万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

韓国の邦人退避協議拒否問題-韓国の事前承認は不要では?

2015年10月03日 13時19分07秒 | アジア
有事の邦人退避、韓国が協議に応じず 米艦に乗船が難航
 今般の安保関連法の改正にあって、集団的自衛権の行使の具体的ケースとして、朝鮮半島有事時における邦人退避のための米艦の防護が挙げられていました。日本国政府は、この想定案を具体化すべく韓国政府に協議を求めたのですが、韓国政府は、頑なに協議に応じようとはしていないそうです。

 仮に、韓国政府が拒否を貫くとしますと、朝鮮半島有事に際して在韓邦人は退避できずに取り残され、戦禍に巻き込まれる怖れがあります。予想される展開は、韓国政府の戒厳令による空港や港の閉鎖や道路等の閉鎖であり、邦人は、足止め状態となるからです。しかしながら、考えても見ますと、事前承認は望ましいことではありますが、外国人の退避行動に相手国政府の承認は必要ないのではないでしょうか。第一に、日本人だけに”足止め”措置を設けることは、事実上、不可能です。有事ともなれば、全ての在韓外国人は、一斉に退避行動を開始することが予測されますが、仮に、空港、港湾、道路等が閉鎖されたとしますと、全ての外国人を対象に退避行動が阻止されることになります。この場合、韓国は、厳しい国際批判に晒されますし、国によっては、自国民保護を根拠として軍隊を派遣する国も現れることでしょう。となりますと、第二に、日本人だけを”選別”して退避路を遮断する方法を採ることになりますが(あるいは、敵国民でもない日本人のみを事前に収容所に集める?)、これは明確なる差別行為、かつ、非人道的行為となりますので、この方法でも、国際的な批判は免れることはできません。日本国内では、韓国による退避妨害行為に世論が激しく反発し、日本国政府は、韓国の事前承認の有無にかかわらず、邦人保護のための実力行使をも視野に入れることでしょう。

 全ての諸国が、有事を想定して諸外国と退避協議を事前に行っているとは考えられませんので、結局のところ、韓国との協議の議題としてこの問題を挙げる積極的な必要性は見当たりません。否、韓国側に、”邦人退避承認カード”を与え、何らかの譲歩や見返りを求められることにもなりかねませんので、この件については、”有事に際しては、自国民を退避させますのでよろしく”の一言を韓国側に伝えるだけで構わないと思うのです。

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コメント (4)
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