仕事帰りにロス・ラヴグローヴ氏の講演を聴いてきた。1958年生まれで私とほぼ同世代であることと、マンチェスター工科大学の出身であることが興味を引いたのである。昨年からマンチェスター工科大学はマンチェスター大学と合併して新生マンチェスター大学となっている。つまり、彼と私は同窓ということになるのである。ラヴグローヴ氏はイギリスのデザイン界の旗手なのだそうで、氏がデザインした椅子や電気スタンドは確かに見覚えがある。
ラヴグローヴ氏の話のなかで印象に残ったのは、ミニマリズムのことである。自然界のデザインには過剰も不足もないのだそうだ。人間の身体もそうなのだが、必要なものだけで構成されており、本来、過剰なデザインは無く、当然ながら不足しているものも無い。必要最小限の要素を複雑に構成することによって自然界は出来上がっているというのである。また、有機体には角がないのだそうだ。確かに、自分の身体を見ると、どこも適度に丸い。これは、有機体が組み立てられたものではなく、成長したものだからだという。つまり、姿勢や機能を維持しながら連続的に変化をするということは、流動的でないと実現しないのである。
こんなことを知っていたからといって何かの役に立つこともないだろう。しかし、純粋に面白い。
自分のオフィスの窓から羽田空港を利発着する航空機がよく見える。鉄の塊が空を飛ぶのは不思議なことである。しかし、エアロダイナミクスによって空中を舞うのである。飛行機が空を飛ぶ姿は美しい。水泳の選手が泳ぐ姿も美しいし、陸上競技の選手が走る姿や、スピードスケートの選手が氷上を滑走する姿も美しい。デザインとは、不可能を可能にするものである、と言うのは変だろうか。
パフォーマンスのすぐれたものというのは、それが有機体であれ工業製品であれ美しいデザインを有していると思う。おそらく、組織も文章も優れたものは美しく構成されているのだろう。
ラヴグローヴ氏の話のなかで印象に残ったのは、ミニマリズムのことである。自然界のデザインには過剰も不足もないのだそうだ。人間の身体もそうなのだが、必要なものだけで構成されており、本来、過剰なデザインは無く、当然ながら不足しているものも無い。必要最小限の要素を複雑に構成することによって自然界は出来上がっているというのである。また、有機体には角がないのだそうだ。確かに、自分の身体を見ると、どこも適度に丸い。これは、有機体が組み立てられたものではなく、成長したものだからだという。つまり、姿勢や機能を維持しながら連続的に変化をするということは、流動的でないと実現しないのである。
こんなことを知っていたからといって何かの役に立つこともないだろう。しかし、純粋に面白い。
自分のオフィスの窓から羽田空港を利発着する航空機がよく見える。鉄の塊が空を飛ぶのは不思議なことである。しかし、エアロダイナミクスによって空中を舞うのである。飛行機が空を飛ぶ姿は美しい。水泳の選手が泳ぐ姿も美しいし、陸上競技の選手が走る姿や、スピードスケートの選手が氷上を滑走する姿も美しい。デザインとは、不可能を可能にするものである、と言うのは変だろうか。
パフォーマンスのすぐれたものというのは、それが有機体であれ工業製品であれ美しいデザインを有していると思う。おそらく、組織も文章も優れたものは美しく構成されているのだろう。