2022年11月28日(月)13時、フェニクスの前で会おう。1か月前にこの約束をして、なぜか「時生」を思い出した。グレゴリウス症候群という、脳神経が死滅していく病気で、集中治療室で死をさまよい、最後の瞬間を迎えつつある時生。父親の宮本拓実が耳元で叫んだ。「時生、聞こえるか。トキオっ」「トキオっ、花やしきで待っているぞ」。時生は、時間を超えて23年前の拓実に会いに行く。花やしきに。東野圭吾のタイムスリップ小説「時生」である。
1973年3月24日、卒業式前日に別れて以来、49年8か月振りに、親しかった4名が正門のフェニクスの前で再会した。八代に帰るK君の新幹線「さくら」の時刻まで約6時間、構内を散策し、当時の下宿先を探したり、懐かしんだ。約半世紀という時間の経過を感じない、再会のひと時だった。
八代に帰省するのに、当時は12時間かかったが、この日は3時間弱で帰られるそうだ。時間は確実に経っていた。
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