゛まるかん人゛プラトーク

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肝臓、胃からも万能細胞

2008-02-19 17:00:00 | 健康・病気

京大・山中教授らマウスで成功

さまざまな組織に成長できる万能細胞の人工多能性幹細胞(iPS                            細胞)を、マウスの肝臓と胃粘膜の細胞からつくることに京都大の                            山中伸弥教授らが成功し、14日の米科学誌サイエンス電子版に                            発表した。iPS細胞の作製には、発がん性が否定できない特殊な                            ウイルスを使うが、肝臓や胃からできたiPS細胞は、皮膚由来のiP                            S細胞よりがん化の危険が低いことが判明。細胞の種類や手法の                            工夫によってこのウイルスを使わない道も可能になりそうで、山中                            教授は「臨床応用に向けて前進した」と話している。山中教授らは、                           これまで人やマウスの皮膚から作製に成功。今回は肝臓や胃粘膜                           の細胞に四種類の遺伝子をウイルスで組み込み、iPS細胞をつくっ                          た。これらは皮膚由来のiPS細胞と比べると、ウイルスが細胞の染                            色体に入り込む箇所が少なかった。またiPS細胞をマウスの受精卵                           に混ぜて成長させる実験で、皮膚由来のものは約4割に腫瘍がで                             きたが、肝臓と胃のiPS細胞ではほとんどできなかった。iPS細胞を                              めぐっては、ウイルスがもとの細胞が持つ特定のがん遺伝子を刺激                           しているとの仮説があった。山中教授はデ-タを分析してこの説も                            否定。「今後は血球細胞などでも試し、安全性を高めたい」と話して                           いる。

安全な細胞作製に意義

国立成育医療センタ-研究所の阿久津英憲室長の話 肝臓や胃粘                          膜などの上皮細胞は分化が進んでいて、iPS細胞などをつくるのに                           不向きだと考えられていたので驚きだ。肝臓と胃、皮膚由来のiPS細                          胞に、発がん性など性質の違いがあることが分かったのも興味深い。                          ウイルスの挙動にも大きな違いがあり、詳しく調べることで、より安全                          で治療目的に近い万能細胞をつくるのに役立つだろう。

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