ごっとさんのブログ

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医薬品はどこまで効果があるのか

2020-10-05 10:24:35 | 
インフルエンザの治療薬としてゾフルーザが話題となっていました。

タミフルなどの他の治療薬と異なり、1回投与するだけで治療が完結するという手軽さから、最もよく効く薬という評価まで出ていました。

昨年3月に発売さればかリですが、最近になりゾフルーザ耐性のウイルスが多いことが分かり、使用を控える現場が増加しているという記事を見ました。

もともとゾフルーザは臨床試験の結果にも、変異ウイルスの検出や薬剤感受性の低いウイルスが見つかっており、こういった耐性ウイルスの出現は当然考えられることであったようです。この記事ではこういった臨床試験結果の取り扱いを批判しています。

ここではこういった臨床試験の有効率などを見ながら、薬がどの程度効くのかを考えてみます。ほとんどの人が体調が悪くなったとき、薬局で購入したり医師が処方したりする薬を飲めば、良くなると思っているはずです。

これを数字に直すと、薬は有効率が100%であると誤解しているということになります。実際新薬開発の臨床試験において、有効率が100%の薬など全くなく、多分平均すれば60%程度になりそうです(抗ガン剤を除きます)。

薬は何の薬かによって有効率はかなり変わりますので、大雑把な平均値が60%ぐらいだろうという私の推定値です。多くの人の身近な病気である、風邪についてみてみます。

多くの人が風邪かなという症状が出ると、市販のカゼ薬を飲んで様子を見るのではないでしょうか。市販のカゼ薬は非常に種類が多く、ある薬ではあまり効かないため何種か試し、最も自分に合ったカゼ薬を選ぶという経験はあると思います。

これは市販薬だから効かないとか、医師の処方薬はよく効くというのも単なる思い込みにすぎません。中には医師の処方薬は、副作用などの危険性はあるが効果が高いというのも存在はしていますが。

市販薬というのは、元々医師の処方薬であったもののうち、効果が高く安全性が確認されたものが承認されています。このカゼ薬の例でみられるように、もし1種の薬が全員に高い効果を示すのであれば、これほど多種のカゼ薬は存在しないでしょう。

やはり薬の有効率は60%、つまり10人のうち6人にしか効果がないものといえます。なぜ100%にならないのかは、そういった研究を聞いたことがありませんし、実際の手法も難しそうです。

私の考えとしては、薬の多くは体内の酵素や受容体というタンパク質に結合し、阻害したり活性化したりして効果を出すものです。たぶんこのタンパク質が、人によって微妙に異なり薬が結合する人としない人に分かれてしまうのではと思っています。

例だけで長くなってしまいましたので、次に続きます。


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