華麗なるオーストラリアンライフ

渡豪17年。職業・看護師。
白熊のようなオージーの旦那1人とワンコ2匹で
ニューサウスウェルス州の田舎町で生息中。

祈り

2013年10月04日 23時13分07秒 | Weblog
本日午後シフト。
今日は6名を担当。うち2名は新規入院。ほかの4名が落ち着いているからなんとかやれそう…と思ったけど、そうは問屋が卸さず。
新規入院は良いとして、残りの4名の患者さんのうち、1人末期がんの患者さんですでに緩和ケアに入っている人がいる。意識がやや混濁しているようで、対応しようのない愚痴を延々。夕方になったらその混乱ぶりがちょっとひどくなってきた。ゆっくりひどくなっていったので、第三者から見たら鎮静剤を投与すべきタイミングだったのに見過ごしてしまい、投薬したのは夜の8時前。それまで、誤解を恐れずに書くけど、「話せばわかる」と“普通”に対応しようと努めていたので結果的に振り回されていた。
というわけで、少しずつ後手後手になっていき、全仕事が終了したのは夜10時。一応時間内に終わったけど、すでにほかのスタッフは病院を後にしていた。

うちは田舎の小さい病院なので、同じ患者さんが繰り返し入院することは珍しくない。この緩和ケアの患者さんもそう。
この人はとても人のよいおじいさんで、たとえばペットボトルのふたを開けただけでも“ありがとう”と何度も繰り返し言うような人だった。末期がんがわかってからも、強い痛み止めを服用しながら自分のことは自分でしようとし、なるべくスタッフに迷惑をかけないように頑張っていた。そして8月の末に退院。病状が病状なので家に帰ることはできず、終始誰かが周囲にいる老人ホームへと移転した。
それから1ヶ月半。このおじいさんはまるで別人になってうちの病院に帰ってきた。意識の混濁をはじめ、もう自分で何もできなくなっていた。シャワーを自分で浴びていた人が、今はゴハンも介助なしでは食べられない。他にも(誰も読まないとわかっていても)ここに下手に書いたら問題になるかもしれないような症状も見られた。いくらガンの影響があるとはいえ、そればかりではないような状態(あくまで邪推の域を出ないけど)。お世話をしていて本当に胸が痛んだ。鎮静剤の投与が遅れたのも、心のどこかで使いたくないという気持ちがあったからこそ。ついこの間まで「ありがとう」といってニッコリ笑っていたのになぁ。

さて。
我が家のボーイズ。帰宅したのは7時ごろだったよう。ゲストの2人は大きな期待を抱いてボンダイビーチへ行ったようだけど、思ったより規模が小さかったようでガッカリした様子。ボンダイから戻って街中でDと落ち合い、中華街を散策して帰ってきたらしい。まぁ、シドニーはそうたくさん見るものがあるわけじゃないもんね。仕方ない。
私が帰ったときは相変わらず3人ともコンピュータに向かっていたけど、今夜はお酒も飲まず、ゲームやソーシャルメディアのチェックに勤しんでいた。外食してくるかもしれないし、と思って晩ご飯は簡単なフィンガーフードを用意したのみ。しかし夕食を食べてきたわけではなく「ダイエットしないといけないから」という理由で食べていなかった。十分細いし、フィットした体なのに。うちの信楽焼きのたぬきのようなお腹を持った白熊くんにも見習ってほしいものやわ。
明日は9時前の電車に乗って帰っていくボーイズ。ここ数日の夜更かしを考えると明日は早起きをしないといけないわけやけど、日付が変わった今もまだ居間で遊んでいる。大丈夫かいのう?
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ぼへ~

2013年10月04日 10時32分46秒 | Weblog
ただいま家ひとり。
ボーイズたちは朝早く(といっても9時)の電車に乗ってシドニーへ。というわけで今、静かな家にたったひとり。
自分のためだけだと何も作る気にもなれず、送っていった帰りにマクドでテイクアウトを買って食べた。夜のお弁当にエビとアボガドのパスタに挑戦してみようとエビを買って帰ってきたけど、なんか作るの面倒くさい。ひとりの食事なんてこんなもんよね~。

また、料理をしようにもキッチンは相変わらず散乱しているし、テーブルにはビールの瓶がゴロゴロ。眠くなるギリギリまでコンピュータで何かをしていて、電池切れとともに就寝。後片付けは後回し。男の子なんてこんなもんよねぇ~と思いつつため息。放っておいたらちゃんと片づけをしてくれるとわかっているけど、それまで待てないのでこの後ざっくり掃除する。
ま、こんな感じで料理に関して腰が重い。それに今日は、天気はいいけど空気がとても冷たく、それも動きを鈍くさせている要因。

少々疲れはしてるけど、ゲストのボーイズは礼儀正しい良い子たち。スレてなくて、お酒を飲んでも大声でしゃべったり、大音量の音楽をかけてバカ騒ぎすることもない。こういうゲストなら大歓迎。誰かとシェアで暮らすってもう面倒くさいと思っていたけど、こういう人となら大丈夫そうなんて思っていた。Dも彼らといろんな話で盛り上がっていて毎日とても楽しそう。先日も「ノルウェー人はいい人ばかりさ!!」と鼻の穴を膨らませて力説していた。
Dがノルウェーに初めて行ったのはほんの数年前のこと。向こうで1ヶ月ほど過ごす中で、自分の故郷はここだ!と感じたそうな。“血”とは不思議なものよねぇ。とりあえずDのノルウェー愛はしばらく続きそう。「君も絶対行くべき!」と盛り上がっている。元々海外旅行は好きなので望むところ。次回のお給料から60万円を目指してノルウェー貯金を始める。

さて。
日本の“おもてなし”精神を貫くためにも重い腰を上げるとするか。今夜が最後の夜。彼らが帰宅したときにくつろげるようにしておこう。

あぁ、アタシっていい妻(言いたいだけ)。
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