塾の先生という仕事をはじめて約30年。
これまでも子どもたちを見ていると、いろんな変化がありました。
たまごっちの音が授業中になったり、
休み時間にプリクラを撮りに行ったりと、
実にいろんな子どもたちの変化を見てきました。
ただ最近は、違った変化を感じるようになってきました。
それは「コミュケーションをとらない」子どもたちが増えてきたなあということです。
前述のたまごっちもプリクラも、
ある意味でコミュケーションのきっかけとなる道具だったように思います。
しかし最近は、休み時間になるとスマートフォンをいじる人が多くなったなあと感じます。
スマートフォン自体も、ある意味でコミュケーションの道具とはなりえますが、
眼の前に人がいるのに画面とのコミュケーションを優先してしまう、
そのあたりが昔と変わったかなあと思うところです。
もちろん、スマートフォンを一通りいじると、隣の人とのコミュケーションが始まったりもするのですが、
以前と比べると、休み時間の会話量が減ったように感じます。
学校にはスマートフォンを持っていかないので、学校ではきっと友達同士でコミュケーションがきちんとなされているのだろうとは思います。
ただ、塾というまた別の空間で出会う人とのコミュケーションが広がらないことは、子どもたちの世界がより閉じた世界になってしまうようにも感じます。
もちろん、スマートフォンの先に、普段とは別の世界の人とつながっているから、より世界は広がっているという考え方もあるかもしれません。
ただ、現段階ではリアルな世界での人と人の交わりの中で得られるものもまだ大きいはずで、
そこで得られたことが子どもたちを"人"として成長をさせていくように思います。
スマートフォンの中にはいろんな世界が広がっています。
ゲームでも音楽でも人とのつながりも、スマートフォンの中で完結することは可能だと思います。
でもそんな世の中だからこそ、その反対を見てみると、新たな発見もあるのではないかなとも思います。
ちなみに私は休み時間、
皆さんがスマートフォンをいじっている間は、基本的には話しかけないようにしています。
その時はきっと他の世界との対話を楽しんでいるのだから、そう思っています。
ただ、それだけで休み時間が終わってしまうと、なんだか寂しさも覚えますね。
いろんなことを書いてきましたが、実はただ単に、私が寂しいだけなのかもしれませんね(笑)
※この記事内の写真は全てイメージです