万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

参院選スポーツ選手擁立ラッシュ―マニフェスト隠しか

2010年05月11日 12時24分59秒 | 日本政治
知名度期待、スポーツ選手やOB擁立ラッシュ(読売新聞) - goo ニュース
 夏の参院選挙では、スポーツ選手を候補者に擁立する政党が相次いでいるようです。これは、我が国の政治が堕落してゆく兆候なのではないかと思うのです。

 何故ならば、国民に対して、政策選択を意味する”マニフェスト”はいらない、と言っているようなものだからです。もしかしますと、特に民主党は、衆議院選挙の際のマニフェストが足枷となって、自らの政権支持率の低下に繋がったと分析しているのかもしれません。そこで、国民の視線がマニフェストに集まらないように、知名度の高いスポーツ選手を候補者に立てることで、選挙での政策選択を、人気投票にすり替えてしまおうとしているとも考えられます。政策ではなく、人気で選ぶのですから。

 スポーツ選手は、知名度において”選挙”の即戦力とはなっても、政治上の問題を解決する能力を要する”政治”の即戦力とはなりえません。このままでは、国政選挙を繰り返すたびに、政治のレベルが低下してゆくことになりそうです。内外の難局に直面している我が国の政治状況を考えますと、このままでは、危機が深まるばかりと思うのです。

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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2010-05-11 20:41:31
トルシエから引用する。
>>選挙はどんなに優秀な人物であっても勝たなければ意味がないわけで、実際問題として、有名人は多くの票を党にもたらしてくれるわけだ。ヤンキー先生やプロレスラー、酔っ払い弁護士に娘が有名プロゴルファーと、そんなんで当選してしまうのが現状である。
 であれば、擁立する側も知名度が高い人間を必然的に求めるのも致し方がないわけで、それがいやだというなら、落選させればいいだけの話である。こういうのが当選しなくなれば、擁立する側も考えを改めるであろう。<<
 ヤワラちゃんを擁立とは、小沢の真骨頂。ナベツネへの強力な嫌がらせ。巨人ファンも堀内なんて過去の人より、ヤワラちゃんの旦那の縁で、投票する。ナベツネが谷を放出したら、もう一つ、大笑い。読売部数激減となる。
 わが国は危機ではない。それが証拠に、世界中のお金が集まる。お金は安全を求めるものだ。

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Unknownさん (kuranishi masako)
2010-05-13 17:45:50
 コメントをいただきまして、ありがとうございました。
 谷選手の立候補については、各方面から相当の批判があるようです。選挙に当たって、国民が、賢い選択を行うことを願うのみです。
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