カンヌ広告祭でグランプリ
[夕張]財政破綻した夕張市を夫婦円満のマチとしてPRするキャラクタ-「夕張夫婦」が23日、世界3大広告賞の一つ、フランスのカンヌ国際広告祭のプロモ-ション部門で、最高賞のグランプリを獲得した。世界各国の応募作1118点の中から選ばれた快挙で、関係者は喜びに湧いている。「夕張夫婦」は、同市が抱える「負債」と、離婚率が全国でも最低水準とされる同市にちなんだキャラクタ-。2007年に広告会社ビ-コンコミュニケ-ションズ(東京)のクリエ-ティブディレクタ-三寺雅人さん(33)が制作した。夕張メロンを模した髪形が特徴のデザインで、キャッチフレ-ズは「金はないけど愛はある」。同市や夕張リゾ-トなどが協力し、夫婦円満の証明書を発行する架空の「夫婦円満課」を市役所やホテルに設置、土産品の包装紙にも使っている。同広告祭は、ともに米国の「ワンショ-」「クリオ賞」と並ぶ世界的な広告賞で、各国の有名企業などのテレビCMや印刷広告を審査。プロモ-ション部門は、優れた新しい広告手法が評価対象だ。夕張夫婦はPR部門でも準グランプリの金賞を受賞した。三寺さんは「夕張夫婦を世界にアピ-ルしたいと応募したが、最高賞にとても驚いた。地域を巻き込んだ広告手法が評価されたようだ。日本語の壁を越えてPRする方法が認められて、うれしい」と話している。