今日20日のニュースで、光市母子殺害事件の最高裁判決で
死刑を求めた検察側の上告が認められ、被告に死刑が言い渡
される公算がでてきた、とあった。
その内容の残虐さから考えて、この犯人は麻原並みに死刑が当
然の人間だと思ってたんやけど、なかなか日本の司法ではそう簡
単に進まなかったのはテレビで放映されている通り。
それにしても、被害者の方の心情を考えたら、こんなにもひどい
事件の懲罰がなんで今まで何度も無期懲役などと訳の分から
ない判決になったのか、そして今日、死刑判決が先延ばしされ
たのか全く理解できかねる。
弁護側が死刑に反対する論点は大きく3つ。
1.殺害に計画性がない
2.反省の情は不十分だが生まれている
3.犯行時は18歳になったばかりの未成年で、不遇な家庭環
境が性格に影響しており、更生の可能性がある
どれも?と思う理由ばっかり。はっきり言ってそんなこと知るか!
で済む話やん。
まず、[1]の計画性
これって、計画性がない殺人は罪が軽いってことになるよね。
つまり成り行きで、殺すつもりはなかったけど殺してしまった、
ならそれは過失なので罪を軽減してあげましょ、と言う訳。
あのね、車で運転を誤って人を轢いてしまったのとワケがちゃう
ねん。車の場合は一瞬の油断で1t以上の鉄の塊が人に当た
る訳やから、殺意が介在しなかったという理由は分かる。ただし、
これも飲酒などで油断を引き起こす要素を自ら作りだした場合
は別として。けどこの事件のように生身の人間が人間を殺すに
は、殺意という塊をもたないと不可能。何が計画性がうんぬん、
じゃい。ふざけるなっちゅうの。
次に、[2]の反省の情
ここは反省の情についてさらに考える必要がある。
1)反省していると証明できるか
2)反省して済む問題か
まず1)
この少年はご存知のように、刑務所内から友人に宛ててとんで
もない手紙を書いている。もし、それが猛反省している手紙であ
っても許されるはずもない犯罪やのに。今はその手紙を書いたこ
とを悔いている、という手紙をまた書いているらしいけど、どう考え
ても言い逃れ目的としか考えられない。
2)
何人もの人の人生を奪っておいて、反省しています、で許される
訳がない。あまりに単純な話でこれ以上書くこともないほど、分か
りきった話。
しかも、反省の情は"不十分だが"生まれている、とある。この期に
及んで不十分、ってあんた。こんなヤツがもし猛反省したとしても、
そんなものはこの被害者の方の苦しみに比べたら、鼻くそほどのも
んや。どこまでふざけたら気が済むのか。
その上まだこれに輪をかけてふざけた話が、「被害者から奪った地
域振興券6000円分と硬貨300円を全額弁済したいと申し出
た」やて。これってアホほど難しい司法試験に通った弁護士さんが、
真剣に考えて弁護の理由に挙げることなん?しめて6300円返し
ますから、情状酌量の足しにしてください、って言うてるの?そうや
ったらその弁護士さんの精神状態のほうがこの少年よりまだおかし
いんとちゃうか。遺族の方にしてみれば、6300円はもうあげるから、
命を返してくれ、と言いたいところやろう。腹が立つのも通り越して、
あきれるのも通り越して、ただただバカバカしい。
最後に[3]について
当時は18になったばっかりの未成年、については、昨今の犯罪の
低年齢化から考えたら、考えなくてもええこと。たとえ考慮したとし
ても、年齢がいくつだろうが、被害者にとっては何の関係もない話。
で、最後に不遇な家庭環境、やて。あのね、家庭環境なんてみ
んな不遇やし、みんな幸せやねん。この少年には親が離婚したり
自殺したりとかがあったらしいけど、それは健全な家庭で暮らす、
という表向きなことと単純比較した場合に不遇と言えるだけで、健
全な家庭内の不遇な面には全く触れられていない。どんなに健全
に見える家庭にもとんでもなく不遇な環境はあるし、またとんでもな
く不遇な環境に見える家庭にだって、幸せはあるはず。
確かに、一般的に家庭環境に恵まれない人の犯罪率は高いらし
いけど、そこから立派になった人もたくさんいる。誤解を恐れずに言
えば、結局は「自分が悪い」だけの話やん。
全くの他人のことなのに、これだけ怒りがこみ上げてくる事件というの
は、そうない。もっともあっても困るんやけど、いつも一生懸命生きて
る人が、訳のわからない理由で殺されてしまう、ということが少しでも
減り、被害者の尊厳が守られるように、そしてこの事件の被害者の
方がほんの少しでも気が休まるように、死刑判決が下されることを
祈る。