改めて『Q10』の最終回を観た。昨日とまったく同じ場面で涙がこぼれ始め、エンディングのQ10の目から見た平太の姿に、そして、平太とQ10が手をつないで歩いていくところでは苦しいくらいだった。たくさんのプレゼントをもらい、整理もできていない。しかし、それでもいい。Q10の「さようなら」に、クラスのみんなが「また明日」と返すところ、Q10の目からみた彼らの笑顔が素敵だった。声を掛けて、その人から声が返ってくる。当たり前のようだけど、たまに僕もできていなかったりする。
「このドラマはフィクションですが あなたがいると信じる限り 登場人物たちは、誰が何と言おうと どこかで生き続けます―」というエンディングに心動かされたわけではないが、Q10という現実離れした存在だからこそ、逆に「どこかにいるのでは…」という思いに駆られる。そして、登場人物みんなも…ということで、みんなにメッセージを送りたい。
影山くんと河合さん、2人の思いはきっといつか、素敵な場所で花開くと信じてるよ。僕も自分を見つめ直そうと思った。
山本さん、久保くんの病室に行って、彼と話ができたね。その思いは、「プロのミュージシャンになる」という進路を一時脇に置いてもいいくらい大切なものなんだね。
久保くん、最悪の状況を脱することができて安心した。その力はきっと、山本さんから贈られたんだね。でも、久保くんが生きていることも山本さんにとって必要不可欠なんだろうね。
藤丘くん、弟と一緒に頑張ってきたから、お父さんが帰ってきてくれたんだろうね。そう、校長先生のカレーライスは不思議なスパイスが入っていたのかな。来年のクリスマス、素敵な日となりますように。
中尾くん、そのテンションに追いつけなかったけど、きみのピュアなところ、好きでした。いつか本当に、Q10のような…いや、もしかしたら君がQ10を作るのかな。楽しみですね。
小川先生、僕も母と2人暮らしの身だから思い入れを持ってました。栗子さんといつか素敵な未来を築いていってほしいです。
栗子さん、あなたはいつもキラキラしていました。常識外れだと思ったりしましたが、「常識」って何なのでしょうかね。あなたのような輝きをもった人を見つける眼力が欲しいな…って、思いました。
しげさん、あなたがお母さんだったら、小川先生と同じようにうんざりしているのかな…って思いましたが、それって当たり前の親子なんだと、母に対する思いを肯定できるようになりました。また家の中が明るくなって良かったですね。
校長先生、少し後ろからしっかり生徒たちのことを見つめ、一人ひとりの思いを拾っていましたね。藤丘くんだけでなく、きっとみんなにもその思いは伝わっています。
平太のお父さん、お母さんへの思い、そして、お母さんと繋がる世界への思いが平太に伝わりましたね。時々僕も父親の不在を嘆いてしまいますが、ならば、あなたのような夫、そして父親になれば…って思いました。
平太のお母さん、平太が可愛がっていた熱帯魚を死なせてしまった夜のあなたの優しさが忘れられません。お父さんがあなたのことを思う気持ちがわかる気がしました。
平太のお姉さん、たぶん、ご両親が病気持ちの平太に愛情が注がれていることに違和感を持っていたのかな…と思うのですが、平太を気遣う優しさがベタベタでないところがリアルでした。
月子…R31さん、あなたが2010年で見た「奇跡」は、きっと2080年以降の世界を平和にしていくのだろうと思いました。いや、そうなって欲しいとい強く期待しています。
平太、きみの消極的なところに共感しながら見ていましたが、きみはどんどん成長していきまいたね。Q10と別れることできみの世界は広がっていき、本当に「世界を愛す」人になっていくのでしょうね。
そしてQ10、みんなにとってと同じく、僕にとってももきみはなかったことにはならない存在になったよ。きみの発する言葉、ふとした時に見せる仕草、はにかんだ顔… きみにもらったたくさんのキラキラを持って、僕も中尾くんと同じように生きていける気がします。
こんな素敵な物語を生み出してくれた木皿泉さんと、その世界を僕らに届けてくれた河野プロデューサー初めスタッフのみなさん、佐藤健くん、前田敦子さんはじめキャストのみなさん。本当にありがとうございました。そして、お疲れさまでした。
続編はこの話を見続けた僕ら一人ひとりが心の中で…いや、これから生きていく中で作っていけばいい。もし願いが叶うなら、描ききれなかった部分を含めて映画化してほしい…かナ。