あしたはきっといい日

楽しかったこと、気になったことをつれづれに書いていきます。

美しい風景

2006-09-16 20:04:04 | つれづれ
橋を見るのが好きだ。
緩やかに描かれる曲線や、鉄骨組みの力強さなどの美しさはもちろんのこと、人が人とつながりたいという気持ちが込められている(と思う)ところが、何だか魅力を感じるところだ。

明日はあまり天気が良くないというので、お絵かき道具を籠に入れてまた自転車を走らせた。今日の目的地は勝どき橋。何度か写真を撮りに来たことがあったが、絵を描くのは初めてだ。

橋のたもとの川べりに腰を下ろして描き始めるが、どうにも鉄骨組みのアーチ部分がしっくり来ない。また、水面に当たる陽光が橋の裏側を照らし出す様子、陽炎のようなその光を表現するなんて、難しいなあ…。ということで(?)、前回の三信ビルより雑な絵になってしまった。

勝どきの名は、日露戦争に由来するようである。ふと、甘いマスクの、アイスクリーム大好きおじさんの顔が思い浮かんだ。彼の一言で、「勝どきをあげたい」市民が作られてしまわないか…何て、心配しすぎだろうか
隅田川を上ると、両側にはすでに風景となったブルーシートが並ぶ。「美しい国」を彩るかのように…。

最近、人々の不安を煽り、それを力にしている人が多い。確かに不安だらけだけれど、変える手段はまだ自分たちに残されていると思う。「地獄に落ちるわよ」なんて言う人の言葉を信じても、その先にばら色の未来がある訳ではないよ。のう、猿。

あれあれ、だいぶ話が流れてしまった。今日はここまでにしよう。
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永遠につながる

2006-09-16 00:05:41 | つれづれ
今日はキム・ギドク監督の『弓』を観に行った。

昨年観た『サマリア』が、彼の映画初体験だった。
ラストシーンで、父親が娘に親離れを促す(?)シーンに魅了された。
その後、テレビで『春夏秋冬そして春』、そして劇場で『うつせみ』を
観てきた。
それ以前の作品は「痛い」イメージが先行してまだ観ていないが、
これらの作品の寓話性に惹きつけられて止まない。

「永遠の愛などない」と思っていたが、
老人は自らの命を賭けて、少女との永遠の愛を得たのだと感じた。
この先彼女は他の男性を愛するだろうが、彼と永遠につながったんだと…

さて、また現実に戻ろう。
でも、彼の新作をまた楽しみにしている。
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星に近い場所

2006-09-13 05:32:43 | つれづれ
きのうは少し早く帰れたので、ちょっと寄り道をしたくなった。

デパートの屋上に立ち、向かいの工事現場を見つめる。コンクリートで出来た穴ぼこのようなこの場所は、かつて東京で一番星に近いところだった。
銀色に輝くプラネタリウムを屋上に戴くそのビルは、長くこの街の"文化”を引っ張ってきた。あまり思い出深い訳ではなかったが、最後の数年間、幾度か食事をしたり、買い物をした。その雰囲気は時代遅れな感じだったが、落ち着いた気分になった。
閉館時のイベントで、初めて、そして最後にそのプラネタリウムに入った。もっと早くここに来て楽しんでおくべきだと思っても、時間は戻らない。

その後、このデパートの屋上に何度も足を運び、解体の様子を見ていた。ちょうどその頃、寂しい気持ちだったことが影響していたのか、とにかく何かに取り付かれたように、そこに立ち、解体の様子をカメラに収めていた。

改めてここからその跡をのぞきながら、心の中でCoccoの"星が生まれる日。"をうたってみた。あの頃、何かを忘れてしまいたいと思いつつ、忘れたくない自分がいたのを想い出した。
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終電車が来るまでに・・・

2006-09-10 22:29:10 | つれづれ
今クールのドラマの中で、『結婚できない男』が好調のようである。実は観たいと思っていた作品なのだが、初回にチラッと観た時に、主人公が家で椅子に座り、指揮者のように手を振りながらクラシック音楽を聴くシーンを見て、チャンネルを変えてしまった。

先週、『30代未婚男』という本を読んだ。「今までまともに恋愛をしてこなかった自分が、果たして結婚できるのだろうか」と思いつつ、けれどもいつかは目の前に…と淡い期待を抱いてきたのだが、この本に書かれた内容、そして数々のデータは、微かな期待を打ち砕くものだった。

いつも現実から逃れて、理想を追ってきた自分がいる。けれども、その理想を実現するための努力は一切してこなかった。「変わりたい」、「変わらなきゃ」という気持ちを奮い立たせ、今こそ黄色い線を踏み越え次の電車に乗らなきゃ、理想に近づくことさえ出来ない。
まだ終電車まで時間があると信じて…
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たがが外れる・・・

