道具をことば生活の中に取り入れている例をいくつか見てきました。そして、古い道具だって、私たちは現代の生活でことばにおいては使っています。何となく気合いを入れて何かするときに使っているかもしれません。
今回は、久しぶりなので、次の10コで楽しんでみてください。楽しんでいただくとうれしいんです!
◇ 次の空欄に、刀に関する適当な言葉を答えなさい。
1【大(おお)( )を振るう】……思い切って整理・削減する。
……刃のところが厚くて幅の広い刃物で、木などを割ったりするのに使う。柄が長いものは「ナギ……」といいます。刀とは違うんでしょうね。やはり「カタナ」といえば絶対の型がありますから。
2【( )を削(けず)る】……互いの刀の○○○がぶつかりあって削れるほど、激しく斬り合うこと。激しく争う。
……漢字で書くと「鎬」。刃と背との中間の、もりあがっている部分。そういう刀の横の部分が削れるくらいにぶつかり合い、削り合っているということで、力と力のぶつかり合いを表現しています。
3【( り)が合わない】……互いの気持ち・気分がうまくいかないこと。
……刀全体の曲がり具合と収納する鞘(さや)の形状とうまく合わず、出し入れしにくいこと。武士としてはわりと切実で、金属を木や革でくるんでいるわけですが、製品がうまくできていないとギクシャクしたらしい。今では少し使われなくなっています。というかピンと来ないかな。
4【太刀(たち)( )ちできない】……全く歯が立たない。勝つみこみのないこと。
……刀と刀とがぶつかるのを何と言いますか? 刀がぶつかりあうのは、竹刀ならなんとかやっていられるけれど、木刀や真剣ならば、相当な力が必要で、覚悟が必要でした。私はとてもそんな覚悟がありませんという時、この言葉を使いました。
5【( )け焼き刃(ば)】……実力・実質のないものが、にわか仕込み・一時しのぎのことをしてごまかそうとすること。
……適当な土台に、いい材料を局所的に○け足すということは昔からあったそうです。でもできあがったモノはもろく、不安定らしいのです。
6【( )迫り合い】……同じような力でたがいに激しく争うこと。
……漢字で書くと「鍔」。刃と柄(つか)[握りの部分]との間の金具は何という?
わりと理屈に合うなと思います。最初は切っ先がぶつかる。押したり引いたりする。相手を威圧せねばならず、前に突進する。そうなると刀の根元までいく。それをとどめるストッパーがこの道具(パーツ)だったんですね。
7【( 家)の宝刀(ほうとう)】……いざというときのために、普段は使わないでとっておく威力のある手段。「――を抜く」
……代々その家で大切にしている、強力な武器。できれば使わず見せるだけがよい?
もちろんそうです。それがあるというだけで相手は怖いわけだから、最終兵器は使われないのがお互いにベスト。どこかでよく聞く話です。
8【( )を収める】……戦いをやめる。攻撃を中止する。
……「振り上げた拳(こぶし)」を下ろすのは難しく、うっかりすると衝突する。中国に普及したこの突き刺す道具も収めるのが難しい。妥協(だきょう)も時には大切です。ここまで日本の刀をイメージしていたのに、急に中国に行くなんて! 日本語って変幻自在で困ってしまいます。
9【元の( )に収まる】……いったん変動した物事がもとの状態にもどる。けんかや夫婦別れしていた者同士が、前の状態になる。
……漢字で書くと「鞘」。刀剣類の刀の部分をおさめておく筒を何という? これは今も使われている言葉です。
10【( )す刀で】……一つの攻撃のあと休むひまなく他方を攻撃する。もとにもどるように動かすこと。
……一方へ斬りつけた刀を手元へ引き戻すとすぐ別の相手へ斬りつける、こうした剣の達人並みにすばやく敵に対応できる人はいるものです。
[答え]……1・鉈(なた) 2・しのぎ 3・そり
4・打ち 5・付 6・つば
7・伝家(でんか) 8・矛(ほこ) 9・さや
10・返え
今回は、久しぶりなので、次の10コで楽しんでみてください。楽しんでいただくとうれしいんです!
