華麗なるオーストラリアンライフ

渡豪17年。職業・看護師。
白熊のようなオージーの旦那1人とワンコ2匹で
ニューサウスウェルス州の田舎町で生息中。

とにかく検査を

2016年06月23日 21時09分20秒 | Weblog
今日も午前シフト。ふぅ。

仕事は押しなべて順調。ちなみに今週はずっとリーダー。だんだんとその作業にも慣れてきた。リーダーになると各患者さんの症状を把握する必要がある。でも6名なんで決して大変ではない。逆に何が起こっているかを把握することによって、各医療チームがどういう検査をするかもわかり、それがすごく勉強になる。わからないことは聞いたら教えてくれるドクターもいるしさ。リーダーが務められるのはわが病棟は小さいから。大きいところにいくとまずそんな大役を仰せつかることはない(たぶん日本のシステムでいうところの主任みたいなもん? シフトごとに変わるので常駐ではないけどね)。

出社したら2名新しい患者さんが増えていた。どちらもガン患者さん。
1人は舌癌をわずらっているおじいさん。舌にある患部のせいで食事が進まず、短期間で体重が激減。わが病棟へはがん病棟の空きベッドを待つために来ており、その間んに経鼻胃管チューブの挿入もやってしまおうということになっていた。
おじいさんのがん治療そのものもさることながら、奥さんも病気でおじいさんがメインの介護者。ストレスも重なって舌癌以外にも何かと問題がある模様。病棟に来たばかりのときというは患者さんもだいたい疲れているけど、このおじいさんはとってもグッタリして、午前中のほとんどは眠っていた。ヴァイタルサインのチェック等で起こしたときは「こんなに眠ったのは久しぶり」という。奥さんのことも、自分のことも両方で大変なんだろうなぁ。

もう一人の患者さんは脳腫瘍。最近診断されたばかり。腕の感覚がおかしいのでかかりつけのお医者さんに行き、いろいろ検査を受けた後腫瘍発見。「大きい病院へ行け」と言われてわが病院に来た。これまたがん病棟のベッド待ち…のはずだった。
しかし。
この人はまだ40代前半の若い女性。私より少し年上なだけ。この患者さんは基本的に化学治療も放射線治療も拒否。聞こえてきた会話によると、がん治療の私立の施設でセカンドオピニオンを聞きたいと言っているようだった。がんチームもだいぶ熱心に説得に当たったけど、最終的にはアドバイスに反して自主退院してしまった。旦那さんと娘さんも来ていて、娘さんはすぐにでも治療を始めてほしいようやったけど、旦那さんは「悔いの残らないように君の好きにしたらいい」というスタンス。きちんと話し合っているようにみえたけど、合間で涙を流す場面もあったもよう。診断されたばかりやし、そしてまだ若い。パニックになるのもわかる。

病気は人を選ばない。そのくじを引いてしまった人を見るのはやはり切ない。医者や看護師って因果な職業やと思う。

前にもちらと書いたけど、がんは遺伝的要素も高いけど、基本的には運だというお医者さんもいる。日本でがんでなくなる患者さんは3割り程度だとか。まだ比較的若いので周囲にがんにかかっている人もおらずピンとはこないけど、たとえば仲良し5人組がいたら、1~2名ががんでなくなるんだと思うとこの数字が高いんだとわかる。
昨年から有名人のがんが話題になることが続いている。なんと言ってもがんは早期発見に限る。そしたら生存率はうんと高い。
どうかどうかこれを読んでくれている皆さんも面倒くさがらずに検査を受けてください。
各いう私もそろそろ血液検査を受けにいかないと。今度の休みに忘れないようにお医者さんを予約しよっと。

さて。
帰宅して、うっかり「できしな。」の続きを見てしまった。勢いは止まらず、残り3話を一気に見た。ええ、そんな終わり方!?と思いつつ、拒否感はなかった。ただ個人的にはエベレストだと思う。
観終わったらDを迎えに行く時間。また料理も何もせずに夕食はテイクアウト。栄養が偏ってるなぁ。だれか我が家にご飯を作りに来てくれないかしら? いっそ外注しようかな?

さぁ、明日は6連勤最後の午前シフト。これが終われば4連休。待ちきれん。寝倒す。
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