今日3月17日は、1976年に69歳で亡くなったルキノ・ヴィスコンティの忌日です。
イタリアはミラノの貴族家系に生まれ、華麗で芸術性に富む映画を数多く残しました。
初めて観た『夏の嵐』では、F・グレンジャーの驕慢な青年将校、『若者のすべて』では
A・ドロンの眩しい健康美、『ルートヴィッヒ』では、H・バーガーの絶望的な狂気と耽美。
そして『ベニスに死す』で完結した、死の天使タッジオ少年の退廃美。
ひたすらヴィスコンティの美意識を具象化した名画の数々。時折りDVDで観ても未だ
古びない感覚に驚きます。矢張り良い映画は深く脳裏に記憶されているのでしょう。
ちょうど一週間後は、ベニスを旅行中です。『ベニスに死す』の舞台リド島を遠く眺めて
ヴィスコンティ映画の世界を偲ぶとしましょうか。