7月は「新アララギ」の全国歌会があるため、講師先生のご都合で「手賀沼アララギ短歌会」はお休みです。
次回は8月12日(日)となります。
場所は我孫子駅前の「けやきプラザ8階第2会議室」
講師は吉村睦人先生を予定しています。
7月のブログ更新時に詳細をご案内します。
< *印 新仮名遣い>
三谷和夫:わが家に飼ふ鶏と牛を加へうかららの干支に十二支揃ふ(新アララギ2018.5)
佐々木フミ子:じつと我が見つめゐたれば目の合いひぬロボットにもあるか以心伝心 (新アララギ2018.5)
木村和子:通るたびに自責にからるる「ふれあい道路」神に召されし友の住みゐし町(新アララギ2018.5)
須田博:新緑を傷めるごとく揺さ振りぬ春の嵐は日がな一日(歌会2018.5)
千葉照子:相川の人々通ふ病院は昭和の地図に鉱山病院とあり(歌会2018.5)
今野英山:超高層マンション見上ぐる川端に時のもどれる江戸の浮舟(新アララギ2018.5)
高橋毬枝:家事締めて癒す湯舟の明り窓雪の舞ふ影やさしく映る(新アララギ2018.5)
山崎日出男:実生より庭に育てし楓にて七年経ちて若葉あふるる(歌会2018.5)
麦島和子:*降る雪に初めて触れし孫の顔不思議そうに身じろぎもせず(新アララギ2018.5)
岸野トモヱ:*芍薬が咲いたら兜飾らんと今年も思う何時ものように(歌会2018.5)
大倉康幸:*もりもりと食べて元気を出さんかな先が長いぞ今の仕事は(新アララギ2018.5)
相川盈子:*地球史に「千葉時代」ついに誕生か急ぎひもとく地質年代(新アララギ2018.5)
宮本通代:今日もまたスコップ持ちて雪をかく「ごはんですよ」とママに呼ばるるまで(新アララギ2018.5)
葛岡昭男:*先生も一緒に跳んだ大縄を廻す自分も写真に黄ばむ(新アララギ2018.5)
渡辺澄子:*目の見えぬ友も桜の香を嗅ぎてひととき楽しむ目黒川ぞい(歌会2018.5)
石川芳江:*春の野に萌出ずる若菜を摘む吾の手は柔らかき光に包まる(歌会2018.5)
丸山幸子:*フォルテより弾き始めし君のノクターン窓の外には雪降り続く(新アララギ2018.5)
立川多喜子:降る雪をよろこぶ犬と雪の原戯れ合ひし日の今はかへらず(新アララギ2018.5)
戸田邦行:*手賀沼も発行所へも行けぬ日々取り残さるる思いが占める(新アララギ2018.5)
鈴木英一:*里山もようやく春めきニリンソウ群生の中に一株咲きそむ(歌会2018.5)
新アララギ 2018年5月号より
・朱(あけ)の雲碧(みどり)の空と故宮の黄うごき出さむか「北京秋天」 梅原竜三郎『北京画集』(昭和19年刊)
・この画集の半ば占むるは「姑娘(クーニャン)」図戦時のゆゑか眼ざし険し
・昨日見し映画の題は忘れたが「ラルゴ」響けりヒースの丘に
・ITよりAIに世は移るとぞ生きがたき世の迫り来るがに
・相も変らぬ詭弁と欺瞞のくり返し首相に知性の欠片も見えず
・大戦下の英国みちびきしチャーチルの映画見たまへわが首相どの
新アララギ 2018年5月号より
・昨日来て今日も来たりて明日も来むこの園の白蓮まだ一枚も散らず
・われよりも脚悪きらし追ひ越してゆくをしばしわれはためらふ
・書きゆけば甦りくること多し今夜も書き継ぐ土屋先生のこと
・援軍を頼むと信号出しつづけ果てし跡と記す碑
・縁石の隙間に生えし蒲公英は邪魔にならぬやう丈低く咲く
・これで疑念が晴れたと言へる人のをりますます深まつたと言ふ人多し