昔からずっとやり続けていることというと、おもしろいと思ったことばをメモすることでした。とはいうものの、最近は感受性が鈍ってきていて、たいていのことに反応できずにスルーばかりしています。
ああ、ふたたびいろんなことに感心して、いろんなことメモできるようになりたいです。
というわけで、牛と馬ですね。
28【鶏口(けいこう)となるとも、牛(ぎゆう)( )となるなかれ】……たとえ小であっても、人の上に立つべきだ。人として生まれたからにはトップを目指せ。
→中国の戦国時代、蘇秦(そしん)というアイデアマンがいて、自分の戦略を売り歩いていました。最強の秦という国では、自分の売り込みは難しいと感じて、他の国の王にあなたの国はこうすれば大丈夫、私におまかせと、右の言葉を述べたということです。さて、牛のイヤな所ってどこですか? 頭? お腹? 背中? 足?
29【( )馬牛】……まったく無関係なこと。
→発情期の雌と雄が呼び合うという意味の漢字一字をどうぞ!
→全く自分とは無関係なように、牛や馬の間をすり抜けていくものは何?
30【( )を矯(た)めて牛を殺す】……わずかな欠点をなおそうとして、かえって全体をだめにすることのたとえ。
→牛のチャームポイントはどこ?
→教育者がよくやることで、何かの格好がおかしいから(変だから、という曖昧(あいまい)な基準で)直しなさい。と注意をする。しつこく行き届くまで何度も何度も注意をする。 そして、注意された方は、いつしか最初の活力を失っている。みんなが気をつけねばならないことです!
◇ 馬
31【生き馬の( )を抜く】……きわめて素早く、抜け目なく立ち回ることをたとえた表現。油断もすきもないこと。
→普通は絶対に体から抜き出さないものとは? 昔の漫才のギャグではここが落ちるといってたりしました。頬っぺたでもないし、体重でもないし、体から落ちるものは何でしょう。私は日々脳細胞と記憶は吹き飛んでいますよ。大変です。いつまで正気でいられるんだろう。まあ、今だって怪しい。
32【馬が( )う】……意気投○する。気が○う。
→二頭の馬の歩調がそろって奇(く)しき縁(えん)を感じること、または、馬との運命的な出会いをして、人馬一体(じんばいつたい)となった感じになること。とにかく、私たちはだれかとシンクロしたくてしようがないのです。オッチャンになって特にもらい泣きをするようになりましたが、簡単にツボを押されて、自分は悲しくないのに、誰かが悲しんでいることに涙してしまう。不思議なもんですなあ。
33【馬には乗ってみよ 人には( )うてみよ】……物事は経験しないとわからないものだという真理。
→結婚の意志が固まらない時に、この言葉で決意する? ここまで来たら、今ではこのことばは必要ありません。とにかく今の人はここにたどり着くまでが大変です。自分だけで楽しい世界を作っていて、できたらこの楽しい一人の世界を邪魔しないで欲しいと思っているんですから。困りましたね。とにかく、これは真実なんだけどなあ。
34【馬の( )】……素性のわからぬものをあざける語。「どこの――だ」
→自分にとって未知のものに対して、強気・反発を示す意味で「馬の○」を使うのですが、冷静になってこの言葉を見ると、何か不気味で、それらがあっちこっちに転がっていた状況があったのでしょうか? どっちにしろ悪意があります。獣骨が散らばる世界、日本にあったんでしょうか。たぶん、ないと思うんだけどなあ。
35【( )馬評】……そのことに無関係の人々の批評・評判。
→外出先で主人を待ちながら、車の御者やお伴の者が集まって、いろいろ評判しあったことから。
さて、御者さんはお仕事のときは当然馬に乗りますが、待機のときは馬から何をする?
36【( )馬に乗る】……深く考えずに他人のあとについていく。
→二人乗りの時。馬に二人乗りするとき、手綱を持つ人のどこに座ればいいですか?
37【天高く馬( )える】……秋空は澄んで高く晴れて、気候がよく食欲が進んで馬もよく○える。
→食欲の秋の枕詞。本来は中国において遊牧民族の襲来の秋を示す言葉だったということです。
38【馬( )をあらわす】……隠していた真相が現われる。
→下手くそな芝居の馬は誰が演じていますか?
★ 解答 28・後 29・風 30・角 31・目
32・合 33・添 34・骨 35・下
36・尻 37・肥 38・脚