コ-カサス地方長寿村での学び
現在の日本では長寿を願いなか゛らも、長生きをすることに疑問を感じる方か゛多いはずです。年金、医療、介護の問題など、長生きをすると逆に大変なことが多いばかりだと、ぽっくり早く死ぬことを願う人までもいます。しかし、人として生まれてきた以上は、人生80年の寿命をいかにしてまっとうするかが大事になります。
私は長寿のあるべき姿を勉強しょうと、黒海とカスピ海に囲まれたコ-カサス地方の長寿村を訪ね、現地の研究者から教えを受けました。(中略)
長寿者たちに、長寿の秘訣は何かとうかがうと、
- 「よくはたらくこと」
- 「長寿者たちで作っている合唱団で毎日歌うこと」
- 「狩に行ったりしてよく歩くこと」
- 「友達の家に行って酒を飲んで騒ぐこと」といった秘訣を挙げた。
90、100歳はまだまだ若くて、110歳、120歳でようやく年寄りになるという印象でした。みんなおしゃべりが好きで、一生懸命、話をしてくれることも印象的。長寿者たちに隠居の習慣がないようで、農作業や牧畜などの重労働を毎日しています。
彼らのとる食事は、数100年以上も続いてる伝統食。主な内容、主食は、ママリ-ガというトウモロコシの粉から作ったお粥、黒パン、ブドウ、リンゴ、梨、サクランボ、プラムなどの果物、チ-ズ、マツオニ(ヨ-グルト)、豆類、野菜はニンニク、キャベツ、タマネギ、ニンジンが主。飲み物はワイン、紅茶、ハ-プティ-をよくとる。肉類は、牛肉を週1~2回、お昼に100~150㌘とる程度で、焼かずに、ボイルして脂肪分を取り除く。魚も週1回程度、主にマスなどの川魚。甘みづけには砂糖は使わず、はちみつかドライフル-ツ。
長寿者はバランスよくいろいろな食材を食べていますが、食事は2000㌔㌍以下で昼の食事に重きをおいて夕食は少なめ、満腹になるまではけっして食べないようです。
最先端の遺伝子科学では、人間には長生きをさせる長寿遺伝子とそれを抑制する老化遺伝子が50~100ほど見つかっています。両方の遺伝子は普段はスイッチがオフの状態になり眠っていますが、いかにして長寿遺伝子を活性化させ、老化遺伝子の活性を抑制するかが、長生きの鍵。ボストン大学での健康長寿の人の遺伝子の調査においては、長寿遺伝子に影響を与えているのは、バランスのよい食事、適度な運動、ストレスのコントロ-ル、つまり生活習慣が関わっていることがわかっています。
この項の詳細は「非常識の医学書」よりの抜粋です。