万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

”南京大虐殺”の記憶遺産登録-資料公開後が勝負では?

2015年10月10日 13時31分35秒 | 国際政治
【世界記憶遺産】ユネスコ拠出金見直しへ 「断固たる措置取る」日本政府
 正式に決定されたわけではないものの、中国が登録申請している「南京大虐殺文書」が、ユネスコ記憶遺産として登録される見通しとなったそうです。中国側は、登録を弾みに歴史問題においてさらなる対日攻勢をかけるつもりなのでしょうが、登録資料の公開後こそ、真の勝負の時です。

 報じられるところによりますと、登録審査の手続きは極めて不透明であり、中国側が申請した資料も事前には公開されていなかったそうです。いわば”密室”での審査であり、事前に外部から綿密な検証を受けたくない中国にとりましては、好都合な状況にありました。今般、登録決定を手中にした中国は、思惑通りに事が運んだものと満足していることでしょう。しかしながら、人類的価値のある記憶遺産として評価された以上、登録後は、中国は、申請した史料を公開する義務を負います。ユネスコの記憶遺産でありながら非公開、ということは、常識的に考えてあり得ないからです。このことは、日本国にとりまして、公開された記憶遺産を、登録後であれ、厳密に検証するチャンスを得たことを意味しています。非公開とはいえ、中国側が申請した史料には捏造が既に確認されている写真などが含まれているとされており、公開後であれ、この事実が発覚しますと、記憶遺産としての価値のみならず、中国の信頼性も地に墜ちます。

 信頼の失墜は、中国に留まらず、日本国政府からの抗議を無視して”南京大虐殺”を記憶遺産として認めたユネスコにも及ぶことでしょう。ユネスコも、中国も、制度が崩落しかねない危険な橋を渡っているのではないでしょうか。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。


にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする