熊本レポート

文字の裏に事件あり

蒲島知事4選を自民党熊本県連無条件で内部決定

2019-07-16 | ブログ
本人に失業への懸念さえなければ3期で勇退と、3月の熊本県知事選挙を想定したが先般、自民党熊本県連は「蒲島知事の4選支持」を内部決定した。
県民の一般的評価はどうあれ、一部県民には「くまモンの後をついて回って平穏無事の1日1期」と語られる蒲島知事。
しかし、平穏無事が何より最良な県政である事はいうまでもないが、それを一番に期待し、満足しているのが自民党熊本県連である事は言うまでもない。
海部(俊樹)総理大臣は、時の自民党内部事情によっての「消去法」で誕生したが、それは自民党にとって「都合の良い総理」であった事は確か。
熊本県知事は3期という慣例を破ってまでの「蒲島4期」となると、それはより現実味を帯びるが、同時に先の「都合の良い背景」について、橋下維新の会並みに争点に持って来る程の対抗馬が見当たらないとなると、今回の内定は確定ともいえる…。


投票率50%を割るような参院選の最中、ポスト蒲島の話題が浮上する熊本県知事選挙 第2回

2019-07-08 | ブログ


2016年、熊本県環境部長等を歴任した後、県三役クラスまで務めた Y 氏が日立造船へ天下った。
また大規模公共工事の入札の多くが総合評価方式となると、それを審査し、落札者を決めるのは審査委員会、協議委員会であるが、廃棄物焼却処理施設の場合、その要となるのが日本環境衛生センターの職員。
同センターは47都道府県の中、福島、岡山、熊本県の三ヶ所だけに支所を設けているが、この熊本支所長を務めるのが同じく熊本県OBの T 氏である。
ここでも断定はしないが、業界談合が影を消して来た一方で「増加傾向にある」と業界から語られるのが官製談合。
熊本県は市町村自治体と一体となって行政を推進するとして、市町副長に県OBを就かせる事に務めて来たが、田嶋副知事自ら野党派議員に根回しに動いているとなると、その積極性は理解されて、その数は今や10市町を超える。
副市長、副町長らが公共工事の発注において、その指名権を有するのは常識だが、これらの弊害については菊陽町議会が全て承知。彼らは県から下って来た副町長に対し、問題ありと辞職勧告を突き付け、彼を退けたのである。
リニア新幹線工事で談合問題を捜査していた東京地検特捜部は、談合問題では被害者としていたJR東海に対し、ルート公開前の段階で土地を購入したスーパーゼネコンが、それを譲渡した先がJR東海だったとして、そこに介在した人物らの捜査まで行った。
決して同様とは言わないが、県の敷いたOBシステムが権力側の政局指示、あるいは忖度で動いたと過程したらどうなるか。また彼らが逆に作動する政局には反発、排除する動きを執るのは当然といえる。
これを簡単には語れないが、大阪維新の会が府民に訴え、理解を求め、その支持を得て推進して来たのが「既得権益の排除」である。
前回の知事選挙の後で知事の語った「ダウンズ法則での勝利」などは論外で、また投票率、得票率を考えると「知名度での勝敗」も低レベルの見解。知事選挙が自民党公認、推薦候補と反公認、推薦候補との戦いであった事は明らか。即ち、組織選挙での勝敗だったと結論づけられる。
蒲島知事に失業の危機感でもあれば別だが、「知事は三期まで」という慣例から想定すると、蒲島知事の今期までで勇退は確実。
そうなると先の地方選挙での後処理、舞台づくりを考えると、自民党熊本県連がポスト蒲島に誰を担ぎ出すかに注目される。一方、これに挑戦する側は前述した後処理、舞台づくりから国選候補も反主流派と位置付けられるが、「相手は12月議会の蒲島知事次第」と楽観しているようでは敗北への道である。過去、知事選挙の最中、銀行幹部が逮捕されたり、副知事が席を蹴って退陣するなど色々と大騒動歴のあった熊本県知事選挙。
そもそも「明日に向けての県政」でと勝負を政策に賭けているようでは、大きな風となる県民の支持などは無理な話。
国選もそうだが、旧態依然とした選挙戦術で勝てると想定するなら落選など有り得ないわけで、次の新たな対立候補まで想定した戦術が求められる。
その善し悪しはともかく、小泉元総理はなぜ勝利したか、大阪府民はなぜに維新の会を支持したのか、それを理解し、積極的な行動力に期待出来ないとなると、注目は「自民党熊本県連が担ぐポスト蒲島は誰か」ということで終わる…。


投票率50%を割るような参院選の最中、ポスト蒲島の話題が浮上する熊本県知事選挙 第1回

2019-07-07 | ブログ
敗北という文字など120%も想定されない自民党候補、また予備選有りなら浮上すらしなかったという野党候補の噂まで飛び出しては参院選どころか最早、選挙の話題は来年3月の熊本県知事選挙。それを更に早々と予測すると、このままだと県民には想定外の人物が、その三期を終える蒲島知事の後継者となる可能性が極めて高い。
この知事選挙の予測を語る前提として、これとは異なると思われがちな話題から入ると1月16日、庁舎建設の入札で西松建設・宇都宮建設JVの1社しか応じなかった事を受け、その再入札を延期していた大津町は近々、その西松JVと約37億6000万円前後で随契、いや1社入札でも成立させる予定にある。
これは公共事業の発注という前提上の競争入札法に抵触するのではないか、そうした疑問符も打たれるが、「業者が少ない状況下で急ぐ必要のある庁舎建設となるとやむなし」(熊本県)と、そうした指導、承認の結果と言われると、返す言葉も出て来ないのは確か。
ところが同西松建設がこの後、宇土市庁舎建設の予定どころか、後述する宇城広域連合の産廃処理施設の建設でも手を挙げているとなると、震災直後の資材、人手不足は解消されつつあって、1企業体の入札参加問題自身にも疑問も浮上してくる。
一方、160億円前後の事業費を予定し、同じく新庁舎の建設を計画している八代市は、大津町とは逆に同建設の入札を半年以上も延期。その理由は「免震部建築管理技能職を所持したゼネコンの不在」というが、リニア新幹線工事の談合問題で、熊本県が10月まで指名停止としたのは鹿島と大成建設の二社。
同じような疑いがと懸念しても大林、清水建設は停止対象から除外されていて、竹中工務店だって、また中堅ゼネコンまで加えると、何で「鹿島、大成建設の喪明けまで延期」という指導は解せなくなり、明らかに不可解。
この八代市は2015年、新環境センターの建設、同運営を日立造船に180億9500万円で発注したが、その日立造船は続いて2017年、菊池環境保全組合が発注した新環境工場の建設(合志市)、同運営も180億円規模で受注。
そして、同社は今年の暮れから新春に発注予定の宇城広域連合の廃棄物処理施設建設、それに続いて天草市が予定している清掃施設の建設でも「極めて有力受注候補」と噂され、熊本県では日立造船の独壇場と同業界から評される。
もちろん廃棄物焼却炉、施設メーカーが日立造船だけかという現状ではなく、同種メーカーは他にも新日本製鉄、三菱重工、住友重機械、川崎重工業、JFEと多彩であり、こうした中で日立造船の独壇場となると、性能以外の理由にそれを疑ってしまうのも当然。
決して断定するつもりはないが、実は日立造船が八代市の新環境センターを受注した頃、熊本県の三役クラスの職も務めた Y 氏が日立造船に天下った…。