熊本レポート

文字の裏に事件あり

違法施設・マリーゴールドでの祝宴に果たして幸は?

2012-05-16 | 社会・経済

 東京では最大級クラブといわれる「エーライフ」(同港区西麻布)の経営者ら二人が14日、警視庁生活安全特別捜査隊に無許可営業容疑で現行犯逮捕された。

 店内にDJブースや踊り場を設け、当夜も300人の客がダンスを楽しんでいたというが、逮捕された二人は「客が体を動かしてはいたが、ダンスという認識はなかった」と同容疑を否認。

 ところが熊本市では同種の違反施設が何年も放置され、しかも管理指導する側の同市職員関係者も利用しているとあっては、詭弁も正論ということにはならないか。

 住民が暮らしやすい、コンパクトな都市構造が希望されているが、無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図る目的で「市街化調整区域」の設定がある。

 道路管理施設はもちろんコンビニ、給油施設など住民が日常生活で必要とされる施設設置は認められ、レストランも駐車場などの条件が整えば認可となるが、その他の開発申請は却下される。

 熊本市及び同市近郊では、同市佐土原から空港までのルート36(第二空港線)沿いが有名な同指定区域。

 ところが同市街化調整区域内で、同法に地団駄を踏む開発業者を後目に堂々と結婚式場を営むマリーゴールド(熊本市東区佐土原二丁目)。

 熊本市都市整備部開発景観課の「違法」という再々の指導に対し、「食事の延長での宴会であって、結婚式の認識にはない」と反論(同課談)を繰り返しているが、同施設は電話帳(タウンページ)やインターネットでの案内、宣伝は「結婚式場」。

 生温い話で、国土法を巡っての次元の低い論外な掛け合い漫才。

 なぜ建築許可を下ろしたかだが、「当初は異なるオーナーからステーキハウスでの建築申請があって、これが後で売却されて、現在の結婚式場化が図られた」(同市建築課)と、行政的な不手際はなかったと熊本市。

 法を盾にして第三者への見解は強気の熊本市だが、意外な噂も一方の施設側にはある。それは『幹部社員と市長とが縁戚関係で、それが市職員関係者にも利用されているという証』という一種の治外法権説。

 実はテレビ、日刊紙の中にもこの不可解な情報に取材を試みた社もあった。ところが、この違法とされる施設、営業についての事実は、そのマスコミからは未だ表に明らかにされていないのだ。

 同市開発景観課の見解通り『結婚式場のマリーゴールド』が都市計画法に違反しているのは明らかだが、問題なのは明らかにされていない『違法施設の営業』。

 それを知って隠しているテレビ局、日刊紙は社会正義という使命の上で、熊本市と同じく大きな責任を負うたともいえる…。


宇土市小学校へ中国産の導入を図ったのは誰か?

2012-05-07 | 社会・経済

 昨年7月、宇土市教育委員会は同市立網津小学校の木製廊下が波打つように膨らんでいることに気づき、同改築工事を請け負った小竹組に手直しを指示した。

 ところが同手直しについて、問題が発覚してから1年半も過ぎて、未だ『原因については未判明』(同教育委員会学校施設課)というから驚く。

 同課の未判明が何にあるかはともかく、材料か技術なのかという原因については、それが材料だというのは明らかになっているわけで、実質的な問題点は『不良品のフローリングを誰が導入したか?』である。

 「小竹組は叩いて(超安価な落札額)受注し、4億円前後は損したはずで、その赤字分を補填するために中国産の安物を使った」

 これが同業界の一致した見解。まして、手直し工事分を同社が負担し、また改修後には県建築士業界を現場に招待し、その披露を行ったとなると、そうした見解に立つのは当然か。

 ところが、仮に同社が欠陥工事を図ったというのであれば、後述する点から県も関与した同工事で、何らかの処分があっても当然な話。しかし何ら制裁を科せられることもなかった。

 そして後一点、建築材料メーカーからの発信として当時、意外な情報が寄せられていたのである。

 「一方では熊本産、国内産と声高にいいながら、宇土市ではなぜか中国産の材質からなる材料を取り入れようとしている。設計事務所がそれを織り込んでいる」

 該当の材料は、設計意向であったという説である。

 設計では「○○と同等以上」とし、材料を特定しないのが、競争入札の上から公共工事での原則。

 だが現実はガラス、サッシはもちろん、太陽光発電機器、エレベーターまで既得権が存在したら、その指定など施工業者にとって決して珍しい話ではない。

 そこで改めて取材すると、
「納入の封を切った時、すでに、そうした兆候(変形)があった。だから宇土小学校の建築(校舎改築)の際は抵抗し、設計変更をさせた」

 関係した施工業者の話である。

 これなら先の材料メーカーの話と一致する。

 宇土市では網津小学校に続いて、宇土小学校の校舎改築も実施。同小学校でも設計から特別指定があったというのだ。結果からして網津小学校では、手直しがあって思惑通りにはいかず、また宇土小学校の場合は施工前に拒否された。だが両方で『中国産の材質によるフローリング』が、工事の設計に織り込まれた。

