昨日、朝の9時から昼の13時半まで4時間半テレビを見ていました。ちっとも疲れなかったし、おもしろいシーソーゲームでした。
結果は、Raysが8-7で逆転サヨナラ勝ちしたんですから、最後の最後にこんなことが起こるのかと、ビックリしたし、人生の機微みたいなのを感じました。
6-7で追い詰められたRaysの9回ウラの攻撃、相手のピッチャーは抑えの切り札、普通ならそのまま試合は終わってしまうところでした。でも、もう1か月近く緊張の続く試合をやっている抑え投手たちは、みんな登板過多でヘトヘトになっていて、レギュラーシーズンのような魔力がありませんし、微妙な制球力も、スタミナも、球速もいつもより2割減みたいなところがあって、ツーアウトながらランナーを2人出してしまっていました。
でも、あとひとりだったんです。しかも、バッターはほとんど打席に入ったことのない、控えの選手ですし、前の回くらいに守備固めで入った選手でした。
本当なら、代打を出すところなのだけれど、すでに野手はすべて出た後だった。あとは控えのキャッチャーだけだった。
もう天に運命を任せる気持ちで、ヒットの出ていない、控え選手を打席に送らざるを得なかった。
そして、この選手がどういうわけか、ライトにヒットを打ってしまいます。セカンドからランナーが突っ込んでくるのは当たり前で、打球が上がった時点で走ってますから、これはOKで、同点にはなった。
ファーストにいたランナーも俊足の人なので、三塁を蹴って、本塁に突入しようとした。三塁コーチも回れの指示を出していたそうです。ですから、ランナーは真ん中まで走りこんでみた。
ところが、勢いがつきすぎて、途中で転倒して、ひっくり返ってしまうのです。その間に、外野から内野、そして、キャッチャーへと返球されてきたボールは、この転倒した選手にタッチしてアウトにさせなければなりませんでした。
当然、内野も、キッャチャーも、それが見えていた。早く、タッチしなくては!
みんなが同じ気持ちで動いているのに、その焦りが、悪送球とパスボールを産み、ボールはバックネットの方へ転々としていくのでした。
そして、ひっくり返ったランナーは、三塁に戻るかとホームを見たら、ボールは後ろにそれていて、つんのめりながら、ホームにヘッドスライディングして、逆転サヨナラの得点になったのでした。
それによって、チームメイトは、好走塁を見せたランナーを讃えるのではなくて、外野の方までみんなに手荒い祝福をされてるノーマークの選手を追いかけまわしていて、もうもみくちゃになっていました。
かくして、圧倒的に不利と言われていた4戦目を取り、その勢いで5戦目を取るかと思われましたが、今日は通算175勝というすごいキャリアの選手が好投してDodgersは勝ちました。
あと1勝だから、明後日で決まるかもしれない、というのが世の評価というものです。でも、どうなるかわからなくて、押し返すのか、そのまま押し切られてしまうのか、どっちもありの状況になりました。
そして、もし第7戦があるとしたら、ふたたびカッコイイ、モートン選手が登板します。前回は5失点で敗戦投手になっています。そのまんままたも負けてしまうのか、それともやり返すのか、人の意地がぶつかっておもしろいでしょ。
まあ、こうなると、どっちでもいいんですよ。ドジャースなら、ヤンキースに次ぐお金持ち球団だから、その通りに勝ったのだと思うし、レイズなら、よくぞ逆境をはね返したと思うだけです。
おもしろい野球を見せてくれたら、もうそれで満足なんです。この土日、どこにも行かないで朝からずっと野球を見ていたけど、おもしろかった。
ムダがないし、四球もないし、打つか、抑えるか、どっちかしかないし、余計なアクションもないし、淡々とみんながお互いを尊敬し合いながら、誇り高く試合をしている姿、何か久しぶりに感激したんです。