熊本レポート

文字の裏に事件あり

大義名分を捨てて予想通り敗北の熊本県知事選挙の新人候補

2020-03-22 | ブログ
開票1時間前に「投票率が悪いな、その点は懸念するけど、接戦で幸山は勝つ。貴方は信用を無くするよ」と、知事選予想を揶揄するような電話が入った。
この旅館の主人に続いて、他に3本の電話を貰ったが、その内容に大差はなかった。そぅ、周囲は殆ど幸山政史候補の支持者である。
だが、彼らが何の理由で幸山支持なのか、終わっても県民にその理解は難しいのではなかろうか。
当初、自民党県連VS自民党反県連の構図で想定した一人として誰より、その意義は理解するのだが、主役である県民の側に立って考えると、その出馬という大義そのものが見当たらないのだ。
長期政権による淀み、緩みを訴えるが、自民党県連内での権益争いの時代ならともかく、具体的な実例でも挙げなければ理解など縁遠いテーマであって、まして検証能力など発揮した事のない野党において、「長期腐敗の解消」を支持理由にさせるようでは、現職の「清正公23年の藩政」で、それは終止符を打たれる。
そもそも神道系の団体が揃って支持し、そこに共産党が加わるといった陣営とは、果たして共通の政策とは何んなのか、そんな疑問符は選挙権を初めて有する高校生にでも浮上する。
選挙戦に入って13日、「地元紙(熊日)の調査では熊本市外の市町村で半数以上が幸山有利」だと、先述した内容から賭けとなった。新聞の情報が絶対視されなくなった現代社会とはいえ、まだ地方にあっては報道の調査能力には絶対の信頼が寄せられる。
そこで約束したのが、ラサへの巡礼である。ご承知の方も居られると思うが、四国お遍路さんどころではない地獄のような巡礼。聞いただけの未知の地獄も約束出来る自信が、残念ながら今回の予想にはあった。
「投票率が低い」
そんな現実は、常識として予想された状況。


投票率50%を割っても、現職の得票は30万票は超える。そして新人との差は15万票前後。
果たして、どうであったか。
昨年12月、今回の県知事選挙に向けて5人が集まった。選挙は自民党県連VS自民党反県連との戦いと位置付け、その大義名分を県民に問うとして1月、県民には著名な3人で、その提示行動を起こす。2月、県内の現職議員20名が先の行動に同意するとして、新人の支持を訴える。そして3月、県内3首長が新人の支持を表明。
多分、いや確実に知事選挙の意義を多くの県民が、これには理解を示したはずで、これこそ接戦が予測された。だが、それが避けられて、消えた。
政治資質というか、また自らの政治生命を賭ける価値が見出だせないとするのか、それぞれに命を賭けるほどの知事選挙ではなかった訳だ。
政治家に変革が求められないのに、県民がそれを求める事などあり得ない。最早、これから創り、造りゆく若い地元の学生57名への相談となるが、市民の一歩先の政治に在らんとするなら、勝つ選挙のみに挑み、負ける選挙には傍観者となれ。
俯瞰の機能を働かせば、その選択は可能で有り、逆転の発想からでも勝利への戦術は浮上する。
民度のレベルも表す今回の知事選挙は終わったが、4年後には全く新しいパターンでの知事選挙が訪れる…。






地元紙の予想とラサの巡礼を賭けた熊本県知事選挙

2020-03-15 | ブログ
蓋を開けて見なければ判らないのが選挙と舌打ちされても、3ヶ月前から現職の圧勝と予想して来た熊本県の知事選挙。
ところが、表に出ない裏調査結果だと、その地元紙の見解を上げて「互角以上の戦いを予想。貴方、信用を失うよ」と、そこまで言われたら、1週間前ながら念を押して「現職の4選」と言わざるを得ない。
要らん世話ながら新型コロナで不安の被さる今日、筆を執る前に倫理観の問われる話題を流すような地元紙の調査能力なんて、信用するから馬鹿を見るとまでは言いたくないが、再びダブルスコアとなるような上限まで予想する程、現職の当選予想は変わらない。


多分、負けたら負けたで「新型コロナで理解が得られるまでに至らず」と、そんな出される敗因まで予想するが、それは取って付けの敗因で、既に勝敗の審判は年末に在った。
即ち、年末頃までは新人の逆転という想定も浮上していたのだが、その戦略、戦術を放棄したのが最大の敗因。厳しい見方をすれば、その理由が新人の政治家資質としての敗因。
新人を担いだのは当初、保守系の議員、経済人。彼らの脳裏には自民党県連VS新人という構図があって、その戦術を整えようとしていたのも事実。その戦術こそ、県民を奮い立たせる大義であった。
ところが、何故か大義を棚に上げ、既存する野党流の教科書通りの選挙運動を選択し、児童らのクラス会長選挙のようなスタンス、パターンに新人陣営側が走り出した。
この県民を揺り動かすだけの大義を捨てたのが、候補者資質の最大の敗因。加えて、黙ってても支持する野党に自ら歩み寄り、公に野党支持候補を名乗り出した点も二分のマイナス。これも敢えて言うなら、政局を読めない負の政治資質。
こうした理由によって、新人及び新人候補陣営は50%の可能性を捨てた。
22日は新型コロナの影響だけでなく、現職の絶対有利という予測から投票率は50%を割ると想定。
それでも現職が初めての4選を果たすという予想で、ダブルスコアはともかく、大差のつくのは地元紙の調査結果とは異なるが、それは明白。
もしも想定が狂えば、筆者は熊本市から天草市西海岸まで、ラサへの巡礼と同ような行動を強いられるが、悔しかったらこの賭けに勝とうと、残り1週間の意地で必殺技でも出してみろ、と言いたい…。