9月13日、杉本商店(水上村・製材業)と九州四季穀菜(合志市・農産物卸)が破産手続きに入った。
(八代市広報紙より)
7月には4、5年前まで年商10億円から15億円の実績を示していた土木業の礎(天草市)が、負債総額約6億円で自己破産。天草、上天草市を主力としながらも近年は、災害復旧で熊本市まで業務エリエを拡げていたが2020年、資本金を3500万円から3000万円に減資して欠損補填を図ったものの人件費、材料代の高騰に加えて、このコロナ禍で立て直しが困難であったと思われる。
しかし、コロナ禍で酷しい企業、事業所の多い中、逆に右肩超上昇の凄過ぎる会社もある。
2018年には3200万円であった純利益を2021年には約5倍の1億6500万円(売上28億2469万円)まで伸ばして、2022年にも純利益1億4900万円を示した凄過ぎる会社。
それは下水道施設機器の整備と、そして同運転管理業を事業目的とする九州テクニカルメンテナンス(熊本市東区健軍)。同社の取引相手は下水道処理施設等の環境施設を抱えた熊本県、市町村。
改めて言うと純利益とは粗利ではなく、最終的に残った約6%(対比売上)だから確かに凄過ぎる。
「人件費(一般的に1施設2人従事)だけの運転管理で年間1億数千万円の受注だからボロ儲けが出来るのも確か」(元関係業者談)
しかし「ボロ儲けも可能」とは失礼な話で、『契約には保守、整備費用も含まれる』と改めて問い直すと、「部品交換なんて国交省単価の倍程の請求価格だってある」と答えたが、これは同社の限定話ではなく業界の噂。
勿論、価格の検証、審査が可能なスタッフが不在という熊本県、県内市町村の実状は事実だが、背景は異なるにせよ、凄過ぎる儲けにある事も確か。
しかし、同社は儲け一本ではなかった。
八代市の広報紙によると2016年、同社の社長及びスタッフが中村市長を訪ねて地震、水害の見舞金を渡したと報じているが(中村市長はその誠意に応えて鏡町支所まで出向)、この寄付金は天草市、益城町にも行われた。
(八代市広報紙より)
その寄付金額は関係者の声、公開資料によると三桁万円。
これから取引自治体との取引額、純利益が上昇気流に乗ったとなると、前述の元同業者は「見舞金に名を借りた営業」と手厳しいが、それ程の嫉みを同業他社から買うとは、やはり凄過ぎる同社。
また凄過ぎる点は、この3年から4年の間、同社は社長を3人ほど交替させた。普通には出来ない事で、凄過ぎる同社ならではのイベント。
ところで日鉄を120パーセントの本命と推す10月の天草広域での新ごみ処理施設の建設、そして同運転管理の選定入札だが、九州テクニカルは鹿児島県の北薩行政事務組合による同種入札で、川崎技研とJVを組んて受注したという経緯もあってか今回、同じく川崎技研とのJVで入札に挑むが、当初は荏原を担いでの天草での営業だったの噂もある。実のところ同社の取引はニチゾウ(日造)が主で、専門の下水道施設管理部門において、清掃施設メーカーとは何処とも繋がりの見える立ち位置にある。
しかし色々なエビデンスから本命は日鉄と予想する天草にあって、無駄な同社の入札参加という見方が出て来るのも事実。
そもそも川崎技研には他社の本命説に加えて、価格の面で入札には消極的であった。また上益城郡も民間施設への委託が報じられ、氷川町でも川崎技研には積極的な営業は見られない(事務局談)となると九州テクニカルは、この「熊本県から撤退」とされる川崎技研の何処に魅力があるのか。
しかし同社は、天草広域行政組合に対して「建設と運転管理は別契約に出来ないか」と、そこまで相談との噂が関係者の間に流れている。
そして、もう1点は入札参加するとなると、約1000万円(プレゼンテーションでの資料作成費)を必要とするが、『受注を目指しての競争への意思はない』と噂されていた川崎技研が姿勢を変えたのは、その1000万円が天から川崎技研へ降って来たとしか思えない想定にあって、その上での川崎技研・九州テクニカルJVの浮上である。。
先に述べた別契約という異例の注文(問い合わせ)、また寄付金1000万円、いや天からの贈り物という想定を「九州テクニカルの自信」と考えると、北辻教授は何のために宮城県から天草に足を運んだのか、そんな疑問も浮上する大本命予想崩れになる。勿論、それが現実となると、九州テクニカルの凄過ぎる営業力に驚かされると同時に新たな疑惑、いや疑問も浮上するが、残念ながら想定の本命通りでは、やはり表現は悪いが「成金坊っちゃんの夜遊び」という見解が妥当。
ところで場所を移して大分県日田市、同市のごみ処理施設建設計画では逃亡の熊本県とは異なり、川崎技研は極めて積極的だと噂される。
果たして九州テクニカルは、ここで共同意識を貫きニチゾウ、荏原よりも川崎技研を優先出来るかとなるが、熊本県とは異なり、激争の大分県では並の営業でも怪我のもととの声も飛んで来る。
凄過ぎる会社には、先述した元同業者の嫉みに近い見解もあるが、それでは熊本県流域下水道、そして八代、天草市、益城町他の市町村担当者は麻痺して、またレベルが極めて低過ぎるとなる。しかし、ここは裏無しの純粋に凄過ぎる九州テクニカルメンテナンス…。