万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

本人証明は自らを守る

2007年11月19日 18時07分17秒 | 社会
法相、指紋システムを視察 「テロ防ぐため我慢を」(共同通信) - goo ニュース

 外国人に対する指紋押捺制度については、以前から外国人の人権を侵害しているとの批判がありました。これは、指紋の採取が犯罪者を対象に行われることから、あたかも外国人を”犯罪者扱い”と受け取られたからでもあります。しかしながら、少しばかり発想を転換してみますと、指紋の押捺といったアイデンティティーの確認制度は、自らの安全を守ることにも繋がると思うのです。

 たとえば、金融機関では顧客サービスとして本人確認制度を設けている場合もありますし、パソコンの中にも、指紋システムを導入している機種もあります。何か事件に巻き込まれたり、被害者としての本人確認が必要な場合でも、こうしたシステムが存在していれば、すぐに被害者の確認ができます。つまり、本人証明制度あればは、身の安全が確保されやすくなり、かつ、本人になりすました詐欺事件を防ぐことにもなるのです。

 諸外国では、外国人のみならず、国民に対しても本人証明を発行している事例もあります。現在、一般的に行われている健康保険証や運転免許証よりも本人確認が確実であり、参考にすべき点は多いように思うのです。もちろん、官僚組織による悪用を防ぐ仕組みは必要となりましょうが、上手に運営すれば、国民の安全確保や犯罪捜査には貢献するかもしれないのです。
 

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