2023年9月18日、コロナワクチンの危険性を訴える『私たちは売りたくない!危ないワクチン販売を命じられた製薬会社現役社員の慟哭』という書籍が発売されました。同書はAmazonの総合書籍ランキングで1位を獲得するほどの反響を呼んでおり、一般国民のワクチン問題への関心の高さも示しています。その一方で、同書は、名指しで批判されることとなった製薬会社Meiji Seikaファルマの怒りをも買うことにもなったのです。
『私たちはうりたくない』は、製薬会社Meiji Seikaファルマに勤める現役の社員たちが書いたとするスタイルを採っています。執筆のきっかけとなったのは、全く健康に問題のなかった同社の若手社員がコロナワクチン接種により突然に死亡するという痛ましい出来事に遭遇したことにあります。このとき、Meiji Seikaファルマは、新たなタイプのコロナワクチンとしてレプリコンワクチンの製造開発に乗り出していたのですから、‘自らの社のビジネスは正しいのか?’という疑問を抱く社員が現れてもおかしくはありません。同書には、人の命を奪いかねないワクチンを販売することに対する良心の痛みがあったのです。同書がベストセラーとなったのも、組織の目的と個人の良心との間の葛藤に、多くの人々が惹きつけられたからかも知れません。そして、被害者の実在性も確認されている‘内部告発’に類するものであるからこそ、その内容にも説得力が備わっていたとも言えましょう。
もっとも、同書の影響が広がるにつれて、デマ情報への警戒を訴える新聞広告を掲載するなど、Meiji Seikaファルマ側も対抗姿勢を鮮明にしてゆきます。そして、遂に、今月12月19日には、同書に関する社内調査の結果を公表するのです。その調査結果とは、「チームKは社内に実在しない」というものです。筆者は社員の一人に過ぎず、しかも、コロナワクチンの接種が原因で亡くなった社員とは面識もなかったというのです。Meiji Seikaファルマ側としては、同書の虚像を暴くことで、同社に対する批判本の信憑性を失わせたかったのでしょう。いわば、ネガティブ・キャンペーンの典型的な手法です。
しかしながら、相手を‘下げる’ネガティブ・キャンペーンでは、自らに対する信頼性が高まるわけでありません。唯一、信頼性を獲得できるとすれば、それは、客観的かつ明確なデータを示して科学的に安全性を証明する他にありません。しかしながら、事態は逆の方向に急速に動いており、コロナワクチンの危険性を示すデータの方が増え続けているのです。たとえMeiji Seikaファルマ側が‘筆者’のパーソナルな部分における情報の虚偽性を暴いたとしても、レプリコン型を含むコロナワクチンに対する認識が改善されるとは思えないのです。
しかも、Meiji Seikaファルマは、同報告書によって、それがチームではなく個人であれ、(1)筆者が社員であったこと、並びに、(2)ワクチンの犠牲となった社員が存在したことだけは、公式に認めたことにもなります。このことは、同社が、社員のワクチン死の事実を知りながら新型ワクチンビジネスに乗り出したことを意味しますので、企業倫理を厳しく問われかねません。否、Meiji Seikaファルマは、社員の犠牲に鑑みて、二度とワクチン死を起こさない安全な製品として、新たなタイプのワクチンを‘自ら開発’すべきであったと言えましょう(レプリコン型は、長期に亘りスパイクタンパク質を体内で造り続けるので、安全性を高めたとは言いがたい・・・)。
Meiji Seikaファルマは、結局は、同書籍の出版は、純粋なる社員の良心の叫びではなく、お金儲けを目的とした悪質なビジネスとして結論づけたいのでしょう。同書の筆者の他にも、‘反ワク’なる活動グループも存在しており、これらの個人や組織も、人々のワクチン不安に便乗した‘利益団体’と見なされています(もっとも、陰謀論と同様に極端で過激な活動組織を敢て登場させることで、一般の人々をワクチン批判から遠ざけようとする作戦である可能性が高い・・・)。しかしながら、利潤優先の‘お金儲け’を批判するならば、ワクチンの危険性を知りつつ、これを強引に販売した製薬会社にこそ向けられるべきように思えます。健康な人々の尊い命や身体を犠牲にして、自らは巨万の富を手にしたのですから。Meiji Seikaファルマの社員出版批判は藪蛇になったのではないかと思うのです。