 そこで設計業者の意向だったという疑いが色濃くなるが、二校の改築工事の設計業者は異なる。特定の設計事務所による意向なら同思惑は、同設計事務所で図られたとなる。しかし二社の異なる設計事務所が、異なる二つの現場で同一の意向を出したとなると、それは設計事務所への前で指示があったと推定される。その推察が最も妥当なのだ。

 ここで明らかにするが、二つの小学校校舎改築工事は、実は県の「くまもとアートポリス事業」の一環として組み込まれた工事。

 すなわち設計業者は、公募の上で提出された作品から選定されるプロポーザル方式。

 それを選定するのは、熊本県(土木部建築課アートポリス班)が任命した審議委員から三名と、該当の工事の場合は当時の宇土市長と同教育委員長の五名。

 同種の審議委員の中には以前、業界との癒着が名高く噂として上がった大学教授もいたのは確か。だが名前とポストだけと称される審議委員が、果たして介入するだけの労力を所持しているだろうか。

 そうなると疑惑の目は、現地の幹部に注がれることになるが、そうとも限らない。地方行政というのは、地方の政治的な既得権と持ちつ持たれつの関係にあって、そんな懐の深い幹部が出世を確実にしたというのが、遠い時代からの田舎伝説。

 それだけに官製談合には、誰も見て見ぬふりをしたくなる…

 


問われる崇城大学の教育

2012-03-19 | 社会・経済

 協議上の無償提供であったにせよ、不可解な結果だから文書不存在は隠蔽。それだけに無償提供、そして私的利用が意図的(協議)であったことは明らか。
 阿蘇くまもと空港における祟城大学に向けた県所有地(4918㎡)の無償提供(昭和62年~)の問題。
 祟城大学は文徳高校と同じく君が淵学園の運営下にあるが、同学園には年間約8億円の公的補助金が実行され、また繁華街通り会から『市街地活性化』の上で壁だと、そうした批判も浮上している花畑キャンパスのように私学助成・共済事業団からの長期低利融資(同施設約5億円)など補助もある。
 そして学校法人の土地、施設は固定資産税は対象外。だからというわけではないだろうが現在、同学園の所有する土地は7532万8336㎡と超広大。中には大学から3キロ程の距離にある駐車場、また半分は原野で20年以前から整地未完のグランドもある。
 この非課税対象かが問われる学校用地の問題と、同学園に疑惑が抱かれているのが、同学園の理事長他4人が利益相反の形で役員している建設会社・秀拓の問題。
 君が淵学園が発注する事業の約95%を元請けで受注し、その99%を同社よりも規模の大きい建設会社へ下請け発注。
 学校法以前の教育者としての品位的問題であり、それが通用してきたことに空港での無償使用という県民不承諾の問題もあったのではないか…。


自治体と九州産廃のコンプライアンス

2012-03-04 | 社会・経済

 操業期限短縮協定で揺れる九州産廃に関し、その情報の開示を熊本県に

求めたところ、同廃棄物対策課を通じて蒲島知事からの回答を得た。

 詳細は省略するが、かって4・3ナノグラムという異常なダイオキシン濃度を

示した大気環境調査については、「計測及び報告書作成で日数を要する」

という理由で1年程前の23年3月25日のデータを提示。

 埋立計画量については「設置者から埋立量の計画を示す資料を取得して

いない」、汚泥の安定化処理における許可更新(処分業)は「稼動確認を

もって許可判断しており、審査における文書は不存在」、そして同施設

からの排出物管理票については「同施設からは取得していない」と回答。

すなわち一般環境法に基づく策定表、チェック表、管理表(マニフェスト)は

不存在という知事の回答。

 埋立処分場の拡張、また前代未聞の施設側に対する12億円の営業

補償費(交付金からの支出)問題等も不可解な経緯として浮上しているが、

管理、指導面に問題を残したまま熊本県は公共関与産業廃棄物最終処分場

の建設に入った。


崇城大学の傾向と検証

2012-02-27 | 社会・経済

 偏差値は極めて低いが、薬剤師国家試験の合格率は高く、メジャーな

名誉教授は迎えるが、一般教授陣の給与は他大学に比べて安いと語ら

れる崇城大学に足を踏み入れると、そこは疑問符を並べるユニークな運

営手法の学校法人君が淵学園。

 繁華街の入口角に広くスペースを取って二、三人の芸術学部の学生、職員

が見え隠れするビルを指し、街繁栄会の一人が「街の壁」と苦い顔で呟いた。

 そこは固定資産税が無課税で、東北大震災に喘ぐ私立学校のことなど

何処吹く風の私立学校振興・共済事業団から5億円の長期低利融資を受けた

崇城大学の街ん中にある静かな三階建てキャンパス。

 私は崇城大学のグループだと不動産・建設業の秀拓。社長以外は

崇城大学からの役員で、同大学の発注工事は99%がこの秀拓を元請けにし

て大手へ下請け発注中。

 私立学校法に定める教育施設に対し、公の支配下に属するという解釈で

調査取材、検証した偏差値、入学費問題からユニークなグループ運営

までをご紹介!!