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わてに、侵入する老い。(1)

 いつものように降車し、東京駅の改札をいつものように新幹線のチケットを2枚出して通ろうとしたその時。

いつものチケットがいつものポッケにない。

後続のお客さんに迷惑をかけるので、カニのようにヨコ歩きして隅っこで、セルフ身体検査。ありとあらゆるポケットをチェックするが、いつものアレがない。

いつもに比べて荷物が多く、捜索範囲も拡大。汗びっしょりにながら探したが、ないのである。

そこで、ワルジエ登場。

eーエクスプレスで発券するので、特急券と乗車券の2枚以外に、領収書がご丁寧に強制的に出てくる。しかも乗車中に私のチケットを車掌さんがチェックしたわけだ。

この2つの事実があるので、JR東海の事務室も、見逃してくれるだろうと確信する。

ところが、どうだ。なんてこった。紛失された場合には、再度お求めいただかなくてはなりません、とオッサンの冷たい機械的な答が返ってくる。オッサンは運命共同体なのだから(特に後頭部)、仲良く連帯しようよ。

再度1万ちょっと払えってか。とんでもない!!!!と心の中で興奮したせいで、半分世界が黄色くなった。

そう、軽い貧血状態に。小学生の頃栄養状態が悪かったせいで、よく貧血を起こしたものだが、現在、栄養が隅々まで行き渡ってメタボになっても貧血!

血液が貧しくなったせいで、かえって名案が浮かぶ。

同じスーツを何年も着ているので、ポケットに穴が開いていて、私は、あのいつものチケットを車内で落としたに違いない。間違いない!

                    (続く予定です。忘れなければ・・・)
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