いよいよ使用済み核燃料の行き場がなくなっています。
原子力規制委員会は20日、玄海原発3・4号機から出る使用済み核燃料を一時貯蔵する貯蔵プール内の間隔を詰めて保管量を増やす「リラッキング」を許可しました。
2011年の福島第一原発事故初めてのものです。
2024年度の完成を目指します。
計画では、「乾式貯蔵施設」と併用することを前提にしています。
貯蔵能力は、現状の1050体から1672体と約1・6倍の貯蔵量を増やします。
使用済み核燃の間隔を狭めることは、「核反応」の懸念が専門家から指摘されています。
工事費用は約70億円を見込んでいます。
貯蔵プールで冷やした後に乾式貯蔵施設である、特殊な金属容器(キャスク)に入れて空気で冷やします。
本来、使用済み核燃料は、青森県六ケ所村の「再処理工場」へ搬出することになっていましたが、相次ぐ工事の遅れで完成が大幅に遅れています。
結果として、玄海原発施設内の貯蔵プールに「詰め置き」し、空気で冷やす「乾式貯蔵施設」で長期保管となりかねません。
そもそも、事業を始める前に使用した燃料の燃え殻をどう処分するかを決めないまま「見切り発車」させたエネルギーを使い続けることに間違いがあります。
延命策に頼る原発エネルギーに多額の費用をかかるより、安全でクリーンな自然エネルギーへ費用を傾ける時ではないでしょうか。
写真は、ハート岬(波戸岬)