日本では、認知症高齢者の徘徊による行方不明が社会問題となっており
警察庁の調査によると、認知症で行方不明になった人の数は
2022年には全国で1万8,709人。統計を取り始めた2012年から、10年間でほぼ2倍に増え
うち491人の徘徊中の死亡が確認されたそうです。
昨2023年には前年比330人増の1万9039人、死者502人で共に過去最多と‥。
高齢者福祉施設に勤務していた20数年間で
入所していた高齢者が行方不明になったこともありましたが
近くの停留所から市電に乗って遠く離れた場所で見つかったり
数kmも離れた民家の庭に蹲っているところを保護されたり‥
矢張り「人々の目」が助けになりました。
認知症が悪化して自分の名前や住所が思い出せず
益々混乱して、やみくもに徘徊してしまう例が多いようです。
社会の高齢化で、今後も認知症高齢者は増え続けることでしょう。
例え認知症を患っても周囲の人々の対応で
穏やかに生活できる高齢者は少なくありません。
誰にとっても、いずれは自分自身の問題として関心を持ち
安心できる温かな『共生社会』を心掛けたいものです。