終戦から76年を迎えた今日、凡そ310万人の戦没者を慰霊する全国戦没者追悼式が行われました。
日本武道館で開かれた式典には、全国から遺族の代表などが参列しましたが
今年はコロナウイルス感染症の拡大を受けて参列者の数は185人と、これまでで最も少なくなりました。
YV画像を観ていても会場はパラパラと人影少なく
止むを得ないとは思いつつ寂寥の感を禁じえませんでした。
それにしても光陰矢の如し‥あの日からもう76年が過ぎ去ったのですね。
インドネシアのジャワ島にて終戦を迎えた父が復員してきたのは
終戦の年の初冬だったと、後から聞きました。
未だ幼かった妹と父を「おじさん」と呼んで叱られたこと、
お土産は古びた飯盒とスプーンだったこと、
空襲ごっこで荷物を担いで家の中を走り回って遊んだこと、
など懐かしく思い出します。
その後の父母は懸命に働いて自分の店を持ち、それなりに充実した生涯を送ったと思いますが
Kimitsuku が中学生になった頃、何故あの戦争に反対しなかったのかと尋ねたら
心の中で想っていてもそんなことは言えなかった、世間が許さなかったと
困ったような顔で答えてくれたことを覚えています。
毎年8月15日の追悼式で天皇陛下の言葉を聞くたびに
あの時の父母の何とも言えぬ困惑した表情を思い出します。