まることになっている仙台に、ヘリコで飛んだそうです。(ちなみにプチ情報として、このヘリコプターという言葉、ヘリコ・プターだそうです。ギリシャ語の螺旋(Herico-)と翼(pteron)というところに語源があります)
そのうち福島が危ないということになり、急遽郡山に向かったそうです。

仙台には中央の出先機関が集まっていましたが、仙台市役所は使えなかったので、その隣のビルに各省庁の連絡部署などが作られたそうですが、そこでは決断できる人がいなくて、ただ情報を収集するだけで、あまり役には立たなかったらしいです。
しかしその後有名になった南相馬市長は、もともと自身でジョギングを趣味にしていたこともあり、震災後も毎日市内を走り回り、決断しなければならない情報を自身で確認しながら、決断し、さらにはメディアにも登場して、逐一状況を伝えたということに、武藤さんも感銘を受けたということでした。

決断するためには、決断者はぶれることのない一貫した姿勢を持っていないと、間違った決断やその場限りの決断、さらにはどの情報を持って決断するのかの判断が下せなくなる、という話が一番しみこんできました。

また情報化が進めば進むほど、指揮者は決心しなくなる、遅くなるという傾向が出てくる=もっといい情報がくるかもしれないという、待ちの姿勢になるという危惧があるので、待つのではなく、自身でも積極的に情報を収集することも大事だと言っていました。

決心が必要な情報量のことを「しきい値」と言うそうです。
「しきい」とは家のいわゆる敷居、もしくは閾(いき)ですね。
ここを超えなければ前に進まない最低限の値ということですね。

その点に達するには、時間が早ければ早いほど、結果が早く出てくるというわけなんですが、そのために必要な情報量を要求することもトップに必要な資質だと思います。

自衛隊のような集団には特にそういった情報と決断、そして命令が迅速にされなければ取り返しのつかないことになりますね。
またこれはどの企業でもいえることです。

何を最も優先して決定するのか、いつまでにその結論を出さなければならないのか、何が判れば決心できるのか、そういったことを日頃自身でもシミュレーションし、会社内での危機管理に活かしたいところです。

素晴らしいお話でした。

その後にもうお一人の講演もあったのですが、これはわたしの理解範囲を超えるような理論的な危機管理のことで、申し訳ないですけど、眠くなってしまいました。
具体例を挙げてお話ししてくれれば、分かりやすかったようです。


それでは今日はこれで。


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