令和になっても公共工事の発注に関して、「談合等不正行為があった場合、落札者は発注側の請求に基づき、請負代金の10分の1に相当する額を違約金として指定する期間内に支払わなければならない」と入札公告に提示する発注自治体。裏を返せば、未だに行われる可能性があるという懸念からの警告。
それでは、その対象とされる入札参加業者から囁かれる「近年、容疑の掛かる入札が増えた」とされる「官製談合」への罰則規定は存在するのか。これが住民、関係議員への「ボーッと生きてんじゃねーよ!」という怒りである。
宇城市の守田憲史市長が理事長を務める宇城広域連合(宇城市松橋町久具396-2・・宇城・宇土市・美里町)は、「既存のごみ処理施設等の老朽化が進行したことに伴い、新たなエネルギー回収型廃棄物処理施設を整備する」として、そのごみ処理施設の着工に入る。
同事業費については発表されていないが、「1t当たり7300万円での受注なら良くて700万円の利益」(実在したごみ処理施設の神様談)から単純に換算すると、総事業費は68億円前後(違約金での試算とも一致)。
それでは、こうした事業費に基づく施設のスタイル(ごみ排出量からの施設規模、処理方法からの型、機種)は誰が選考して決定するかだが、理事長である市長は勿論、該当の技術職員でも無理なことは当然。
そこで宇城広域連合では熊本県立大学の教授など8名の専門家を委員とし、環境審議会を設立して建設に向けた審査を委託。
彼らによって発注先(受注メーカー・業者)が決定するわけだが、「各部門の専門家である事は承知だが、総合的な判断が出来るかとなると疑問符が打たれる」と昔、前述の神様は語った。「繕う委員会」とは、失礼な言葉を吐く神様でもあった。
そして、ここに委員として加わっているのが、一般財団法人に熊本県から天下ったT氏(熊本支所長)である。彼も水質、水処理専門の元技術職員で、ごみ処理施設となると一般市民には疑問符を打ちたくもなる。しかし、彼は熊本県も参加する財団法人の職員で、チコちゃんから叱られる住民には「公正」という看板にもなって、その権威から委員会の実質的な代表であることは言うまでもない。
ところが、彼の実家(熊本県環境生活部)から最後は三役クラスまで務めたY氏が平成28年、ごみ処理施設メーカー(顧問格・同社は同処理施設の専門メーカーに変貌)に天下って直ぐ、彼らの財団が強く審査で関与する菊池市郡での同施設入札で、受注という実績を上げたのである。
これが、「仲の良過ぎる熊本県OB会」という妬みの延長上での「仕込み容疑」という噂。
そこで同社の関係者に対し、該当の宇城広域連合によるごみ処理施設の建設計画について、厚かましく「容疑(後述)」の絡み(噂)を尋ねると、直ぐ「残念でしょうが無関係」と笑って応えた。悔しくて「貴社は橋を渡った所で汗を掻く覚悟ですしね~」と、相づちを打った。
ところが、彼が意外なことを否定に付け加えたのである。
「3、4ヶ月の間でエネルギー回収率が15・5%以上から10%以上に変更された事は知らないのですね」
明らかに彼は、電話口の向こうで小馬鹿にした笑いを見せた。
想定搬入量に変化のない状態で、エネルギー回収率が下げられたとなると、性能を落とした機種(型)で妥協(処理能力ダウン)したと理解される。
政府(環境省)は、エネルギー回収率(発電効率+熱利用率)の向上を指示していて当然、そこには交付金(補助金)の交付用件も変わってくる。
すなわち、宇城広域連合の変更計画は、循環型社会形成推進交付金の対象外となる可能性が浮上したとなる。
それより注視すべき点は、入札参加者の技術提案書、見積仕様書等の提出がなされる前に「入札参加業者が絞られた」という疑いである。
かって神様(業界)は、表現は悪いが「専門家の審査会は繕いの場」と教えた。それでは、それは誰のための繕いなのか。
該当の疑問点を上から目線で投げたメーカーの社員に対し、いずれ橋の向こう側で対等となる上で、またチコちゃんから怒られ放しにならないためにも、ここからが正念場・・・。