ほぼ是好日。

日々是好日、とまではいかないけれど、
今日もぼちぼちいきまひょか。
何かいいことあるかなあ。

『アレキサンダー』

2006-07-20 | 観ること。
二日かかってDVDを見ました。
とにかく長くて、濃くて、重かった・・・。
見終わったあとで監督がオリバー・ストーンと知って、娯楽大作ではなかったんだ、と納得。

この作品で一番感じたことは、母親の愛ってオソロシイ、ということでしょうか。
私には息子がいないのでよくわかりませんが、母親の男の子に対する思い入れというのはすごいのですね(たしかに、娘より息子の方がかわいい、というのはよく聞きますが)。
それに夫、つまりマケドニアの王フィリッポスへの憎しみがあるから、よけいに息子のアレクサンダーに肩入れして、母親の愛にがんじがらめ。
しかもその母親を演じるのがアンジェリーナ・ジョリーですから。
そりゃ、逃げ出したくもなるでしょう。
もちろん、それだけの理由で東征したわけではないでしょうけどね

長くて退屈、という感想も目にしましたが、それは感じませんでした。
お金がかかっているだけセットもすごかったし、バビロンのイシュタル門とか空中庭園なんて感動もの!

ただ個人的には戦闘シーンが生々しすぎて、苦手でした。
『ロード・オブ・ザ・リング』や『トロイ』も迫力がありましたが、どこかで絵空事って思えたのに、この作品ではとてもリアルに感じられ息苦しくなったほど。
しかも、その戦いがだんだん無益なものに思えてきて・・・。
何のためにインドまで行って戦わなければならないのだろう、自分の死に場所探してるだけ?とさえ思ってしまいました。

『トロイ』もそうでしたが、この作品もギリシア神話を知っていたほうがより理解できたかもしれませんね。
『ダヴィンチ・コード』を読んだときも感じたのですが、やはり歴史的土壌がまったく違うというのは、作品を理解するという点で不利だなあと思います。
頭で理解できたように思えても、肌で感じ取れない、というか・・・。

逆に『もののけ姫』などは日本人だからこそ感じるものがあるし、他の国の人がこの作品を見てどこまで理解しているのだろう、と不思議に思えてしまいます。

話を『アレキサンダー』にもどして。

この作品で私が致命的にダメだったもの。
それは主人公を演じてたコリン・ファレルでした・・・
子役はすごく可愛いかったのに。

それとアレキサンダーが同性愛者だったってこと。
昔は日本でもよくあったことだし、それ自体がどうってことではないのですが、ここまでひつこく描かなければならないことなのか?と思ったわけです。
ヘファイスティオンが、唯一アレキサンダーの理解者だったというのもわかりますが、彼の死後アレキサンダーは生きる意欲を無くしたような描き方だったし、それにしてはふたりの関係が中途半端だったような・・・。

世界史の苦手な私としては、教科書で名前しか知らなかったアレキサンダーがこんな偉業を成し遂げた人物だったんだ、と興味を持てたことが大きな収穫でした。















コメント
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