私は、今年の夏「はだしのゲン」を読んでみようと近代図書館から全巻借り(7巻が欠版)一気に読みました。
原爆で家族を亡くしながらも懸命に生きていく姿に感動しました。
生きていくために兄が妹を叩き農民の同情を引き食べ物をもらうシーンやお坊さんが身寄りのない子供を引き取り、食事をろくに与えず農業の労働力として利益を上げることにたまらず定期船にしがみついて逃げ出すシーンなどこんなこともあったのかと考えさせられる内容でした。
描写は過激的なものもありますが、作者である中沢啓治さんの実体験のものであり、説得力のあるものでした。
ところが、松江市教育委員会は「はだしのゲン」が過激・残虐な描写であるとして、市内の小中学校に学校図書館での子どもへの閲覧や、貸し出しを中止するよう要請し、子どもが自由に閲覧できない措置をしていたことが問題になっています。
子どもにとって過激な描写が強すぎるということでしょうが、映画やアニメにもなり、英語やフランス語などに翻訳され、世界に「はだしのゲン」は知られています。
安倍政権の「憲法をかえ国防軍をつくり徴兵制度に応じない国民は死刑に」という動きに歩調を合わせるような今回の動きに不安を感じます。
子どもたちが早く自由に本が読めるようにしたいものです。