フルール・ダンテルディ

管理人の日常から萌えまで、風の吹くまま気の向くまま

男の嫉妬って・・・(-"-)

2020年04月02日 | トドとポニョの日常茶飯事in雪国
 昨日は久々に夫の顔が明るく「いいことあった」と言って帰ってきた。犬の散歩をしながら私は、何があったか彼の話を聞いた。
 以前から夫は社内のあるグループ(2名の役員含む)から目の敵にされ、嫌がらせを受けていて、彼らに謂れのないパワハラで告発され、4月から技術部門から割と窓際の管理部門に異動となったのだ。
 私は「パワハラ~?そんなん当事者やその周囲に聞き取り調査すれば嫌疑なんか晴れるじゃん」と最初気にしていなかった。何しろ、私が以前勤めていた保険会社には内部通報制度があり、パワハラの通報があれば人事から直接調査が入り、客観的にパワハラの有無を判断して、もしあればなんらかの措置(懲戒、異動)が行われるというシステムだったので、それが普通だと思っていたからだった。しかし、中小企業にそんなシステムはなかった・・・。
 そのため調査もなく一方的な告発(しかも当事者と全く関係ない人から)でもって、役員会で夫の異動が決まってしまったのだ。まさか社長も、事実でもないことを役員が言い立てるなど、思いもよらなかったのだろう。しかもその役員の1人は、社長がヘッドハントして役員に取り立てた人間だ。夫のことをよく知っている役員2人が反対しても、3対2で負けてしまったのだという。
 私は怒って「なんで?社長に直接事実無根だって言えばいいじゃん!社長も社長だよ!他の2名がそんなことは考えにくいって言ってるのに、声が大きい奴らの言うこと鵜呑みにして!そんな会社辞めればいいじゃん。T社(前にも彼を引き抜こうとした同じ業界の会社。夫の会社の株主でもある)が拾ってくれるよ!」と言ったが、夫は「定年まであと5年だ。オレは家族を守らなきゃいけないから、今の給料を維持できればそれでいいんや。今までにもっとひどいことをされたこともあるから、これくらい我慢できる」と私をなだめた。
 私としては夫が彼の才能や技術を活かせないところに埋もれるのは忍びなかったが、彼がそう決めているのに私がガタガタ言い続けることはできない。仕方がない、と「じゃあ、新しい部署で一生懸命やろうね」と言って終わりにした。
 しかし、これで終わらなかった。彼は金曜日までに自分の部署の3月度月報を作成して会社のサーバー上の共有フォルダに格納しておいたのだが、土日が明けて月曜、それが消えていたのだ・・・。アクセス権があるのは、彼と彼より上の役職者のみ、しかも休日に本社からアクセスした記録がある。彼はアクセス記録(アクセス日時、IDが残る)の画面ショットを彼と、彼の部下しかアクセスできないフォルダに保存しておいた。言うまでもなく、そのIDは彼を陥れた役員の1人だった。彼は味方の信頼できる役員の1人にそのことを報告しておいた。
 結局、彼は月曜の夜と翌日朝に自宅で月報を作り直して、月末午前の提出締め切りになんとか間に合った。
 4月1日、入社式のため社長が本社から新潟へやってきた。入社式の前に彼と彼の部下たちは社長に呼び出され、パワハラの件を聞かれた。もちろん、被害者とされた社員も他の社員も、ミスや言われた通りにやってなかったことを叱責されたり、指導されていただけだと証言した。私が思うに、どうやらこの前に、彼が作成した報告書データが例の役員によって消去されたことは役員から伝わっていて、それで初めて社長は彼を告発した役員の行動がおかしいと気が付いて、直接聞き取りすることにしたのだろう。
 彼曰く、「社長の顔が鬼瓦みたいになって」社長は役員2人(1人は東京なのでWeb回線)をその場に呼び出して、「お前たち、本当にパワハラがあったか確認したのか」「いや、私たちはAとB がそう言ってきたので・・・(AとBは嫌がらせグループのメンバー)」「じゃあ、確認もせずに役員会にかけたのか!誰に聞いてもパワハラの事実は確認できなかったぞ!」と怒髪天。何しろ、事実無根なのに技術畑から製造と関係ない部署に異動させ、株主であるT社から「どうして彼を今の部署から異動させた」と横槍が入ったのに、「適材適所ですから」と突っぱねた経緯もあったのだ。(以上、夫からの話を、一部わかりやすく脚色し、まとめてみましたので、すべて事実に沿っているとは限りません)
 嘘の告発をした役員2人は半年間50%の減給(それが嫌なら今すぐ辞表を出せ、と迫ったそうだ)を言い渡された。その後社長は彼に謝罪し、異動させたばかりですぐは無理だが、処遇については相応のものに再考する、と言ってくれたそうだ。
 その話を彼から聞いて、私はほっとして彼と抱き合って泣いたよ!多分、半年くらいで現場に戻れるんじゃないかな・・・。
 結局、なぜほぼ同期のAやB、全く上の立場の役員2人から彼が嫌われたかって言うと、同期からは「ぼーっとして鈍そうな奴」(彼は太っていて人が好さそうで、一見ウドの大木にしか見えない・・・)なのに、国内外の取引先からの信頼が厚く、営業でもないのに彼を指名して仕事の注文が来て、仕事に厳しいから他社からの監査で彼の部署だけはいつも「完璧です」と褒められたり、社内の他部署のミスに気付いて指摘したりするのが(これを逆恨みしてるのかね~)、気に入らないんだろうな。役員からは一社員のくせに、他社の役員クラスに名前が知られていたり、(自分ではなく)仕事相手として指名されたりするのが気に入らないんだろうな。
 それを、妬み、嫉み、つまり嫉妬という。
 あー、やだやだ仕事のできない奴ほど、努力はしないで人の足を引っ張ることしかしないんだから。
 あと、早急に社内に、外部専門家を顧問に置いて、コンプラ対応の部署を作ることを提言するね!日本の中小企業ってこのレベルなんだ、って、ワタクシ初めて知りましたよ・・・