2006-09-09 20:59:42 | つれづれ
観光地に行くと、朝市や観光市場などに寄ることが多い。
この年になると、冷やかし半分で試食や品定めを楽しむことが出来てもいいのだろうが、なかなか割り切ることができない。
そうそう、週末に近所のスーパーに行くと、宣伝販売のお姉さんが試食を振舞ったり、力いっぱいの声でアピールしているが、試食をする人たちのほとんどは、首を傾げながら立ち去っていく。そして、自分もその一人ではある…

今日は渋谷で「九州物産展」に立ち寄った。一昨日も会社帰りに買い物をしたのだが、興味を引く名物が多い。
とはいえ、足が向くのは食品類のほうばかりで、工芸品など高価なものにも興味はあるものの、そう簡単に手が出るものではない。なるべく視線を逸らせて足早に通り過ぎようとする自分に対し、いつも情けなさを感じる。

ここでは年に数回、さまざまな地域の物産展を開催している。そして、渋谷という街の中でこのようなイベントが開催されているということのギャップが楽しい。
そしてこの雰囲気に、節制に心がけていてもついつい財布の紐が緩んでしまう。タガが外れるというのはこういうことなのだろう。
さて、タガって何のこと?と、改めて辞書を引いてみた。「桶の周りにはめる、竹や金属で出来た輪」だそうだ。ちなみに漢字で書くと「箍」となる。(フォントを大きくしないとわからない…

でも、商売とはいえはるばる東京まで出てきてくれているんだから、僕らもその想いを受け取らなければ…なんて、まだまだ甘ちゃんなのかなあ?
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永遠の存在

2006-09-05 00:15:43 | つれづれ
おとといは天気も良かったので、スケッチブックと色鉛筆を持ち、自転車で出かけた。
最初は上野のあたりでお寺かミュージアムを描こうかと思っていたのだが、どうにも「ここだ!」という対象が見つからず、さらにペダルをこいで都心へと向かった。行き着いた先は、以前から気になっていた「三信ビル」。かつてはすぐ近くに有楽座や日比谷映画などの大劇場が立ち並んでいて、超大作(何て言葉も最近は聞かないね)が封切られる日などは、多くの人が行列を作っていた。

宝塚劇場に集う女性たちをのぞき、そんな風景も今は昔となったが、三信ビルは今もある時代の美しい佇まいを残し、そこに存在している。けれども、その中に人々を招き入れることは無いのだろうか…

日比谷公園側のバス停脇の、ちょうど良い高さの石に腰掛け、スケッチブックを開く。いろいろ構図を考えたけれど、結局建物全体を描こうと思った。
以前見たときも気になっていたが、改めてディテールの美しさに感心する。

周囲が刻々と変化している中、70年以上その姿を保ち続けたのは、単にその美しさだけでなく、建物としての機能もしっかりしていたからなのだろう。
それでも、都心部を襲う再開発の波には勝てなかったようだ。

やがて味わい深い建物は消え去り、無機質の森が広がっていくのだろう。そして、これらの建物が寿命を向かえるとき、どれだけの人が悲しみ、その流れを止めようと声をあげるだろうか?

永遠の存在などないことは、何となくわかっている。けれどもこうした貴重な建物を、リニューアルしつつ使い続ける方法を模索することは出来ないのだろうかと、改めて思う…

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本当の優しさ

2006-09-03 23:24:26 | つれづれ
一昨日、映画『タイヨウのうた』を観に行った。
予告編で聴いた主題歌に誘われて、前売券を買っていたが、
夏休みの混雑を避けようと先延ばしにしていた。
ところこの日は「映画の日」で、館内はほぼ満員
1000円で観れるんだった…。

内容は「女の子と男の子のひと夏の恋の物語」である。
難病によって彼女の命は奪われてしまう。彼女の死はとても悲しいことなのだけれど、短い人生の中で精一杯生きた彼女の生に、そして彼や両親、友人たち、そして彼女のことを全く知らない人々の心に、彼女の歌声が生き続けていくことに胸がいっぱいになった

彼女を演じたYUIは、以前から活動していたシンガーソングライターだそうだが、彼女の歌う主題歌『Good-Bye days』の詩を改めて読んでいたら、ウルウルっとしてしまった。そして想う。
本当の優しさを見つけに行こう…

もうじき公開も終了だけど、もしこれから観る人はエンドロールも見逃さないでほしい。パラパラマンガのように描かれた、ギターを持った女の子とサーフボードを持った男の子が、出会い、そして寄り添う姿を…
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