◇ 次の空欄に、刀に関する適当な言葉を答えなさい。
1【大(おお)( )を振るう】……思い切って整理・削減する。
……刃のところが厚くて幅の広い刃物で、木などを割ったりするのに使う。柄が長いものは「ナギ……」といいます。刀とは違うんでしょうね。やはり「カタナ」といえば絶対の型がありますから。
2【( )を削(けず)る】……互いの刀の○○○がぶつかりあって削れるほど、激しく斬り合うこと。激しく争う。
……漢字で書くと「鎬」。刃と背との中間の、もりあがっている部分。そういう刀の横の部分が削れるくらいにぶつかり合い、削り合っているということで、力と力のぶつかり合いを表現しています。
3【( り)が合わない】……互いの気持ち・気分がうまくいかないこと。
……刀全体の曲がり具合と収納する鞘(さや)の形状とうまく合わず、出し入れしにくいこと。武士としてはわりと切実で、金属を木や革でくるんでいるわけですが、製品がうまくできていないとギクシャクしたらしい。今では少し使われなくなっています。というかピンと来ないかな。
4【太刀(たち)( )ちできない】……全く歯が立たない。勝つみこみのないこと。
……刀と刀とがぶつかるのを何と言いますか? 刀がぶつかりあうのは、竹刀ならなんとかやっていられるけれど、木刀や真剣ならば、相当な力が必要で、覚悟が必要でした。私はとてもそんな覚悟がありませんという時、この言葉を使いました。
5【( )け焼き刃(ば)】……実力・実質のないものが、にわか仕込み・一時しのぎのことをしてごまかそうとすること。
……適当な土台に、いい材料を局所的に○け足すということは昔からあったそうです。でもできあがったモノはもろく、不安定らしいのです。
6【( )迫り合い】……同じような力でたがいに激しく争うこと。
……漢字で書くと「鍔」。刃と柄(つか)[握りの部分]との間の金具は何という?
わりと理屈に合うなと思います。最初は切っ先がぶつかる。押したり引いたりする。相手を威圧せねばならず、前に突進する。そうなると刀の根元までいく。それをとどめるストッパーがこの道具(パーツ)だったんですね。
7【( 家)の宝刀(ほうとう)】……いざというときのために、普段は使わないでとっておく威力のある手段。「――を抜く」
……代々その家で大切にしている、強力な武器。できれば使わず見せるだけがよい?
もちろんそうです。それがあるというだけで相手は怖いわけだから、最終兵器は使われないのがお互いにベスト。どこかでよく聞く話です。
8【( )を収める】……戦いをやめる。攻撃を中止する。
……「振り上げた拳(こぶし)」を下ろすのは難しく、うっかりすると衝突する。中国に普及したこの突き刺す道具も収めるのが難しい。妥協(だきょう)も時には大切です。ここまで日本の刀をイメージしていたのに、急に中国に行くなんて! 日本語って変幻自在で困ってしまいます。
9【元の( )に収まる】……いったん変動した物事がもとの状態にもどる。けんかや夫婦別れしていた者同士が、前の状態になる。
……漢字で書くと「鞘」。刀剣類の刀の部分をおさめておく筒を何という? これは今も使われている言葉です。
10【( )す刀で】……一つの攻撃のあと休むひまなく他方を攻撃する。もとにもどるように動かすこと。
……一方へ斬りつけた刀を手元へ引き戻すとすぐ別の相手へ斬りつける、こうした剣の達人並みにすばやく敵に対応できる人はいるものです。
[答え]……1・鉈(なた) 2・しのぎ 3・そり
4・打ち 5・付 6・つば
7・伝家(でんか) 8・矛(ほこ) 9・さや
10・返え