万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

「アンブロークン」は日本国内でも公開を

2014年12月30日 15時28分20秒 | 国際政治
 第二次世界大戦における日本兵による米兵虐待を描いた「アンブロークン」。アメリカでは既に公開されておりますが、日本国内では、日本国を侮辱する映画として批判が強いため、日本国内での公開は未定なようです。しかしながら、この映画、日本国内でも公開すべきと思うのです。

 公開すべき理由とは、第1に、アンジェリーナ・ジョリー監督が主張するように、本映画が、耐え難い虐待を受けても生きる希望を失わない人間精神の普遍的な崇高性を描いたものであるのか、否か、日本国民が直に確認する必要があるからです。つまり、指摘されているように、中韓を背景とした政治的な反日プロパガンダ映画であるのかを確かめる為です。第2の理由は、”真実のストーリー”と宣伝している以上、当映画の内容が事実に対して誠実であるのかを検証する必要があります。第3の理由は、公開を妨げないことで、「ザ・インタヴュー」でテロ予告をした北朝鮮やエンターテインメントの分野でも統制をかける中韓との違いを明確するからです。ヒトラーも、チャップリンの「独裁者」の上映を禁じましたので、近年、日本国の右傾化を糾弾している中国に対しては、表現の自由を認める現在の日本国の姿を示すことにもなります。

 これまで、日本国は、反日映画とされる作品は日本国内での上映を見送ったり、あるいは、慰安婦問題のように放置することで凌ごうとしてきました。しかしながら、この対応では、内外の認識のギャップが広がるのみらず、危険水域に達してから慌てて動くことになります。今後は、むしろ正面から受け止め、日本国から積極的に情報発信すると共に、徹底的に議論する方が賢明なのではないかと思うのです。

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コメント (2)
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