僕が住む福岡市南区のさらに南は春日市となる。
その春日市に春日神社はある。
といっても、僕は今までそんな神社があることすら知らなかった。
妻がネットで調べ、ここに初詣に行ってみたいと言うので初めて知った。
そもそも春日という地名は、この神社の名前から来ているのかもしれない。
春日神社の由来を見ると、中大兄皇子が百済再興のため筑紫に滞在した際、この地に天児屋根命(アメノコヤネノミコト)を祀ったことを起源とする。
その後、太宰大弐(次官)であった藤原田麿が、大和の国の春日大社から、雷の神・剣の神といわれる武甕槌命(タケミカヅチノミコト)、その武甕槌命と関係が深いといわれる経津主命(フツヌシノミコト)、姫大神(ヒメオオカミ)を迎え、神社を創建した。
ということは、春日という地名は、奈良の春日大社にちなんでいるようである。
今まで知らなかったぐらいだから、それほど大勢の人が参拝するような神社ではないのではないかと思っていたら、大間違いだった。
周辺には臨時駐車場が設けられ、案内するガードマンが何人もいた。
参拝者は長蛇の列をなし、本殿に辿り着くのに結構時間がかかった。
境内に樟(くすのき)の巨木が何本も生えていたのが、とても印象的だった。
僕にとって、福岡での初詣といったら、太宰府天満宮だった。
それは、小学生から高校を卒業するまで、登山好きだった父に連れられて、毎年、太宰府天満宮近くの宝満山に初日の出を拝みに登山するのが恒例だったからだ。
最初は僕と父の二人だけだったが、やがて従兄弟が参加するようになり、さらには僕の同級生が参加するようになって数人のグループになった。
宝満山の、あの延々と続く石段は、今はもう100%登れない。