甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

心のしくみとは? 徒然16

2019年03月27日 21時09分55秒 | つれづれ草の抜き書き

*  「心のしくみ」というテーマで兼好さんが語っています!

 身をやぶるよりも、心を傷ましむるは、人を害(そこな)ふことなほはなはだし。

 病を受くることも、多くは心より受く。外より来たる病は少なし。

  (a    )を飲みて汗を求むるには、効なきことあれども、一旦恥ぢ(b    )るることあれば、必ず汗を流すは、心のしわざなりといふことを知るべし。〈129段〉

☆ 空欄aに、現代の私たちが、ダイエットをしようという時、つい頼りにしてしまうものを漢字一字で答えてください。いや、ダイエットだけではなく、すべての場面で心身ともに自信がなくなったら、何に頼りますか?

☆ 空欄bに、冷汗が出るときで、「恥ずかしい」以外の感情を表すことばを漢字一字で答えてください。

☆ この文章の前段に、顔回という人は、他人に迷惑をかけないということを自分のポリシーにしていたと述べられています。そして、大人の何げないことばで(本人たちは傷つけようと言ったものではないのに、結局)、幼い人たちを傷つけることになることもある、ということが書かれます。

 どちらも、誰かを傷つけないようにしている話です。

 そしてこの文があって、すぐ後に高楼(こうろう)の額を書くために高いところへ釣り上げられた人が、書き終えて下りてくると髪が白髪に変わっていたというエピソード〈世説新語〉が取り上げられます。それくらい人の心というのはナイーブにできていると書かれます。

 人の心は、強そうで弱く、弱そうで強い。矛盾するんだけど、それが同居している。

 口語訳をしてみます。

 体を傷つけることよりも、心を苦しめることは、人間を害することでは、一層ひどいものがある。

 人が病気にかかることも、多くの場合、内面の心からかかるものである。外部から入ってくる病気は少ないのである。

  (a    )を飲んで汗を出そうとするする場合には、時によっては効果のないことがあるが、一度恥ずかしく思ったり、(b   )ろしく思ったりすることがあると、きっと冷汗を流す事実は、それが心のなす働きであるというこを知り得るのである。〈129段〉

☆ 私たちは、他人に迷惑をかけないということをかたくなに守ろうとする。たいていの場合。時々は人に迷惑をかけるのが好きな人がいたり、迷惑をかけていても、そんなのは当たり前だ。私はすごいんだ、みんなそれを甘んじて受けろ、という人もいますが、たいていの人は他人に迷惑をかけるのはイヤです。

 ほんの一瞬の出来事で、風貌・表情・頭髪に変化が起こる。円形脱毛症とか、白髪になったりする。背中などに悪い汗をかき、冷汗をタラタラと流す。

 精神的ショックを受ける人、与える人、どちらかというと世の中は、人にショックを与える人の方が元気で、声も大きく、楽しそうに暮らしている。とはいうものの、そんな生き方は御免だけれど……。

 それならいっそ、他人にいやな気持ちをばらまいたらしあわせになれるじゃないか? とも思いますが、人の性分は簡単にキャラクターの変革を許してくれないものです。

 頭を染めても、すごい車に乗っても、仮面をつけても自分は自分。本質は変わりません。

 だから、とにかく、他人の心を傷つけることだけはしないでいたい、と思うのです。


 一瞬で変わるんですね。

それで、答えは、a・薬  b・恐  でした。


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